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NY連邦銀行の経済学者がビットコインを不換紙幣とみなす

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  • 2020.06.20.

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ビットコインは2008年に誕生したとされており、実際に通貨として使用されたのは2010年5月22日にピザ2枚と10,000BTCが交換されたのが最初だといわれています。

そんなビットコインは、現在では1BTCが100万円ほどの価値をもち、金融資産として、そして新たな送金手法として注目される存在になっています。

 

またビットコインは法定通貨のように中央集権的に管理されておらず、むしろ法定通貨のアンチテーゼとして非中央集権的に作り出された側面も持ち合わせています。

このようなことが影響してか、世界各国の政府や中央銀行などからビットコインは歓迎されていない状況が続いています。

 

ビットコインを取り巻く環境は決して良好とはいえないものの、ニューヨーク連邦準備銀行に属する経済学者がビットコインのことをフィアットマネーとみなしていることが分かりました。

 

フィアットマネーとは、金貨や銀貨と引き換えることが約束されているわけではない法定紙幣など、政府の信用のみで成り立っているお金のことです。

つまり、国が発行している紙幣とビットコインが同じだと経済学者はみなしていることが分かったということになります。

 

このニュースについて、詳しくご説明しましょう。

 

NY連邦準備銀行の経済学者がブログで言及

ニューヨーク連邦準備銀行に所属している経済学者であるMichael Lee氏とAntoine Martin氏が、ビットコインを新しく登場した新種のマネーではなくフィアットマネーだとみなしていることが、FRB-NEW YORKのブログで明らかになりました。

Federal Reserve Bank of NEW YORK

画像引用:Federal Reserve Bank of NEW YORK

 

「Bitcoin Is Not a New Type of Money(ビットコインは新しいタイプのマネーではない)」と題された記事は、Michael Lee氏とAntoine Martin氏の共著となっており、この中でビットコインは新種のマネーではなく、米ドル紙幣などと同様のフィアットマネーであると述べています。

 

一般的には暗号通貨は、新しいタイプのお金と呼ばれます。

この投稿では、これは誤解であると主張しています。

ビットコインはお金かもしれませんが、新しい種類のお金ではありません。

引用:Federal Reserve Bank of NEW YORK Google翻訳

 

フィアットマネーとは

冒頭でもフィアットマネーについて簡単に説明しましたが、改めてフィアットマネーについて詳しくご説明しましょう。

 

フィアットマネーは法律で通貨と定めてあるもので、一般的に中央銀行が発行しています。

あくまでも法律によって通貨として通用するようにされているだけで、法律による強制力がなくなれば価値のないものとなってしまいます。

すなわち、その国の政府に対する信用がフィアットマネーの価値を裏付けていることになるため、ファイスマネー(信用紙幣)とも呼ばれることがあります。

 

マネーを3種類に分類

このブログ記事では、マネーを大きく3種類に分類しています。

 

まず1つが法定通貨などのフィアットマネーです。

フィアットマネーは上で説明した通りのもので、商品などと交換できることを国や政府が保証しているものを指します。

 

そしてもう1つが、資産価値が担保されているマネーです。

これはそのもの自体に資産価値がある金貨や銀貨などを指します。

 

もう最後の1つが、商品やサービスなどと交換できると主張しているマネーです。

例えば、ポイントカードでポイントが貯まると商品が1つもらえるなどの場合、ポイントカードがこのマネーにあたります。

 

この分類方法に基づくと、ビットコインはもちろんフィアットマネーに分類されます。

しかし仮想通貨の中でも法定通貨にペッグされるステーブルコインは、2番目の資産価値が担保されているマネーにあたることになります。

さらにICOなど、将来的に何らかの価値があるサービスの提供が受けられるとしているものは、3番目の交換できると主張しているマネーにあたります。

 

3種類のマネーを交換メカニズムでさらに分類

上記の3種類に分類したマネーは、交換メカニズムでさらに分類することができます。

 

1つが「物理的転送や移動で交換するもの」で、もう1つが「信頼できる第三者との電子送金で交換するもの」、そして「第三者を介さない電子送金」です。

 

この交換メカニズム別に、3種類に分類したマネーをさらに細かく分類すると以下の表のようになります。

Federal Reserve Bank of NEW YORK マネーの分類表

画像引用:Federal Reserve Bank of NEW YORK

 

この表のビットコインの分類されている場所をみると、フィアットマネーでありながら、第三者を介さないで電子送金できるものになっています。

さらに、この位置に分類されるマネーは他に存在していないことが分かります。

つまり唯一無二の存在であるということです。

 

ブログの結論として記述されていること

このブログの最後に、Michael Lee氏とAntoine Martin氏が結論として記述しているのが以下の言葉です。

 

ビットコインは新しいタイプのお金ではないと主張しました。

ビットコインをお金の送金などをサポートできる新しいタイプの交換メカニズムと考える方がより正確です。

(中略)

歴史は、何が良いお金を稼ぐか、そして何が優れた転送メカニズムを作るかについての教訓を提供してくれます。

そしてこれらは、暗号通貨をより便利に進化させる方法をレッスンしてくれます。

引用:Federal Reserve Bank of NEW YORK Google翻訳

 

つまり、このブログの結論を読む限りでは、Michael Lee氏とAntoine Martin氏はビットコインをより便利に進化させることを意識しているのが読み取れるでしょう。

 

このブログの意味とは

このブログが、仮想通貨アナリストなどが自分でビットコインを分析したものであれば、それほど注目されることはなかったかもしれません。

 

このブログが注目されているのは、書いた人物がいずれもニューヨーク連邦準備銀行に属する経済学者であり、しかもそのうちのひとりAntoine Martin氏は、シニアバイスプレジデントの肩書を持つ人物です。

Federal Reserve Bank of NEW YORK ブログ著者

画像引用:Federal Reserve Bank of NEW YORK

 

さらに、連邦準備銀行は全米に12存在しており、市中にある銀行の監督や規制と紙幣の発行までをおこなっている組織です。

そして12の連邦準備銀行のうち、このブログ記事を掲載しているニューヨーク連邦準備銀行は、全連邦準備銀行の要となる組織です。

また連邦準備銀行は、ワシントンにある連邦準備制度理事会(FRB)によって統括されています。

 

つまりこのブログの内容は、全部で12ある連邦準備銀行全ての意向であり、ひいては連邦準備制度理事会の意向と読み取ることができるわけです。

 

まとめ

ニューヨーク連邦準備銀行に属している経済学者が同行のブログで、ビットコインと法定通貨は同じ種類のマネーであり、新しいタイプの交換メカニズムを持っていること。

さらに仮想通貨の進化について、期待しているとも受け取れる内容の記事を書いていたことについてご説明しました。

 

このようなブログが公開されたからといって、FRB(連邦準備制度理事会)がビットコインを推進していくとは考えにくいですが、少なくともビットコインのこれまでにない交換メカニズムについて注目していることは間違いないでしょう。

その交換メカニズムがさらに進化したものがCBDC、すなわちデジタルドルになると考えられます。

 

FRBがデジタルドルに向けて着実に動いている、その兆候をこのブログが示しているのかもしれません。

そう考えると、何故この時期にこのような内容のブログが公開されるのかという、疑問が一気に解決してしまうのではないでしょうか。

 

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