仮想通貨FX取引の基礎理論2【ギャン理論2】
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仮想通貨FX入門では様々なテクニカル指標から使い方、また仮想通貨FXのトレーダーにおいて心理的に重要な点について解説しています。
ここではギャン理論についての続きを解説していきたいと思います。
ギャン理論の解説1つ目は別の記事で掲載しておりますのでご参考ください。
ここではNO7から解説を行いたいと思います。
ギャン理論7~13
7. アクティブなマーケットでのみ取引する。揉み合いには手を出すな
これは「トレンドが出ていないときにむやみに手を出すな」ということを表しています。
これもポジポジ病で良くあるミスですが、トレンドが出ていないときに、少しでもレンジ相場を利益に変えようとルール無視で、取引をするトレーダーがいますが、それは危ない考えです。
もしも逆張りでレンジを取りに行くルールが決まっており、ルールに沿ったトレードであれば問題ありませんが、自身のルールを逸脱することは必ず中期的に悪い結果をもたらすことは明白です。
それはエントリーに確固たる理由がなく、万が一利益が上がっても、逆に損失が出たとしても何も実のある結果ではありません。
取引で結果が出続けることが重要で結果が全ての世界ですが、結果を求めるには集中したプロセスを振り返ることが必要です。
その振り返りができない取引はお金をドブに捨てているという気持ちで行いましょう。
8. 銘柄に全力投入なんてしない。2~3銘柄でリスクを分散する
これは「同じ籠に卵を入れるな」という格言があるようにポートフォリオ分散の効果を指しています。
ギャン理論の最初の項目で「投資する金額について最初は10分の1から」という格言がありますが、それを銘柄分散し、よりリスクを分散しながら効率的な運用を行いましょうということです。
また1銘柄のみに投資を行うと、視点がその銘柄のみに偏ってしまうため全体を見失うことにもつながりかねません。
仮想通貨の世界ではBTCが主軸通貨で、BTCストレートでXRPやWTH、BCHやETC等が取引できるようになっており、BTCのみに投資をしたとしてもその値動きには他のアルトコインが関係しているマーケットでもあります。
そのためBTCに半分投資して、その他をアルトコインに投資をしておいて、仮想通貨のエクスポージャーを取りつつ、リスクは分散するということがとても大切です。
このようにすることでBTCが値下がりしたとしても相対的に仮想通貨の中でBTCが弱含みすればアルトコインが強い動きになっていることもあるため、このような分散が重要なのはイメージがつきやすいと思います。
9. 指値注文はせず、成行のみで取引すること
これは「押し目買いに押し目なし」という言葉がありますが、みんなが買いたいと思っているときは成り行きで買っていかないと買うタイミングを逸するということを意味しています。
買いたいと思っているが、少し押し目を作ったところでというのはなかなか難しいものです。
特に仮想通貨が動き始まると急に数%動くためなかなか押し目を狙って待っていると、すぐに取引できる水準からかけ離れてしまいます。
需給が動くときはとても速く、そのタイミングで少しでも待って安く買ったり、高く売ったりして指値を行うよりは、すぐに成り行き注文でエントリーすることがベターということを格言が表しています。
しかし注意すべきはそこに自身のルールが当てはまっていればしっかりついていき、それが該当していなかったり、あまりにもルールから逸脱した数値にも関わらずエントリーすることは避けましょう。
最終的に優先すべきは自身のルールであり、そこを遵守することが最優先事項となります。
10. 充分な理由なくして手仕舞うな
これも先ほど記載した自身のルールに従いなさいということを意味していると捉えてもいいでしょう。
特にこの格言が表している重要な人間の心理的な動きがあります。
それは実際にポジションを持ち利益が出ている状態で急上昇しているときに元金が50%上昇していたら、そこで利益確定をしたくなるという衝動です。
これが最大の敵であり、人間の弱いところでもあります。
「利食い千人力」という言葉もありますが、利益を最大限伸ばすこともとても重要です。
つまり「なんとなく目の前の利益を確定したいがために無闇に理由なく利食いをするな」ということを意味しています。
しっかりと利食いのルールが確定するまで待ったりしなければならないということをしっかり覚えておきましょう。
11. トレードで儲けた黒字分は別に分けて管理すること
これは賛否両論ある格言です。
トレードで稼いだ分は別で管理することでその利益を精緻に把握し、管理することで冷静なトレードに繋がるということを示しているのかもしれませんが、投資は複利の効果というものがあります。
特に仮想通貨の場合は元金が少ないトレーダーが多いのも事実です。
そのため必ず複利の効果により、元金を増やし、増えた元金を用いて次のトレードに活かし雪だるま式に膨らますという方法が必要となります。
そのためこの格言について、利益部分はしっかり自身で把握しながらも無駄なコストを発生させずにトレードすることが大事ということで整理できるかもしれません。
12. スキャルピングの禁止
ギャン理論はあくまでトレンドフォロー型の格言が多く、トレンドフォローにスキャルピングで対応することはなかなか難しいと言われています。
この格言はスキャルピングの手数料に焦点が当たっており、何度も取引することでコストが増加し、統計学で考えるとどんどんトレーダーは不利な方向へ向かうため、スキャルピングはせず、大きなトレンドに乗って利益をあげることを格言として推奨していると言えるでしょう。
仮想通貨では値動きが激しくスキャルピングが適している時間帯もあります。
値動きの大きさから考えるとスキャルピングの方がベターなケースもあるため一概にスキャルピングが悪いとも言えません。
つまり仮想通貨の世界ではこの格言は「無駄なコストを無駄な取引を繰り返すことで出すな」という意味と整理できるでしょう。
13. ナンピンは禁止
これは絶対やってはいけない手法です。
よくナンピンをすることで平均取得単価のコストを良くするという解説をした投資本もありますが、ナンピンは確実に負けるトレーダーが共通して行うことです。
なぜかというと、ナンピンするくらい前に、なぜそこでやめることができないのか?という重要なミスに気づけてないからです。
ナンピンする前にそこまで行く可能性があればそこまで待ってエントリーすればいい話であり、ナンピンをする理由というのはなかなかないと言えるでしょう。
しかし1つ例外があります。
それはストップロスをきちんと決めておいて、最初のエントリーも少額でエントリーして、逆方向に行ったとしてもそこで残った金額で当初からエントリーすることを決めておき、損切りもきちんと決まっている場合です。
これは計画的な戦略であり、否定すべきものでもありません。
特に相場はどこで止まるかは誰もわからず、先に少額をエントリーすることは極めて通常の投資行動と言えるでしょう。
つまり重要なのは「予想外の動きで無闇に行うナンピンなのか」、「当初から計画されて損切りの水準まできちんと定められた中でのナンピンなのか」ということになります。
両者は大きな違いがあるため間違えないようにきちんと理解しましょう。
この記事ではギャン理論を8から13項目までご紹介しました。
次の記事では14項目目からご紹介したいと思います。