仮想通貨FXとは？通常の現物取引との違いを理解しよう

仮想通貨投資で億万長者になった人がいると聞き、自分も仮想通貨投資を始めてみようという人もいるでしょう。

仮想通貨を取引する際には、通常の取引の他に仮想通貨FXを利用する方法があります。

FXといえば外貨FXが有名で、仮想通貨FXも外貨FXと似た特徴を持ちますが、対象が外貨ではなく仮想通貨なので、やや異なる点もあります。

そこで、仮想通貨FXとはどのような取引で、通常の仮想通貨取引とはどう違うのかを整理していきましょう。

両者の違いを踏まえて、自分の投資スタイルや相場環境に合わせた取引で利益を狙ってみてください。

通常の仮想通貨取引にはできない売り注文からのスタートも可能

通常の仮想通貨取引なら、まず現物の仮想通貨を購入し、その後、保有している仮想通貨の数量分について売却が可能です。

しかし仮想通貨FXでは、売り注文からスタートすることが可能です。

仮想通貨FXでは、現物の仮想通貨を一切保有していない段階でも売り注文を出すことが可能なのです。

そのため、仮想通貨価格がこれから下がりそうだと考えた場合でも利益を狙うことができます。

仮想通貨価格については、右肩上がりが長期にわたって続くと想定する向きが強かった時期もありました。

いわゆる「仮想通貨バブル」と呼ばれた時期で、ビットコインやリップルなど、多数の仮想通貨の価格が大きく値上がりし、仮想通貨長者も生まれました。

しかし、すでに仮想通貨バブルは崩壊し、仮想通貨価格は上下変動するようになっています。

中長期的に見れば仮想通貨は高い将来性を秘めているため、上昇傾向を示す可能性はありますが、一本調子で上昇するイメージは薄れています。

そのため、値下がり局面でも利益を狙える仮想通貨FXの魅力度が高まってきたと言えるでしょう。

仮想通貨の現物取引をしている人も、利益チャンスを広げる上で仮想通貨FXにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ビットコインは仮想通貨FXで売り、イーサリアムは現物で買いと言った組み合わせをすることも可能です。

仮想通貨の知名度をチェックし、有名な仮想通貨はFXで、新興の仮想通貨で急上昇が見込めるなら現物で利益を狙う方法もあります。

仮想通貨FXは外貨FXの仮想通貨バージョン

仮想通貨FXは、外貨FXの仮想通貨バージョンと言えます。

そのため、外貨FXの取引経験があれば始めやすいです。

すでに円/ドルやポンド/ドルなど法定通貨のFX取引のノウハウを身につけている方なら、仮想通貨FXにもスキルを活かせるかもしれません。

また通貨ペアにもよりますが、一般的に仮想通貨は外貨と比べて変動率が大きい傾向があります。

そのため、より短期間で大きなリターンを狙いたい投資家には仮想通貨FXがおすすめです。

さらに外貨は法定通貨のため、政治リスクの影響を受けやすいです。

通貨を発行する中央銀行が金利政策を変更し、相場が大きく動くこともあり得ます。

一方、仮想通貨は法定通貨ではないため、特定の国の政治情勢が直接相場に影響しにくいと考えられます。

国際情勢や中央銀行の政策などに関心が薄い層でも取り組みやすいと言えるでしょう。

外貨FXでもファンダメンタルズよりテクニカルが重要ですが、仮想通貨FXではファンダメンタルズが相場に与える影響はより小さいのではないでしょうか。

テクニカル分析に自信がある投資家は、適性を活かして仮想通貨FXにチャレンジしてみてください。

仮想通貨FXでは現物の仮想通貨が必要ないケースも

仮想通貨FXでは、取引を進めるにあたって現物の仮想通貨が必要ない仮想通貨デリバディブ取引所もあります。

仮想通貨はブロックチェーン技術を用いて安全にやり取りされる仕組みにはなっていますが、やはり新しい物だけに管理に不安を感じる人もいるでしょう。

取引時のブロックチェーンは信用できても、仮想通貨交換業者の不十分な管理のせいで仮想通貨が流出したケースもあります。

そのため、仮想通貨を現物で保有することは避けたいと考えるかもしれません。

仮想通貨流出が心配なので現物は買いたくない、という投資家でも現物保有の必要がない仮想通貨FXならチャレンジしやすいはずです。

現物を必要としない仮想通貨FXの場合でも、すでに外貨FXサービスが世の中に広まっているので、過度な不安を抱く必要はありません。

仮想通貨FXはハイリスク・ハイリターン狙いの投資家に最適

仮想通貨FXは高いリスクをとってでも大きなリターンを狙いたい投資家に最適です。

仮想通貨は変動率が高めで、1日に20～30％以上も変動するケースがあります。

また、FXではレバレッジをかけることによって、保有している現金以上の金額の取引も可能です。

例えば、仮想通貨FXでレバレッジを2倍に設定すると、現物が20％変動した場合には単純計算で40％の変動を受けることになります。

仮想通貨とFXは両者ともハイリスク・ハイリターンという特徴を持つので、組み合わせることで究極のハイリスク・ハイリターンの投資が成立します。

投機的取引によって、短期間で大きな利益を狙ってみたい、という投資家にとっては素晴らしい組み合わせです。

また、レバレッジをかけることで、投資元本が少なくても大きな利益を狙いやすいです。

投資元本100万円を2倍に増やしたい場合、現物取引だと仮想通貨価格も2倍になってしまいます。

一方、レバレッジを4倍に設定しておけば、仮想通貨価格が25％上昇するだけで投資元本は2倍になります。

25％の上昇であれば1日で発生するケースもあるだけに、短期間で大きな利益を狙えることがわかるでしょう。

仮想通貨FXは強制ロスカットに要注意

仮想通貨FXに取り組む際は、強制ロスカットに注意が必要です。

強制ロスカットとは、相場の急変で投資家が巨額の損失を被る局面が生じた際に、自動的に損切りを行って損失を限定する仕組みです。

「損失を限定する仕組み」と聞くと、投資家を守ってくれるありがたい仕組みのような気がします。

確かに、強制ロスカットは投資家を守る役割も果たしてくれます。

しかし、強制ロスカットはその名の通り、「強制」です。

自分がまだ損失を確定するつもりがなくても、自動的に損失を確定されてしまいます。

そのため、含み損が膨らんでも損切りはせず、大きな利益が出るまで粘りたいと考えている投資家が、強制ロスカットによって資産を失い、その後の取引を進めづらくなることもあり得ます。

仮想通貨FXは対象となる仮想通貨そのものの変動率が高いだけに、思わぬタイミングで強制ロスカットが発動されるリスクも高いです。

あっという間に強制ロスカットで資産が消滅するリスクもあることは念頭に置いておきましょう。

また、相場が急変した際には強制ロスカットが追い付かず、結果的に投資元本を上回る損失が出ることもあり得ます。

この場合は、損失分が借金のような形になり、投資に資産の大半を投入していた場合は本当に銀行などから借り入れをする羽目になりかねません。

強制ロスカットは投資家を保護する役割を果たす存在ですが、万能ではないのです。

投資元本がゼロになっても構わない、という姿勢で安易にレバレッジを高く設定すると、元本がマイナスになる可能性もあると知っておいてください。

ただし、レバレッジは少ない元本を効率的に活用できる優れた仕組みであり、レバレッジをうまく工夫することで、リスクを適度な水準に抑えておきましょう。

相場急変リスクが高まっていると感じた際には、あらかじめレバレッジを引き下げたり、こまめに相場をチェックしたりして強制ロスカットの餌食にならないように注意してください。

投資初心者などで借金リスクに不安を感じる場合は、変動率が高い局面では現物取引を選択し、変動率が乏しく現物取引では利幅が薄い局面で仮想通貨FXを利用してみてもよいでしょう。