GMMAとは?レンジ相場では要注意!【仮想通貨】
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仮想通貨FX入門では、これから仮想通貨FXを行おうと思っているトレーダーの方から、現在行なっているものの、なかなか上手くいかない仮想通貨のトレーダーの方向けに、基礎的なもの知識や、守るべきこと、そして実際利用できるテクニカル手法等実践的な部分まで網羅する内容となっています。
特にテクニカル指標は仮想通貨FXでは必須のものであり、テクニカル分析無くして、トレードに勝つことは難しい商品です。
仮想通貨は「金利」という概念がないため、外国為替のFXのようにスワップ金利による収益がないことから、中長期的に金利で稼ぐという手法は取れません。
全て利益は売買によって生じるものであるため、必ずどこかでイグジットしない限り利益にはならない商品です。
通貨と言われていますが、コモディティに近い性質を持っており、流動性が薄く値動きも激しいことからリスク管理や、ルールを遵守することは絶対必要なことになります。
そのルールを作成するための作業は最初の関門であり、とても難しいものです。
その取引手法について実際に行われている手法をご紹介し、自身のトレードに役立てて頂ければと思っています。
ここでは「GMMA(Guppy Multiple Moving Average)」という指数平滑移動平均線を12本利用した取引手法について解説します。
GMMAとは
まずGMMAとは何か解説します。
GMMAは12本の指数平滑移動平均線を利用し、トレンドが出ているのか、その方向性やトレンドの強さを視覚的に判断するトレンド系のテクニカル指標となります。
このGMMAを考案した人はDaryl Guppy氏という方でオーストラリアの株式市場で運用者でした。
この考案者のバックグラウンドからすると、株のためのテクニカル指標かと考えがちですが、外国為替のFXでも有効なことから外国為替のFXでも頻繁に離昇するメジャーなテクニカル指標となっています。
GMMAに使用する12本のEMAは、最も期間の短いものでローソク足3本分のものから最も期間の長いものでローソク足60本分のものまで、幅広い期間のEMAを使います。
期間の短いものから6本のEMAを短期線のグループとして考えて利用します。
この設定期間は「3・5・8・10・12・15」です。
期間の長い6本のEMAを長期線のグループとして考えます。
設定期間は「30・35・40・45・50・60」とし、グループ毎に色を分けて表示させます。
GMMAを見る際は、赤い線の長期線グループでトレンドの状態や方向を判断し、青い線の短期線グループで短期的な値動きの動向を見て、売買のタイミングを計ります。
GMMAのトレード手法
次にGMMAを利用したトレードの見方についてご説明します。
GMMAの各ラインは、EMAという移動平均線ですので、基本的に価格が上昇していればGMMAも上昇基調です。
逆に価格が下落すればGMMAは下落基調になるのは理解しやすいと思います。
移動平均線で算出期間が短くなればなるほど価格の動きに対してシャープに反応する特徴がありますが、GMMAを見る際にポイントとなるのは、算出期間によって感応度の異なる12本のラインの拡散と収縮や、移動平均線の並びの順番、つまり短期から中期、長期の各ラインの並び順がきちんと整っているかどうかです。
基本的にはトレンドフォロー型のテクニカル指標のため、この順番が揃わないと利用しないようなルールになることが多いです。
トレンドが強いほど、価格が先行して短期線のグループからGMMAの12本のラインを引っ張り、相場の向かう方向をGMMAが明確にトレンドとして表しています。
また、GMMAのライン同士の間隔が明確に12本が見て取れるほど広がって、短期線グループと長期線グループとの間隔も広がっている状態がトレンドを綺麗に表す理想形となります。
では実際のチャートを見ながらどのように判断し利用するのかをチェックしたいと思います。
GMMAトレード手法
下記はbybitのBTCUSDの60分足チャートです。
最初のポイントとなるのは紫の丸印の部分になります。
短期戦のグループが長期線のグループをゴールデンクロスしており、ここからトレンドがスタートしたと判断しロングポジションでエントリーします。
この際にストップを入れる目処は長期線のグループの一番長い設定期間の60日の下になります。
トレンドがで始めたらこのストップロスの位置を引き上げて調整することを忘れないようにしましょう。
次に押し目買いをする位置を説明します。
押し目買いと判断できる位置は「各指数平滑移動平均線が拡散したことが視覚的に判断でき、長期線のグループの短い設定期間である30日の移動平均線にタッチした時」です。
とてもルールとしてはシンプルであり理解しやすい内容と言えるでしょう。
押し目の買いをするタイミングでストップロスを引き上げ、損失のコントロールを行う癖も併せて行うようにしましょう。
最後にイグジットのタイミングについてご説明します。
イグジットの判断は2つの方法に分かれるため注意しましょう。
①各指数平滑移動平均線が収斂し、トレンドの弱さが明確に出た時
この場合のイグジットは早期のイグジットのタイミングであり、トレンドが弱まったと思ったら再度継続することがあるかもしれません。
そのためある程度早期にイグジットできるため上手く利益確定できたと感じる時もあれば、そのままトレンドが再度継続し、早過ぎたと感じることもあるタイミングです。
②ストップロスが利益確定となると考える
これはストップロスの位置を引き上げていきながらタッチしたら一旦終了ということになります。
機械的な注文方法であるため、簡単に行えるルールと言えるでしょう。
また最初のエントリーからイグジットのルールが決まっているため、淡々と実行しやすいものです。
デメリットは、60日移動平均線をベースに判断しているためある程度利幅が減少してしまうことですが、このルールでそれまで利益確定を我慢できたというトレーダーも多いためここはルールとして割り切ることが賢明でしょう。
GMMAの注意点
これまでご紹介したGMMAはチャートもシンプルで手法としては使いやすいと感じて頂いた方も多いと思います。
ここで1つ注意点があります。
ご紹介したストップロスの位置は仮想通貨用に変更しています。
李誘致して仮想通貨はちょっとしたフローで価格が大きく動き、外国為替で利用しているルールや株で利用する位置で設定した場合、値動きが大き過ぎることからちょっとしたブレの動きでストップが付いてしまうからです。
そのためストップロスの位置は大きく広げていることから、このストップロスの位置は自分自身で改良する必要があり、またボラティリティから可変にすることも一考と考えられます。
値動きが狭い日が続いた場合は通常外国為替のFXで利用されている長期線のグループの30日指数平滑移動平均線をベースに判断する等位置を計画的に変更することも必要かもしれません。
もちろんそれがベストかどうかは誰もわかりません。
またこの手法のもう1つの注意点は
「横ばいで推移した時は損失が続くことがある」
ということです。
年間でトレンドは2割から3割と言われており、それ以外の期間はレンジ相場と言われています。
そのため少ないトレンドで大きな利益を上げることでトータルリターンをプラスにする手法です。
したがって、忍耐力を必要とする時もあります。
ルールをしっかり守るという言葉では簡単なものの行うこと難しというものでもあるため、そこに耐えることができるかどうかということもこの手法を利用するに当たって考えるべきことです。
このような順張りからレンジ相場を取りに行く逆張りまで色々手法は存在するため自分の性格に合った手法を見つけ、安定した利益を上げることができるよう、テクニカル指標を用いて工夫してみましょう。