国内の仮想通貨FX業者で高いレバレッジの取引はできるか?
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- 2019.04.30.
- 特集
- 国内の仮想通貨FX業者で高いレバレッジの取引はできるか?
「国内の仮想通貨FX業者で、高いレバレッジで取引できるところはあるかな?」
「できれば海外の業者じゃなくて国内がいいんだけど・・」
そんなふうに考えたことはありませんか?
今回は、ハイレバレッジで取引できる国内の仮想通貨FX業者があるのかどうか、また国内のレバレッジ規制について詳しく解説します。
Zaif法人口座なら100倍のレバレッジをかけられる
国内取引所Zaifの法人口座であれば、100倍という高いレバレッジをかけた取引を行えます。
例えば手持ち資金が10万円あれば、1,000万(10万×100倍)の取引を行えるので、通貨の価格がわずかに変動するだけで大きな利益を上げられるでしょう。
なお、100倍のレバレッジを適用できるのは法人口座のみで、個人口座のレバレッジ倍率は最大25倍に制限されています。
法人口座とは
法人口座は、株式会社・有限会社・合同会社など、国に届け出を出した法人のみが作れる口座です。
会社を経営していない方にとっては、縁遠い話だと感じるかもしれません。
ですが、法人名義で口座を作ることで、様々なメリットがあります。
例えば、法人は個人よりも適用される税率が低く、節税できる点です。
個人の場合、仮想通貨取引で得た所得は、他の所得との合算金額が大きいほど適用される税率が高くなります。
もし総所得額が4,000万円を超えると、所得税において最も高い45%の税率が適用されてしまいます。
さらに、翌年度に10%分が住民税として課税されるため、所得税が最高税率だった場合、住民税とあわせて55%分を税金として納付することになります。
つまり、所得の半分以上が税金として持っていかれてしまいます。
一方、法人に課せられる税率は、最高でも35%程度です。
個人で所得を納める場合と比較すると、約20%もの差が出ることになります。
つまり仮想通貨取引における所得が多い方は、法人化して法人口座で取引することで納める税金を少なくできるわけです。
ただし法人化すると、法人化の手続きに際に費用がかかったり、税理士を雇うと顧問料が必要になるなど、それまで支払うことがなかった費用を支払う必要があります。
また利益を出し続けなければいけないプレッシャーもかかりますので、法人化へのハードルは高いといえます。
法人口座を作成できる国内の仮想通貨FX業者
法人口座で取引すると、節税のメリットがあることはご理解いただけたと思います。
では、Zaif以外にも、法人口座を作成できる国内の仮想通貨FX業者はあるのでしょうか?
国内の仮想通貨FX業者において、法人口座が作成可能かどうかをまとめました。
取引所名 | 法人口座対応 | 備考 |
---|---|---|
bitFlyer | ○ | 新規口座受付停止中(※) |
Liquid by Quoine | ○ | |
GMOコイン | × | |
BITPoint | ○ | |
DMM Bitcoin | × | |
Zaif | ○ | 新規口座受付停止中(※) |
Coincheck | ○ |
(※)2019年4月現在
ご覧のとおり、bitFlyer、Liquid by Quoine、BITPoint、Zaif、Coincheckの5つの取引所で法人口座の作成が可能です。
ただし、法人口座に100倍という高いレバレッジ倍率を適用しているのはZaifのみです。
もし、高いレバレッジ倍率で取引を行いたいと考えているのであれば、Zaifでの口座作成しかないわけですが、残念なことに2019年4月現在Zaifは、法人・個人ともに新規口座開設の受付を停止しています。
というのも、2018年9月に起きたモナコインの流出事件を受けて、金融庁から行政処分を受けているからです。
Zaifで100倍のレバレッジ取引を行うには、Zaifの新規口座受付の再開を待つ必要があります。
規制でレバレッジは縮小傾向
仮想通貨FX取引におけるレバレッジ倍率は、規制強化によって縮小傾向にあります。
これは、証拠金取引による損失から国民を保護したいという政府の強い意向があるからです。
2018年10月、仮想通貨業界の自主規制団体である「一般社団法人日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」が、加盟する取引所に対し自主規制ルールを施工しました。
この内容は、ひと月前に金融庁において行われた「仮想通貨交換業等に関する研究会」に資料として提出されています。
この自主規制ルールでは、レバレッジ倍率は一律4倍とするよう定められています。
ほとんどの取引所が基準を上回る5~25倍のレバレッジ倍率を適用していましたので、自主規制ルールでは変更が余儀なくされます。
ただし、施工から1年間だけ、取引所独自の倍率を適用できる猶予期間が設けられています。
2019年4月現在、国内取引所におけるレバレッジ倍率の変更対応状況は以下のようになっています。
取引所名 | 変更後レバレッジ | 変更前レバレッジ | 変更日(予定含む) |
---|---|---|---|
bitFlyer | 4倍 | 15倍 | 5月中 |
Liquid by Quoine | 4倍 | 25倍 | 5/15 |
GMOコイン | 4倍 | 10倍 | 5/15 |
BITPoint | 4倍 | 25倍 | 2/1 |
DMM Bitcoin | 4倍 | 5倍 | 2018年12月 |
Zaif(フィスコ仮想通貨取引所) | ― | 25倍/7.77倍 (法人は100倍) | ― |
Coincheck | ― | 5倍 | ― |
ご覧のとおり、多くの取引所が4倍へ変更済み、または変更予定となっています。
なお、ZaifとCoincheckの2社は、レバレッジ倍率の変更についてアナウンスがありません。
どちらも仮想通貨の流出事件を起こした取引所ですので、現在はサービスの再開に注力しているのかもしれません。
いずれにせよ、国内の仮想通貨FX業者のレバレッジ倍率は4倍に統一される見込みで、ハイレバレッジ取引は行えなくなるでしょう。
高レバレッジなら海外取引所を選択すべき
では、高いレバレッジで仮想通貨FXを行いたいときはどうすればいいのでしょうか?
高いレバレッジをかけた仮想通貨FXを行いたいなら、海外の仮想通貨FX業者を選択するしか方法はありません。
例えばBybitやDeribit、BitMexなら、最大100倍までの高いレバレッジをかけて取引を行えます。
わざわざ法人を作る必要はなく、個人アカウントで取引できるのもメリットでしょう。
さらにメールアドレスのみで口座開設できますので、開設までにかかる時間はわずか30秒程度です。
国内の取引所のように、本人確認のための郵便物を受け取ることもありません。
なお、英語が不安な方は、日本語に対応しているBybitやDeribit、BitMexがおすすめです。
また、海外の仮想通貨FX業者のもう一つの魅力は、追証がない点です。
追証とは、平たく言うと借金のことです。
取引所が定める証拠金維持率を割ってしまった場合に、追加で証拠金の差し入れを求められることをいいます。
国内取引所においては、急激な相場変動があった際に、ロスカットが間に合わずに追証が発生することがあります。
一方、海外の仮想通貨FX業者においては、この追証はありません。
仮に口座残高がマイナスになったとしても、マイナス分を補てんできるシステムが構築されています。
ハイレバレッジで取引する際のリスクを少なくできるということになります。
国内の仮想通貨FX業者は高いレバレッジを提供できなくなる
国内の仮想通貨FX業者で高いレバレッジ取引を行う方法について解説しました。
かんたんにまとめると、以下となります。
- Zaifの法人口座なら100倍のレバレッジ取引を行える
- ただし、Zaifの新規口座開設の受付は停止中(2019年4月現在)
- 国内仮想通貨FX業者は、規制によりレバレッジ倍率が4倍に縮小される
- 高いレバレッジで取引を行うのなら、海外の仮想通貨FX業者がおすすめ
ハイレバレッジでの取引を行いたいと考えている方は、海外の仮想通貨FX業者をチェックしてみる必要があるかもしれません。