Bybitでの取引方法 ー 決済注文について詳細解説
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- 2020.08.01.
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- Bybitでの取引方法 ー 決済注文について詳細解説
Bybitは海外の仮想通貨FX取引所の中でも非常に信頼感が高く、使いやすいプラットフォームであることから、機関投資家にも利用されるなど今最も注目されている仮想通貨FX取引所です。
しかし、いくらBybitが信頼できる取引所であっても、プラットフォームの操作方法を理解していなければ、安心して利用することはできないでしょう。
特に決済方法は重要で、ボラティリティの大きな仮想通貨FXの場合、決済タイミングが遅れてしまうとそれだけで利益が少なくなってしまうケースもあるはずです。
そこで、Bybitの決済注文方法について詳しくご説明しますので、是非取引される際にお役立てください。
目次
Bybit(バイビット)の決済注文方法
Bybitで新規注文をおこない建てたポジションを決済するには、主に以下の様な6通りの注文方法があります。
- ①発注画面から指値/成行で決済注文
- ②ポジション欄から指値/成行で決済注文
- ③ポジション欄から利食い/損切を設定した決済注文
- ④条件付き注文から利食い/損切を設定した決済注文
- ⑤トレーリングストップ注文で決済
- ⑥新規注文と同時に利食い/損切を設定した決済注文
上記の決済方法のうち、①~⑤は、ポジションを建てた後に決済注文を出して決済する方法で、⑥は新規注文を出すのと同時に決済注文も出す方法になります。
これらの内、初心者の方は、まず新規発注と同じ手順で決済できる①のやり方を覚えておくのがおすすめです。
取引に慣れたら、ポジションの決済方法のバリエーションを増やしていくとよいでしょう。
なお③④と⑥に出てくる「利食い」とは利益を確定すること、「損切」は損失を確定することをいいます。
では、それぞれの注文方法について解説していきます。
①発注画面から指値/成行で決済注文
操作方法は新規ポジションを建てるときと同じやり方になりますが、既に建ててあるポジションがロングならショートを建てるなど、逆の注文を出します。
インバース無期限契約の場合
インバース無期限契約の場合には、新規注文を建てる時と全く同じやり方で、逆のポジションを指値または成行で行いましょう。
建てたポジションと同じ数量で注文を行い、その注文が約定するとポジションがすべて決済されます。
※インバース無期限契約の新規注文方法については、新規注文解説ページの「Bybitの新規注文方法について」を参照ください。
なお、建てたポジションよりも少ない数量で注文が約定すると、残りのポジションは継続されますので、注意しておく必要があります。
また決済注文が約定されたかどうかを確認するには、チャート下のボックスの「約定済み注文」欄をチェックしましょう。
画像引用:Bybit
USDT無期限契約の場合
USDT無期限契約で決済注文を行う場合は、右上の発注ボックスの「決済注文」タブを選択してから行います。
決済注文の際は、必ず「決済注文」タブを選択してください。
もし「参入注文」から注文を行ってしまうと、新たなポジションを持つことになってしまいますので、注意しましょう。
画像引用:Bybit
決済注文には、参入注文と同じように「指値」と「成行」があります。
それぞれ必要事項を入力して「買いでショートを決済」または「売りでロングを決済」ボタンを押します。
「買いでショートを決済」ボタンを押すと、建てている売りポジションすなわちショートポジションを、買い注文を出すことで決済するということになります。
また「売りでロングを決済」ボタンは、建てている買いポジションすなわちロングポジションを、売り注文を出すことで決済することを意味しています。
なおチャート下にあるボックスの「約定済み注文」欄をチェックすることで、決済注文が約定されたかどうかを確認できます。
②ポジション欄から指値/成行で決済注文
チャート下にあるボックスから利食いと損切を設定できます。
インバース無期限契約とUSDT無期限契約のどちらの場合でも手順は共通です。
チャート下にあるボックスの決済注文欄の「指値」と「成行」のボタンから操作します。
画像引用:Bybit
成行注文による決済方法
「成行」ボタンを押すと、以下の画面が表示されます。
画像引用:Bybit
決済するポジション数量を入力するか、1/2・1/3・1/4のいずれかをクリックすることで決済するポジション数を指定することもできます。
「確定」ボタンを押すとすぐに成行注文が発注され、決済されます。
指値注文による決済方法
「指値」ボタンを押すと、以下の画面が表示されます。
画像引用:Bybit
決済価格と決済するポジションの数を入力して「確定」ボタンを押しましょう。
決済するポジション数量は、1/2・1/3・1/4をクリックすることでも入力できます。
「確定」ボタンを押すと、指値注文が発注されます。
③ポジション欄から利食い/損切を設定した決済注文
ポジションにあらかじめ利食いと損切の設定をしておくことで、設定した価格になれば決済されるという方法です。
ただしこの方法の場合、決済されるのはポジションの全数量であり、一部だけを決済することはできません。
また、注文方法は成行注文となります。
設定手順は、インバース無期限契約とUSDT無期限契約とで共通です。
まず、チャート下にあるボックスの「利食/損切(トレール)」欄にある鉛筆のアイコンをクリックします。
画像引用:Bybit
クリックすると、以下の利食いと損切の設定画面が表示されます。
画像引用:Bybit
利食いと損切りのチェックボックスの、設定したい方にチェックを入れ、注文を発注したい市場価格であるトリガー価格を入力します。
なお利食いと損切りの両方を設定したい場合は、両方にチェックを入れて設定しましょう。
トリガー価格を入力すると、注文を行うボックスの下にある「契約詳細」ボックスに以下の表示がされますので、内容を確認したうえで「確約」ボタンをクリックしましょう。
画像引用:Bybit
契約詳細に表示される価格の意味
上記の契約詳細に表示されている価格の意味をご説明しておきましょう。
- 最終取引価格
直近で成立していたBTCUSDの取引価格のことを指しています。 - インデックス価格
Bybit以外の複数の仮想通貨取引所における価格を参考にして算出された、仮想通貨の現物価格を指しています。 - マーク価格
上記のインデックス価格にBybitの資金調達率と次の資金調達までの時間や回数を考慮して算出された、Bybitにおける取引基準となる価格のことです。
このような価格表示がされているのは、例えばBybitにおける取引で何らかの市場操作がおこなわれた場合、「最終取引価格」のみで決済注文されるのでは、市場操作の思惑に従わざるを得なくなってしまいます。
しかし複数の仮想通貨取引所にした価格「インデックス価格」であれば、市場操作されることはまずありえません。
そのためBybitでは、「インデックス価格」を参考にした「マーク価格」を設定し、公正さを保っています。
④条件付き注文から利食い/損切を設定した決済注文
条件付き注文とは「トリガー価格」を指定して注文する方法で、取引市場の価格が「トリガー価格」に達したときにはじめて決済注文が発注されるものです。
前出の決済方法「③ポジション欄から利食い/損切を設定する」と似ていますが、いくつかの違いがあります。
「③ポジション欄から利食い/損切を設定する」はポジションを全て決済するしかなく、成り行き注文しかできません。
しかし「④条件付き注文から利食い/損切を設定する」では決済するポジション数も入力できる、つまりポジションの部分決済することが可能で、指値注文をだすことも可能です。
ただしこの決済注文ができるのは、インバース無期限契約のみとなりますので、注意しておきましょう。
インバース無期限契約の場合
発注画面の「条件付」をクリックしましょう。
画像引用:Bybit
指値または成行を選択します。
指値注文の場合は、注文価格とトリガー価格を入力しましょう。
成行注文の場合は、トリガー価格のみを入力します。
なおトリガー価格は最終取引価格、インデックス価格、マーク価格から選択することができます。
決済注文を出したいポジション数を「契約数USD」欄に入力し、「買い/ロング」または「売り/ショート」ボタンを押すことで、指値または成行での決済注文が予約されます。
⑤トレーリングストップ注文で決済
トレーリングストップ注文は、事前にトレール幅(値幅)を設定することにより、自動的に最終取引価格に連動した利食いや損切りができる決済注文です。
これにより、市場の値動きに合わせた柔軟な決済が可能になります。
利益が出ているときには、その利益をリスクなく伸ばしていくこともできますので、トレードに慣れてきた段階で是非覚えておきたい方法といえるでしょう。
トレーリングストップ注文の手順は、インバース無期限契約とUSDT無期限契約のどちらも同じです。
まずチャート下にある、ポジション欄から「利食/損切(トレール)」列にある鉛筆アイコンをクリックしましょう。
画像引用:Bybit
すると「トレーリングストップ」と「有効化する価格」という項目と、それぞれにチェックボックスが出てきます。
画像引用:Bybit
それぞれの項目にチェックを入れ、価格を入力しますが、「トレーリングストップ」のみの設定、さらに「トレーリングストップ」と「有効化する価格」の両方を設定することもできます。
「トレーリングストップ」欄の設定は、チェックと空欄に「トレール幅(値幅)」を入力して設定します。
「有効化する価格」欄はチェックと、いくらの価格になった時にトレーリングストップを発動するのかを設定、つまりトリガー価格が入力できるようになっています。
また「確定」ボタンを押せば、トレーリングストップ注文が有効になります。
「トレーリングストップ」の具体例
トレーリングストップについて、具体的な例を挙げて説明しましょう。
例えば以下の様な状況と設定だったとします。
- ○保有ポジション
- 新規注文時価格:5000米ドル
- 売買区分:ロング
- 最終取引価格:5000米ドル
- ○トレーリングストップ設定
- トレーリングストップ欄:チェックありで500と入力
- 有効化する価格欄:空欄
この設定は、トレール幅を500米ドルに設定し、トレーリングストップを発動させるトリガー価格は指定していません。
したがって、「確定」ボタンクリックでこのトレーリングストップ注文を確定させると、現在の最終取引価格である5000米ドルをトリガー価格として、即時にトレーリングストップが発動されます。
この場合の、価格変動によるトレーリングストップ価格と自動決済された場合の収益は以下表の様になります。
最終取引価格 | トレーリングストップ価格 (自動決済される価格) | 自動決済時収益 |
4500~5499ドル | 4500ドル | -500ドル |
5500~5999ドル | 5000ドル | ±0ドル |
6000~6499ドル | 5500ドル | +500ドル |
6500~6999ドル | 6000ドル | +1000ドル |
7000~7499ドル | 6500ドル | +1500ドル |
※単位は全て米ドル
※実際の値幅は、0.5米ドル単位で設定が可能
このケースでは、トレーリングストップ価格が最終取引価格に連動して500米ドルの値幅で自動更新されていきます。
実質的に損切価格は4500米ドルに設定したことになり、最終取引価格が5500米ドル以上になった時点で、元の資産の損失なく利益を伸ばしていける可能性が大きいというわけです。
自動決済される状況としては、価格が上昇せずに反転下落してしまった場合や、一旦上昇した価格が、揺り戻しでトレーリングストップ価格まで下がってきた時ということになります。
「有効化する価格」の設定
「トレーリングストップ」と「有効化する価格」の両方を設定することもできます。
「トレーリングストップ」欄には値幅を入力し、「有効化する価格」すなわちトリガー価格を入力して「確定」ボタンを押せば、最終取引価格でトレーリングストップが発動するのではなく、市場価格がトリガー価格になった時にトレーリングストップが発動するようになります。
⑥新規注文と同時に利食い/損切を設定した決済注文
上記の①から⑤までの決済注文は、すでに建てているポジションに対する決済方法です。
これ以外に、注文時にあらかじめ利食いと損切りを設定しておくことも可能です。
インバース無期限契約の場合
新規発注時に「買い/ロング」または「売り/ショート」ボタンを押した後、表示される確認画面で新規注文時の利食い/損切を設定します。
成行注文や指値注文の両方で設定できますが、ポジションを保有していないときでないと設定画面は表示されません。
確認画面は以下のように表示されます。
画像引用:Bybit
利食いを設定するときは「利食注文(TP)」にチェックを入れます。
また損切を設定するときは「損切注文(SL)」にチェックを入れます。
次に、それぞれの欄の価格を入力しましょう。
手入力もできますし、表示されているパーセンテージをクリックすることでも入力できます。
なお入力した価格は注文が発注されるための条件(トリガー価格)であり、実際に執行される価格ではありません。
最終的な注文執行価格は、入力した価格よりも多少ずれる点に注意が必要です。
USDT無期限契約の場合
USDT無期限契約の場合、「参入注文」の画面から利食いと損切りを設定することができます。
設定するには、まず参入注文の指値、または成行タブを見てください。
「買い注文利食損切」と「売り注文利食損切」の2つのチェックボックスがあります。
画像引用:Bybit
新規注文の情報を入力したあと、買いポジションであれば「買い注文利食損切」に、売りポジションであれば「売り注文利食損切」にチェックを入れましょう。
続いてトリガー価格を入力します。
この価格は、利食い損切の成行注文が発注されるときの取引市場の価格です。
価格の右にある鉛筆アイコンをクリックすると、トリガー基準の選択肢である「最終取引・インデックス・マーク」が表示されますので、情報を入力後、「買いで参入」または「売りで参入」ボタンを押しましょう。
これで新規発注と同時に、利食いと損切を予約することができます。
まとめ
Bybitの決済方法についてご説明しました。
一般的な成行注文での決済方法だけでなく、指値による決済、利食いや損切り、トレーリングストップなど決済方法は多岐に渡っています。
また新規注文の時、事前に利食いや損切りを設定しておくことができるなど、最初は複雑に感じるかもしれませんが、使いこなせば非常に便利な設定が可能です。
利用されるうちに、各機能の便利さが実感できるはずです。
まずはご自分が使いやすそうだと感じる決済方法からトライされてみてはいかがでしょうか。