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新型コロナが仮想通貨詐欺の被害額を減少させた?

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  • 2020.04.12.

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  • 新型コロナが仮想通貨詐欺の被害額を減少させた?

新型コロナウイルスの感染拡大は、世界中の国々の深刻な問題になっています。

世界中の人々が苦しんでいる状態にもかかわらず、新型コロナウイルスを懸念する人々をターゲットにした悪質なマルウェアが登場していることは、2020年3月15日のニュース記事「コロナ感染者通知アプリでビットコインが身代金に」でもお伝えしました。

 

またこれ以外の仮想通貨詐欺も相変わらず横行しているようですが、新型コロナウイルスが感染拡大したことによって、仮想通貨詐欺によって送金されるドル建て金額が減少しているとの発表がありました。

これだけをみると、詐欺被害そのものが減っているかのように思えますが、実はそうではないようです。

 

このニュースについて詳しくご説明しましょう。

 

詐欺による仮想通貨送金額が減少

新型コロナウイルスの感染が世界中の国々で深刻な状態になってきていた2020年3月上旬頃から、仮想通貨詐欺で使われているアドレスへの送金額が減少していることを、ブロックチェーン分析企業であるChainalysis社がブログ内で発表しました。

Chainalysis blog

画像引用:Chainalysis blog

 

「Covid-19は暗号通貨詐欺師の収益の33%を一掃しましたが、それだけではありません(Google翻訳)」と題されたブログによると、新型コロナウイルスの感染が広まっていった頃から仮想通貨詐欺のアドレスへの送金額は大きく減少しているものの、詐欺被害に遭った人や仮想通貨の被害件数などが減っているとはいえないことと説明しています。

 

仮想通貨詐欺被害額とビットコイン価格

Chainalysis社のブログでは、2020年1月1日から4月5日までの間の仮想通貨詐欺による被害総額とビットコインの関連性が分かる、以下のグラフを掲載しています。

 

なおこのグラフは、紺色のラインがその時のビットコイン価格をあらわしており、黄色いラインは仮想通貨詐欺に使われているアドレスに送金された全ての仮想通貨の総額をあらわしています。

Chainalysis blog

画像引用:Chainalysis blog

 

このグラフをみると、仮想通貨詐欺に使われているアドレスに送金された全ての仮想通貨被害額と、ビットコイン価格が似た動きを示しているのが分かります。

 

特にビットコイン価格が、新型コロナウイルスの感染拡大によって大きく下落した直後の2020年3月13日から3月末までは、詐欺のアドレスに送金された1日あたりの被害額は61%も減少していたことが分かっています。

また4月に入ってからの被害額は、少しづつ増えてきていることが分かります。

 

仮想通貨における投資詐欺の被害推移

もうひとつ、仮想通貨詐欺の中でも代表的な投資話での詐欺についてもChainalysis社は言及しています。

 

以下のグラフは、2019年12月29日から2020年4月5日までの間の、仮想通貨投資詐欺上位20位のアドレスに対する仮想通貨送金件数と被害額をあわらしたものです。

 

オレンジの棒グラフは送金件数をあらわし、黄色い折れ線は被害総額をあらわしています。

Chainalysis blog

画像引用:Chainalysis blog

 

このグラフをみると、送金件数は増えているにもかかわらず被害総額は2020年3月8日以降、大きく下落しており、ブログの説明によると33%低下しているとのことです。

 

また4月5日の週に入ると被害総額は増えているものの、送金件数も増えていることが分かります。

 

仮想通貨詐欺は減っていないとの結論

上記の「被害総額とビットコイン価格」、そして「投資詐欺の被害総額と送金件数」の2つのデータからChainalysis社が導き出した結論は、仮想通貨全体の時価総額が新型コロナウイルスによって大きく下落し、それが仮想通貨詐欺の被害額に反映されていると結論づけています。

 

すなわち仮想通貨価格が下落しているため、被害総額も減少しているように見えますが、実際には仮想通貨詐欺による被害は減っていないというものです。

 

新型コロナウイルスを利用した詐欺や恐喝

さらにChainalysis社は、新型コロナウイルスを利用した新手の詐欺や恐喝などについても紹介し、注意を喚起しています。

 

フィッシング詐欺について

一般的にフィッシング詐欺は合法的なビジネスや慈善団体、有名人などを模倣することが多いですが、仮想通貨詐欺で多く見られるのは、被害者が利用していると思われる仮想通貨取引所からのメールを装い、ログイン情報を聞き出す手口でした。

 

しかし新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれ、それを利用した新たな手口が増えてきていると述べています。

実際の例として、CDC(米国疾病予防管理センター)を装って、パンデミックと戦うための仮想通貨の寄付を依頼していたケースや、新型コロナウイルスに有効である医薬品や治療法を販売するとした手口も紹介しています。

 

さらに実際に送られてきたフィッシングメールも紹介しています。

Forbes フィッシングメール

画像引用:Forbes

 

恐喝詐欺について

恐喝詐欺の場合であっても、メールで連絡してくるのが一般的です。

そして被害者の知られたくない情報を持っており、仮想通貨を支払わなければ友人や家族に漏洩すると脅してきます。

 

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になってきた現在は、知られたくない情報を漏らすのではなく、仮想通貨を支払わなければ新型コロナウイルスを家族に感染させると脅してくるケースが多いようです。

 

ほとんどが同じグループによる犯行

Chainalysis社のブログによると、新型コロナウイルスを利用した詐欺をおこなっているグループは、フィッシング詐欺や恐喝詐欺などの仮想通貨詐欺をおこなっているグループと同じ組織だと述べています。

 

その根拠として、英国における新型コロナウイルス恐喝詐欺のアドレスを追跡していくと、従来のフィッシング詐欺や恐喝詐欺などの仮想通貨詐欺のアドレスと関連性があることが判明したことを挙げています。

 

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大が、仮想通貨詐欺にどのような影響を及ぼしているのかについてご説明するとともに、新型コロナウイルスを利用した新たな仮想通貨詐欺についてもご紹介しました。

 

仮想通貨詐欺の犯人たちは、多くの人々に対してアピールできる話題性や、より多くの人が抱えているであろう恐怖心を的確に突いてきます。

新型コロナウイルスは、まさに詐欺犯にとって格好の題材だったわけです。

 

だからこそ新型コロナウイルスに関連したメールなどが届いた時には、落ち着いて考えてみる必要があります。

また新型コロナウイルスが終息した後は、新たな題材を使った仮想通貨詐欺が出現してくる可能性もあるでしょう。

しかし落ち着いて考えれば、届いたメールが詐欺であるかどうかは簡単に分かるはずです。

 

くれぐれもこのような卑劣で、悪質な仮想通貨詐欺に騙されないよう、注意してください。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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