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クジラがその気になれば相場はいくらでも動かせる

  • ビットコイン
  • 考察
  • 2020.07.03.

仮想通貨FXなどでビットコインの取引に取り組んでいる方なら、誰もが一度は聞いたことがあるのがクジラと呼ばれる存在です。

 

クジラはビットコインを大量に保有しているアドレスのことを指しますが、このクジラが保有しているビットコインを一気に「売る」と、ビットコイン価格は大きく下落してしまいます。

そのため仮想通貨取引をする人の中で、クジラの動きは注視されているわけです。

 

しかしクジラが本気でビットコイン価格を操作しようと思えば、幾らでも思い通りに動かすことができます。

2020年7月1日のニュース記事「変化しつつあるビットコインクジラ像」の中でも、最近のクジラ像について説明しており、重複する部分もありますが、そんなクジラの真の姿についてお話ししましょう。

 

そもそもクジラとはどういう人を指すのか

一般的にクジラはビットコインを大量に保有しているアドレスだとされていますが、ではその大量とはどのぐらいの量を保有している場合を指すのでしょうか。

 

実はクジラの定義について、明確なものはありません。

単にビットコインを大量保有しているというだけでクジラと呼ばれているのです。

 

本サイトのニュース記事で頻繁に紹介しているブロックチェーンデータ分析企業Glassnodeは、クジラを1,000BTC以上保有しているケースとしていますが、異なる判断基準が採用されている企業もあります。

 

英の仮想通貨取引所CoinCornerのCEOであるDanny Scott氏は、100BTC以上保有していればクジラだと位置付けており、ブロックチェーンテクノロジー企業Blockstream社のAdam Back CEOもこの判断基準を採用していることが2人のTwitterのやり取りからも分かります。

Danny Scott Twitter

画像引用:Danny Scott Twitter

 

クジラ同士は知り合いかもしれない

ビットコインクジラの定義が100BTCであれ、1,000BTCであれ、どちらにしても大量のビットコインを保有しているわけですが、実はクジラ同士は旧知の仲の可能性があります。

 

それは、クジラはビットコイン価格が高騰してから購入したのではなく、ビットコインがまだあまり世の中に周知される以前に購入していた可能性があるからです。

つまり価格が高騰してから大量のビットコインを購入するためには莫大な予算が必要になってきますが、価格がほとんど付かなかった時代であれば大量に購入することができたはずです。

 

そのような時代に大量のビットコインを購入する人とは、おそらく何らかのビットコイン開発関係者、もしくは早い時期からビットコインの存在を知っており、その価値を認めていた人であったと思われます。

もしそうだとすれば、それはクジラ同士が顔見知りや旧知の仲であった可能性が高くなります。

 

クジラ同士が協力すれば相場操作は簡単

もしクジラ同士が顔見知りや旧知の中であったとすれば、お互いが保有している大量のビットコインを上手く使ってビットコイン相場を動かすことなど簡単です。

それが2人などでなく、もっと多くのクジラ同士が手を組めば、いとも簡単にビットコイン相場を下落させることも、高騰させることもできるでしょう。

 

もちろん以前からの顔見知りであれば、連絡を取り合って相談することもできるはずです。

いつのタイミングでどうするか、全てを事前に決めておけるのです。

ビットコイン市場など、完全に手のひらで遊ばれているようなものといえます。

 

ではこのようなクジラ同士の取引に関する情報共有は違法ではないのでしょうか。

このことに関しては証券弁護士によると、ある程度までの情報共有は違法ではないと判断されるようです。

 

その理由として挙げているのが、ビットコインの位置付けです。

ビットコインはあくまでもデジタル通貨であり、証券ではないため、複数の人間がグループになってビットコイン相場を吊り上げようが、暴落させようが、違法ではないというものです。

例えば証券取引において、複数の人間が価格を操作するために噂を流すと、それは犯罪になってしまいますが、仮想通貨の場合にはそれが犯罪として成立しないケースも多いというのです。

このようなことになる背景には、仮想通貨の位置付けそのものが曖昧に扱われていることに由来しています。

 

クジラによる価格変動が頻繁に起きない理由

上記のようにクジラ同士がグループになって動けば、ビットコイン価格を簡単に操作できるにもかかわらず、ビットコイン市場でクジラによる大打撃がそれほど頻繁に起きていない理由とはどのようなものなのでしょうか。

普通に考えれば、もっと頻繁にクジラの介入があってもいいはずです。

 

おそらくクジラは、ビットコインをもっと成長させたいと考えているのではないかと予想できます。

前述したようにクジラはビットコイン開発初期の何らかの形でかかわっていた人物の可能性があります。

 

もし大量のビットコインを全て売却してしまうと、もちろん莫大な金銭を手に入れることができますが、ビットコインの価値はほぼなくなってしまいます。

そうなるとビットコイン市場は崩壊し、誰も取引しなくなってしまいます。

つまり自分が関わったビットコインなのだから、できれば世の中に定着し、広まって欲しいので、市場を崩壊させるようなことはしたくないと思っているとも考えられます。

 

また、これまでに少しづつビットコインを売却しており、資産的にも全く困らないため、無理に全てを売却する必要がないのかもしれません。

 

ただこれから先、今まで以上の価格にビットコインが高騰すれば、一気に売り抜いてしまおうと考える可能性がないとはいえません。

 

昔からのクジラと新たなクジラ

「クジラ同士は知り合いかもしれない」の項でビットコインクジラは何らかのビットコイン開発関係者、もしくは早い時期からビットコインの価値を認めていた人だと説明しましたが、最近になってクジラとなった新たな存在というものはいないのでしょうか。

 

ニュース記事「変化しつつあるビットコインクジラ像」で簡単に触れていましたが、2020年に入ってからクジラの数は増えてきていることが分かっています。

Glassnode Number of BTC Whales over 5 years

画像引用:Glassnode Number of BTC Whales over 5 years

 

これはおそらく半減期を前にして、ビットコイン価格の上昇を期待した動きであると考えられます。

しかしその一方で、ひとつのアドレスあたりが保有しているビットコイン量が減ってきていることも分かっています。

クジラの小型化です。

 

小型化の理由は色々考えられますが、最も大きな理由はビットコイン価格が昔より高騰しているということでしょう。

そのため大量に保有することができないわけです。

 

また2020年になって増えてきた小型のクジラは昔からの大型クジラと異なり、資産に余裕がある投資家が主ではないかと想像できます。

すなわちビットコインが話題となっており、しかも2020年5月に半減期を迎えるために高騰するだろうと考えた資産のある投資家ということです。

 

これらの人々は先に説明したような、ビットコインの開発に何らかの形でかかわっていた人たちではありません。

ビットコインは単なる投資対象であり、ビットコインの将来がどうなるかは全く関係ありません。

 

つまり昔からの大型クジラより、最近になって現れた小型クジラの方が、一気に売却するなどの動きをとる可能性が高いといえるわけです。

 

まとめ

ビットコインクジラとはどういう存在で、どのような思考をするか。

さらに、2020年になって一気に増えてきた小型クジラの存在や思考についての考察をご説明しました。

 

クジラが考えていると説明した内容には明確な根拠があるわけではありません。

あくまでも状況を考えていった結果、このように推測できるというものです。

 

ただ大型小型を問わずクジラが増えていることは間違いなく、彼らがどのようなタイミングで保有しているビットコインを売却するのかには十分注意しておく必要があるでしょう。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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