ビットコインの価格変動を過去から検証!今までの価格変動とその理由
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- 2019.04.30.
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仮想通貨の代名詞ともいえるビットコインですが、ビットコインが誕生してからおよそ10年経ちました。
ビットコインの誕生からこれまでにどんなことがあったのか、知らずに取引している方もいらっしゃるでしょう。
この10年の間、ビットコインの価値は大きく動いています。
その変動をもたらした背景にはどんなことがあったのかを紐解いていけば、今後仮想通貨FX取引においても参考になることがあるはずです。
ビットコインの価格変動とその理由について整理してみましょう。
ビットコイン誕生からこれまでの価格推移
2009年から2019年までのビットコインの値動きを見てみましょう。
ビットコイン価格(1月1日時点) | 前年比 | |
---|---|---|
2009年 | ― | ― |
2010年 | 7.9円 | ― |
2011年 | 24円 | 303% |
2012年 | 420円 | 1756% |
2013年 | 1,298円 | 309% |
2014年 | 81,624円 | 6288% |
2015年 | 37,998円 | 47% |
2016年 | 47,266円 | 124% |
2017年 | 111,907円 | 237% |
2018年 | 1,481,045円 | 1323% |
2019年 | 426,254円 | 29% |
参照:Bitcoin Price Chart and Tables – Finance Reference
為替データ引用:「世界経済のネタ帳」
上記の図は、1月1日時点の各年のビットコイン価格の推移を表したものです。
2010年当時1BTC=7.9円程度だったビットコインは、直近の2019年には426,254円まで値上がりしています。
では、その各々の期間において、どのような出来事があったのかを見ていきましょう。
2009~2010年
ビットコインが誕生したのは、2009年初頭です。
「サトシ・ナカモト」と名乗る正体不明の人物が、2008年にインターネット上で発表した論文に基づき、運用が開始されました。
コンピュータ同士が優劣なく相互に接続しあい、通貨の送金を承認していく非中央集権的な仕組みが、多くのコンピュータ技術者の心を捉えました。
ビットコインは、「New Liberty Standard(新しい自由の基準)」というWebページにおいて価格をつけられました。
最初の価格「1ドル=1309.03BTC(約0.07円)」は、マイニングの原価から計算されました。
この価格は、高いCPUをもつコンピュータを使用したときの電気料とNew Liberty Standardの管理者が実際に採掘したビットコインの数量から計算されています。
また、New Liberty Standardでは提示したレートでビットコインを販売していました。
そして、2010年3月、最初のビットコイン取引所Bitcoin Marketが誕生します(現在は閉鎖)。
2010年5月には、10000BTCが2枚のピザと交換されました。
これは、ハンドルネーム「laszlo」という人物が「10000BTCあげるから、だれか私にピザをごちそうしてください」と掲示板サイトで呼びかけたものでした。
2011~2014年
2011年には、TIME誌にビットコインについての寄稿記事「Online Cash Bitcoin Could Challenge Governments, Banks(オンライン現金ビットコインは政府と銀行に挑戦する)が掲載されました。
これをきっかけに、年初0.3ドル(約24円)だったビットコインが15.4ドル(約1,230円)まで価格が上昇しましたが、年末には3ドル(約240円)で落ち着きました。
そして、どんどん価格が上昇していき、2014年12月には946.92ドル(約100,300円)を記録します。
しかし2014年2月に、当時世界最大の仮想通貨取引所だったMt.Gox社がハッキングされてしまいます。
Mt.Gox社は、失われたビットコインを取り戻せないとして取引所閉鎖に追い込まれました。
ビットコインは急落し、2014年12月には378.64ドル(約40,100円)まで値下がりました。
なお2014年には、bitFlyerやコインチェック、Quoine、bitbank、etwings(Zaifの前身)などの仮想通貨デリバディブ取引所がそれぞれサービスを開始しています。
2015~2016年
2015年のビットコイン価格は乱高下しました。
年初に大手取引所Bitstampがハッキングの被害を受けたことをきっかけに、価格が226.4ドル(約27,400円)まで下がります。
しかし、2015年10月、欧州司法裁判所(ECJ)が「ビットコインを付加価値税(VAT)の適用から免除する」という判決を出したことによって価格は一転し、急上昇します。
これは、ビットコインを従来のお金と同じように扱うというもので、それまでのビットコイン取引に課されていた税金が無くなり、より安価に取引できるようになることを意味しました。
適用範囲はEU加盟国であり、EUにおいて仮想通貨市場が拡大するという期待が高まりました。
2016年12月までに753.25ドル(約81,400円)まで価格が上昇しています。
2017年
2017年は、価格がどんどん上昇した年でした。
2017年4月、日本において資金決済法が改正され、仮想通貨が法律内で規定されました。
また、2017年8月にはビットコインが分裂してビットコインキャッシュが誕生しています。
「ビットコインを買うと儲かる」という噂を聞きつけた人が新規参入することでさらなる価格上昇を生みました。
そして、それが呼び水となってさらなる価格上昇を巻き起こしていくサイクルが生まれ、価格上昇の勢いは加速しました。
2017年12月には1BTC=約240万円となり、ビットコインの史上最高価格を記録しています。
また、2017年12月には世界最大の先物取引所であるCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)でビットコイン先物が開始されました。
2018年
2018年は、ビットコインの価格が急落した年です。
年初から価格が下がりはじめていましたが、追い打ちをかけるようにコインチェックのハッキング事件が起こります。
約580億円分の仮想通貨ネムが盗難されたもので、仮想通貨市場に大きな衝撃を与えました。
このハッキングをきっかけに金融庁が取引所に対する規制を強め、多くの取引所に行政処分がくだされます。
また、FacebookやGoogle、Twitter各社は、仮想通貨関連広告の表示を取りやめました。
アメリカにおいても、米国証券取引委員会(SEC)が仮想通貨関連企業80社を召喚して調査するなど、規制の動きを強めました。
そしてこの年の9月には、国内取引所Zaifから約67億円相当のモナコインを含む仮想通貨がハッキングにより盗難されてしまいます。
これらの事件の影響もあり、この年の10月に日本の仮想通貨市場を再興するための自主規制団体JVCEAが、取引所16社によって誕生しました。
このように、さまざまな出来事があった2018年でしたが、ビットコインの価格は4165.61ドル(約460,000円)まで下落してしまいました。
価格変動の主な要因
ビットコインの価格変動の要因は、大きく次の2つに分類できます。
1.仮想通貨の信頼性が上がる(または下がる)ニュース
2.市場価格の上昇(または下降)を見た人の気持ち
1.仮想通貨の信頼性が上がる(または下がる)ニュース
1つ目の要因は、仮想通貨業界の信頼性に関わるニュースが流れることです。
具体的には、仮想通貨に関する法律が制定されたり、先物取引所や証券取引所などに仮想通貨関連の金融商品が上場されるなどです。
また、有名企業が仮想通貨関連の事業に参入する、または仮想通貨の技術が使われたサービスを採用したときも、当てはまるでしょう。
2019年現在でも、仮想通貨を「怪しい」と思う人は少なくありません。
しかし仮想通貨関連サービスが信頼性の高い政府や企業、取引所に採用されることで、「将来ビットコインを使う未来が来る」という期待が高まり、ビットコインの価値も上昇します。
その反面、各国で仮想通貨に対して規制が強化されたり、取引所がハッキングされたりすると、「仮想通貨はやっぱり危ない」という印象が強くなり、ビットコインの価値は下がる傾向にあります。
2.市場価格の上昇(または下降)を見た人の気持ち
2つ目は、市場価格が急激に上がったり下がったりするのを見た人の気持ちです。
ビットコインの価格が急騰しているのを見ることで、「今なら利益を出せるはず」「今なら儲かるはず」と、煽られる人が少なくないでしょう。
つまりビットコインの価格が上昇していることが、さらなる価格上昇を生んでいる側面があるわけです。
仮想通貨市場は、他の取引市場に比べて規模がまだ非常に小さいため、市場に参入する人が増えることで価格変動が起こりやすいといえます。
まとめ
ビットコインの過去からの価格変動について解説しました。
誕生から10年経ったビットコインですが、その取引市場はまだ発展途上といえるでしょう。
しかしその分、人の気持ちを予測したりニュースを先読みしたりすることで、上手く利益を挙げられることも多いはずです。
過去の価格変動のニュースを振り返り、是非今後の取引に活かしてください。