11.4のハッシュレートや関連要素から考える今後の値動き
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- 2019.11.05.
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2019年11月4日の現在、ビットコイン価格は100万円を切り、tradingviewのBTCJPYでは99万円台を推移しています。
ビットコインFXに取り組まれている方は、今後の値動きが気になるところでしょうが、実は2019年10月27日にハッシュレートが大きく下がっていることはご存知でしたか?
今回はハッシュレートがビットコイン価格にどのような影響を与え、ハッシュレートデータからもビットコイン価格をある程度予想することが可能なことについてもご説明します。
是非ビットコインFX取引の参考になさってください。
ジリジリと下がり続けるビットコイン価格
ビットコイン価格は2019年10月24日に大きく値上がりしてから、またジリジリ値下がりしつつあります。
下のチャートは2019年11月4日現在のtradingviewBTCJPYチャートで、過去1年間の動きをあらわしたものです。
これを見ると、2019年6月末の140万円近くから下がってきているのが分かります。
画像引用:tradingviewBTCJPY
今後ビットコイン価格の動きはどうなっていくのでしょう。
6月末の時のように上昇していくことはあるのでしょうか。
ビットコイン価格を予想する指標として、ハッシュレートがあります。
ハッシュレートとはマイニングをする際の1秒間の発掘速度をいいます。
つまり多くのマイニング業者が1秒間にどれほど発掘作業をしているかをあらわしたものですが、ハッシュレートが下がると、マイニング業者がマシンをそれほど稼働させていないということになります。
マイニングには大量の電気代がかかるため、ビットコイン価格が下がると予想していれば、マイニングでビットコインを得られても利益が少なくなってしまうため、なるべくビットコイン価格が高くなる時期に合わせてマイニングしたいわけです。
このことからハッシュレートを見れば、マイニング業者が今後ビットコイン価格はどうなると考えているのかが判断でき、取引の参考にできるのです。
落ち込んだままのハッシュレート
そのハッシュレートが2019年10月27日に落ち込んだまま11月4日現在、あまり上昇傾向にありません。
上のチャートはハッシュレートの11月4日から過去30日分をあらわしたものです。
10月27日に大きく落ち込み、その後あまり上昇していないことが見てとれるはずです。
ハッシュレートと連動するビットコイン価格
続いてハッシュレートの過去180日分のチャートを見てみましょう。
チャートの中の青い円は10月27日に落ち込んだ部分を示していますが、赤い円は2019年9月23日に大きく下がったハッシュレートを示しています。
また黄色い円は10月23日のハッシュレートピークをあらわしています。
ではこれらの日のビットコイン価格を見てみましょう。
下のチャートはtradingviewBTCJPYの過去6ヶ月のチャートです。
画像引用:tradingviewBTCJPY
赤い円はハッシュレートが大きく落ち込んだタイミングであり、9月23日の翌日、9月24日から25日にかけて大きく値下がりしています。
また黄色い円はハッシュレートが大きく上がったタイミングで、10月25日から26日にかけて大きく値上がりしています。
このように、ハッシュレートとビットコイン価格には関連性があることが見てとれるでしょう。
つまりハッシュレートは、十分ビットコインFX取引の指標になりえるということです。
マイニング業者の収入に直結する電気代
ハッシュレートはビットコイン価格の指標になりえるものの、ハッシュレートの全てがビットコイン価格を予想できるとは限らないケースももちろんあります。
例えばマイニングマシンを駆動させる電気代です。
電気代が安ければマイニングの利益率は上がるため、業者も稼働させやすくなりますが、電気代が上がると利益率が下がりシビアな判断が要求されるようになってきます。
特にマイニング業者が多い中国四川省では水力発電を多用しており、雨の多い時期には電気代が安くなりますが、雨が降らない時期には火力発電などに頼らざるを得ず、電気代が高くなってしまいます。
その結果、どうしてもマイニングマシンを稼働させにくくなり、それがハッシュレートにも影響してくることがあります。
ビットコインのディフィカルティも影響
そしてもうひとつ、ハッシュレートに大きな影響を及ぼすのがディフィカルティです。
ディフィカルティとは一言で説明してしまうと、発掘する難しさ、つまり難易度を指します。
マイニングはマイニングマシンを稼働させてひたすら計算を繰り返していき、正しいハッシュ値、すなわち正しい数値を探す作業です。
正しい数値にたどり着くために計算を何度も繰り返している訳ですが、ディフィカルティは正しい数値を導き出してブロックチェーンのブロックを作り出すまでにおよそ10分かかるように設定されています。
例えば難易度が、1秒間に5000回計算して正しい数値を導き出せて、ブロックを作れるまでに10分かかるものだったとしましょう。
それがマイニングマシンを最新のものにして計算速度を上げ、1秒間に10,000回計算できれば、理論上は5分でブロックを作ることができてしまいます。
すなわち最新のマシンが難易度を下げてしまったことになるわけですが、これが成功しないよう、ビットコインのディフィカルティは2週間に一回、難易度を10分かかるように調整しています。
つまり2週間の間、マイニングに成功するのが平均的に10分以上かかっていれば、ディフィカルティは下げられ、例えば8分ほどで成功していれば難易度は上げられます。
しかし、一般的にディフィカルティは下がることは少なく、むしろ上がっていく傾向にあります。
直近では7回連続上がっています。
これはマイニングマシンの高性能化やマイニング業者のマシン稼働率、つまりハッシュレートが影響しているわけです。
そして気を付けておかなければならない点は、このビットコインのディフィカルティが次回調整されるのは3日後の予定だといわれていることです。
そして予定では、ディフィカルティは下げられるとされています。
これにマイニング業者がどう反応するのか、そしてハッシュレートがどうなるかに注目すべきなのです。
今後注目すべき展開
今後のビットコインFXで予想される展開の中でも、注目しておくべきものがあります。
それは大きく分けて2点あります。
まずひとつが、前述のディフィカルティが下げられてもハッシュレートは下がったまま、もしくはより下がっていく場合です。
この状態が示すのは、マイニングしやすい状態にもかかわらず業者がマシン稼働をストップさせている状態だと考えられます。
つまりマイニング業者がビットコイン価格は大きく値下がりすると考えているということです。
そしてもうひとつの注目すべき展開は、ハッシュレートが上昇に転じているにもかかわらず、ビットコイン価格が下落していくケースです。
この展開ではハッシュレート以外の何らかの下落要因があるはずです。
その要因を見定めることが重要になってくるでしょう。
その要因から解放されると、今度は一転して価格が上昇し始めることが充分考えられます。
まとめ
ハッシュレートやそれに関連するディフィカルティについてと、今後注目すべき展開についてご説明しました。
展開の予想はあくまでも論理的に考えた予想です。
間違いなくこの通りになるとは限らず、これらのことを覆してしまうほどのビットコインにとって大きな出来事があるかもしれません。
しかしこうやって色々な角度からビットコイン価格の動きを考えることが、ビットコインFXを成功につないでいく一歩になるのかもしれません。
今後の参考になさってください。