仮想通貨FXチャート分析の手法42【モメンタム&ボリンジャーバンド】
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仮想通貨の世界では負けないことがとても大切なマーケットです。
もちろん2017年のbuy and holdの投資家で1ビットコイン300万とか400万円とかをターゲットに保有しているようであれば全く焦ることなく長期保有すればいいでしょう。
しかしレバレッジを効かせたトレードを行うのであれば機動的な売買をこなしながら利益を積み上げていき資金効率を良くして資産を拡大させることを目指すトレーダーが多いと思います。
資金効率を良くするということはトレーディングの期間を短くすることでもあり、その際に必須になるのは「テクニカル分析」です。
移動平均線や、オシレーターと呼ばれるものを利用したり、日々仮想通貨のトレーダーが思考錯誤しながら、利益を出しやすい手法というものを悩みながら考えています。
そのようなトレーダーのために仮想通貨FX入門では、テクニカル分析を中心に実際にプロのトレーダーが利用している手法を紹介し、一人でも多くの方が継続的な利益を出し続けることが出来るような記事を掲載していますので参考にしてください。
ここではモメンタムというオシレーターを利用したトレード手法について解説したいと思います。
モメンタムとボリンジャーバンドを利用した仮想通貨トレード手法
最初にここで利用するテクニカル指標の「モメンタム」と「ボリンジャーバンド」とは何かを簡単に解説します。
ボリンジャーバンドの細かい内容については別途詳細記事を記載していますのでそちらをご参照ください。
モメンタムとは
モメンタムとは日本語で言うと「勢い・はずみ」と言う意味で、モメンタムは相場の勢い(強弱)や反転の目安となる水準を見ることが出来る指標です。
売買のタイミングを把握する指標とともに、上昇相場の勢いが弱くなってきているのか、下降相場の勢いが強くなってきているのかなどを捉える先行指標としても利用できます。
ダイバージェンスが発生するため、相場の転換もチェックすることができ、RSIのような過熱感をチェックすることもできれば相場の勢いや転機も一緒にチェックできるため好んで利用する仮想通貨のトレーダーも多いと言われています。
このテクニカル指標だけで売買するのは好ましくないですが、ある程度の幅で保守的なスタイルで利用することで確率的には勝算の高いトレードが行いやすいテクニカル指標です。
一度利用して試してみるといいでしょう。
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンドは、相場の振れ幅(ボラティリティ)を一定期間の価格データから測定し、統計学的な観点から価格の変動範囲を予測してチャート上に表示するテクニカル指標です。ボリンジャーとは、人名前をそのままテクニカル指標の名前として使われいます。
これは開発者である米国人投資家のジョン・ボリンジャー氏から取られたもので、現在も世界中様々なところで講演を行なっている方で、このボリンジャーバンドを広める活動をしています。
仮想通貨でも外国為替のFXでも同様に変動している価格を恒常的に、指定した期間でどのくらいの水準だったかを知りたい場合、通常であればその期間の算術平均で計算し目安の価格を算定します。
ただし、このように求めた平均値だけでその期間の価格を判断してしまった場合、その期間中に価格が適正水準にあって安定的な推移をするのか、あるいは、適正水準が定まらずに大きく上下動したのか判断ができません。
ボラティリティが大きい状況の相場では、このようにコンマ何秒でボットが入りながら取引が行われている仮想通貨取引所で取引を行なった場合、注文を出した時に付ける値段も直前の値段から大きく離れてしまう可能性がありますので、平均値を基準に大きく変動する値幅分をプラスして次に付ける値段の予想範囲を想定する必要が出てきます。
ボラティリティが小さく一定範囲の狭い値幅に収まって推移している相場では、次に注文が通る価格も同様の水準に留まる可能性が高いと考えられますので、平均値を中心に狭い変動範囲を想定することができます。
ボリンジャーバンドがチャート上に描くボラティリティ(相場の振れ幅)とは、この過去の値動きから予想される次に付ける価格の変動範囲のことを意味しています。
ボラティリティを求めるのに、ボリンジャーバンドでは標準偏差という統計学的なものを用いることから、最初は言葉を聞いて抵抗があるかもしれませんが、チャート上に値動きとあわせてボリンジャーバンドを表示させることで、ボラティリティの変動と値動きとをビジュアルで判断できるため、ボリンジャーバンドは仮想通貨のトレーダーには大変人気の高いテクニカルチャートであり、外国為替のFXでも頻繁に用いられています。
モメンタムとボリンジャーバンドを利用したトレード手法
ここから本題であるトレード手法について解説したいと思います。
まずはチャートをご覧ください。
下記はbybitのBTCUSDの15分足チャートになります。
チャート上に表示しているのがボリンジャーバンドで、下段が10日のモメンタムを表しています。
エントリーの条件は
①モメンタムが-600付近に到達していること
②ボリンジャーバンドが2αを突破していること
この2点がエントリーの条件となります。
上記のチャートでどこがエントリーポイントになるかは見ての通り2箇所あるのが理解できると思います。
この手法をご説明するために、この手法を作った前提条件があります。
それは「保守的で負けの確率が低い手法を確立すること」です。
またこれは15分足用として作成したトレード手法であるため、他の時間軸では利用しないようにしてください。
そのため相場のボラティリティがなくなった場合は基本的にエントリーチャンスがないと思ってください。
しかしこのチャンスが出た場合にはほぼほぼ勝てるトレードができるでしょう。
ではチャートを再度ご覧ください。
まず最初にモメンタムが-600付近まで低下しているときのチャート上の動きは大きくボリンジャーバンドの2αを突破しています。
このタイミングでロングでエントリーします。
この手法は逆張りのため、エントリーしたポイントから下がってきた場合はすぐに損切りすることが肝心です。
エントリー後チャートは行き過ぎの反動から反発しています。
利益確定のタイミングは「中央値までローソク足が戻ったタイミング」です。
もしもこのタイミングでそこまで利益が出ていない場合でも機械的にイグジットするようにしましょう。
理由としては何度もいう通り逆張りであり、短期的な手法です。
そのため中央値までローソク足が戻ってきているということは、時間経過に伴って過熱感が徐々に後退したことを示しており、再度下落する可能性が高まっていると言えるでしょう。
そのため根拠のない楽観的な推測はせずルール通り決めたらイグジットすることがとても大切です。
次のエントリーのポイントをチェックしましょう。
再度BTCUSDga8,500ドル付近から一気に8,000ドル割れの水準まで低下しており、エントリーチャンスが訪れます。
ここで逆張りのエントリーをすることで、チャート上ではまだ利益確定はできていないですが、100ドル以上は利益が取れていることがチャート上から理解できると思います。
あとは
- 「エントリーポイントを割れるところで損切りをするか」
- 「機械的にボリンジャーバンドの中央値までローソク足がタッチするのを待ってからイグジットするか」
を待っておくというスタンスになります。
トレードの手法はこのようにシンプルですが、負けにくいということがチャートからもご理解頂けると思います。
トレード手法を作るためには
トレード手法を作るためや、どのようなテクニカル指標を利用してトレード手法を考案するか悩むと思いますが必ず必要なことがあります。
それは「自分自身の性格を理解すること」です。
これだけお伝えすると「すでに自分のことはわかっているよ」と思われるかもしれません。
しかしそのような過信は基本的に負けに繋がります。
トレードも勝ち続けているトレーダーの手法を真似したとしてもそのまま勝てるようになる人、負けてしまう人は様々です。
この理由はとてもシンプルで「自分自身の性格と取引手法が合っていないから」ということが最大の理由です。
短期な人が長期的な移動平均線を利用して、短い時間足で取引をしたり、逆に長期的なトレーダーが移動平均線の3日とかを利用して売買したりとミスマッチが起き思ったような結果が出なかったりすることがあります。
もちろんトレード手法は全ての時間足で対応できるようなルールが実現すればいいのですが、それを行うのはなかなか難しいでしょう。
そのためまずは自分自身の自己分析し、実際にトレードした時にどのような感情に陥ったか、損切りができなかったか、慌ててエントリーしてしまったか等書き出しながら振り返る癖が最初の課題であり、行うことです。
必ずそのような分析を行なった上でトレード手法を色々試してみてください。
自分の性格に合わなければ何かしら精神的な負担というものが大きくなっていることをトレードしている間に感じることができるでしょう。
その感覚を繰り返し覚えながら、自分に合っていて、かつ継続的に利益が上がるような手法を見つけてみてください。