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インドの仮想通貨取引高減少は税制改正による可能性

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  • 2022.04.13.

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  • インドの仮想通貨取引高減少は税制改正による可能性

2022年度には人口世界一になると予想されているインドで、2022年4月1日から仮想通貨所得に対する新たな税制が施行されました。

そして新税制が施行されてわずか10日で、インドにおける仮想通貨取引高がおよそ70%減少していることが報告されました。

 

やはり仮想通貨に対する税制は、その国の仮想通貨取引そのものに大きな影響を与えることが読み取れます。

 

インドで施行された仮想通貨税制についてと、取引高が大きく減少したことについて詳しくご説明しましょう。

 

インドにおける仮想通貨取引高の大幅減少

インドでは仮想通貨に対する課税法案が2022年3月25日、インド議会下院で可決され、翌月4月1日から施行されました。

 

そして仮想通貨に対する新税制が施行されてからわずか10日で、インドにおける仮想通貨の取引高が大きく減少していることが報じられました。

CoinDesk インドの仮想通貨取引高減少

画像引用:CoinDesk

 

報道によると、仮想通貨取引高の減少を報告しているのはブロックチェーンデータ分析企業であるCrebacoで、インドの主要な仮想通貨取引所における取引高が4月1日から10日までの間で70%もの減少を示しているとのことです。

 

暗号通貨調査会社のクレバコが収集したデータによると、インドの主要取引所の暗号取引量は、暗号利益に対する新しい税が発効した4月1日から急降下しました。

CoinMarketCapとデータ会社であるNomicsのデータを分析することにより、4つのインドの取引所のボリュームを照合しました。

データは、Wazirxで72%、ZebPayで59%、CoinDCXで52%、BitBnsで41%の低下を示しています。

引用:CoinDesk Google翻訳

 

具体的には、インド最大手の仮想通貨取引所であるWazirxの取引高は、4月1日時点で4780万ドルでしたが、4月10日には1320万ドルと大きく減少しています。

また大手仮想通貨取引所のCoinDCXでも、1216万ドルから576万ドルへと大きく減少しています。

 

このような仮想通貨取引高の大幅な減少は、インド国内の投資家が仮想通貨取引を控えただけでなく、スマホから小口の送金ができるUPI(統合決済インターフェイス)を提供している企業が、上記の仮想通貨取引所と取引しなくなったことも原因だと考えられています。

NPCI Twitter

画像引用:NPCI Twitter

 

2022年4月7日現在のNPCIによる声明。

UPIを使用した暗号通貨の購入に関する最近のメディア報道を参照して、インド国立決済公社は、UPIを使用した暗号交換を認識していないことを明確にしたいと思います。

添付資料をご覧ください。

引用:NPCI Twitter Google翻訳

 

インドで4月1日から施行された仮想通貨税制とは

仮想通貨取引高に対してこれほどまでに影響を及ぼした、4月1日から施行されたインドの仮想通貨税制とはどのようなものなのでしょうか。

 

新しい仮想通貨税制のポイントは以下のようなものです。

 

  • 仮想通貨取引によって得た収益には30%の所得税
  • 仮想通貨移転での所得については、所得費用以外の支出は控除されない
  • 年10,000ルビーを超える収益や贈与には1%の源泉を徴取

 

上記のポイントを簡単に説明すると、仮想通貨を取引きしたことで得た利益には30%が課税され、しかも取引きしたことで損失を出したとしても利益と相殺しないというものです。

これはつまり、仮想通貨取引を通じた利益だけに課税するものの、損失は全く考慮しないということになります。

 

さらに年間で10,000ルビー(日本円で16,000円)の収益や贈与に対し、1%の源泉徴収をおこなうものです。

 

なおこの法案はインドのNirmala Sitharaman財務相によって立案されたもので、仮想通貨取引が多くおこなわれており、これによって発生したお金にも課税するのだという考えを形にしたものだと説明しています。

 

インドの仮想通貨税制に対する反対意見

インドの仮想通貨税制に対しては、インド国内で反対の声が挙がっています。

 

税率の30%はギャンブルなどで得た利益に対する課税と同じで、不当だという声や、収益が10,000ルビーを超えた場合の1%源泉が関連事業に対して阻害となりうるなどの声がインドの議員から挙がっています。

 

また、仮想通貨業界に身を置く人々からも反対の声が挙がっています。

Crypto Indiaの創設者であるAditya Singh氏は、損失が利益と相殺できないことに対して問題視する内容をツイートしています。

 

Aditya Singh Twitter インド仮想通貨税制の問題点

画像引用:Aditya Singh Twitter

 

暗号税のセクションに2022年の財政法案で提案された新しい修正に従って。

損失は利益と相殺することはできません。

賭け税のルールに似ています。

引用:Aditya Singh Twitter Google翻訳

 

また今回の税制改正で大きく取引高を減少させてしまったインドの仮想通貨取引所WazirXのNischal Shetty CEOは、仮想通貨取引で生じた損失と利益を相殺できないことに対して、仮想通貨に投資するハードルが高くなってしまうばかりか、仮想通貨業界そのものの成長がなくなってしまうと危機感を抱いています。

 

今後のインドにおける仮想通貨法案

インドでは今回施行した仮想通貨に対する税制だけではなく、より幅広い規制のための法案も検討されています。

 

ただしこの法案については、今年5月まで予定されている予算委員会の議題には挙げられておらず、審議そのものはまだ先になる見込みです。

 

不条理な税制が仮想通貨の将来に影響

インドで2022年4月1日から施行された仮想通貨税制は、大幅な仮想通貨取引高の減少につながりました。

 

この税制には前述したように、損失と利益を相殺できない不条理な問題点があり、これが解消されない限りこの現象は今後も続いていき、インドでの仮想通貨は発展が阻害されるでしょう。

 

不条理な仮想通貨に対する税制はインドだけではありません。

日本の仮想通貨に対する税制も不条理な点があります。

これが解消されなければ、今後の日本では仮想通貨自体や仮想通貨業界は発展が妨げられてしまうといわざるをえません。

 

まとめ

インドでの仮想通貨税制施行後に取引高が大きく減少してしまったことに加え、その税制とはどのようなものかをご説明しました。

 

今後のインドで審議される予定の、仮想通貨に対する規制法案がどのようなものになるのかは不明ですが、仮想通貨の将来性や未来への貢献度を考慮し、是非とも発展的な内容になることを期待したいところです。

またインドにおける仮想通貨を取り巻く環境について、注意を払っていく必要もありそうです。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

リスク警告

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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