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Bitfinex2016年ハッキング被害の8割にあたる4,150億円を押収

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  • 2022.02.10.

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  • Bitfinex2016年ハッキング被害の8割にあたる4,150億円を押収

今からおよそ5年半前の2016年8月3日午前3時頃、香港の仮想通貨取引所であるBitfinexがハッキング被害を受けました。

このハッキングによって、ビットコインおよそ12万BTCが盗まれました。

 

このハッキング事件によって盗み出されたビットコインをロンダリングしたとして、首謀者2人が2022年2月8日に逮捕され、被害額のおよそ8割のビットコインを押収したことを米司法省が発表しました。

 

米司法省の発表では、マネーロンダリングの流れなども詳細に記載されており、事件から6年かけて詳細に捜査を重ねていたことが明らかになっています。

 

Bitfinexハッキング被害の詳細や犯人像、米司法省の発表の詳細などについてご説明しましょう。

 

米司法省がBitfinexハッキング犯人逮捕を公表

2022年2月8日、米司法省が2016年8月に起きた香港の仮想通貨取引所であるBitfinexをハッキングしてビットコインおよそ12万BTC(正確には11万9754BTC)を盗み出し、ロンダリングしようとした容疑で、犯人2人を逮捕したと報じています。

The United States Department Justice

画像引用:The United States Department Justice

 

米司法省の発表タイトルは以下のように表記されています。

 

盗んだ暗号通貨で45億ドルをロンダリングする陰謀容疑で逮捕。

政府は、2016年の仮想通貨取引所のハッキングに直接関連する盗まれた暗号通貨で36億ドルを押収しました。

引用:The United States Department Justice Google翻訳

 

この米司法当局の発表によると、逮捕されたのはIlya Lichtenstein(イリヤ・リヒテンシュタイン)容疑者とHeather Morgan(ヘザー・モーガン)容疑者の2人で、Bitfinexから盗み出された12万BTCをロンダリングした罪で逮捕されたとのことです。

 

2人の容疑者はこの12万BTCをロンダリングする目的で、2,000回もの送金をおこなっており、実際には25,000BTCがハッキング直後からロンダリングされていました。

このロンダリングされた分は2人の容疑者の口座に送金されていたとしています。

 

ロンダリングされていなかったおよそ9万4,000BTCはウォレットに残っていましたが、捜査令状が発行された後、特別捜査官が2人の秘密鍵などのデータファイルを入手できたため、ウォレットにアクセスして押収したとのことです。

 

2人の容疑者について

イリヤ・リヒテンシュタイン容疑者とヘザー・モーガン容疑者の2人は夫婦で、夫であるイリヤ・リヒテンシュタイン容疑者は投資家として活動していたようです。

 

一方、妻のヘザー・モーガン容疑者は米の経済誌としても有名なフォーブス誌のライターとして活動しており、記事ではサイバーセキュリティ―に関する内容やビジネスにおける戦術などを執筆していたようです。

同時にラッパーやYouTuberとしても活動していたようで、その時のキャッチコピーは「ウォール街の悪名高いワニが再び襲いかかる!」というものでした。

 

容疑者のビットコインロンダリング方法

2人の容疑者が、ハッキングしたビットコインをどのようにロンダリングしたのかも明らかになっています。

 

発表されている捜査資料では、ビットコインはハッキングされた翌年にダークマーケット「AlphaBay」でロンダリングされ、幾つかのウォレットに分けられていたことが明らかになっています。

またハッキングされた年に「AlphaBay」で採用された匿名通貨モネロ(XMR)も利用されていたことが明らかになっています。

 

以下の画像はBitfinexからハッキングされたビットコインがどのように移動していったかを表したもので、捜査当局によってイリヤ・リヒテンシュタイン容疑者とヘザー・モーガン容疑者のアカウントへのトランザクションが全て解析されていることが分かります。

The United States Department Justice ロンダリングの流れ

画像引用:The United States Department Justice

 

なおこれらのトランザクションがすべて解明されていることが容疑者逮捕とビットコインの押収につながっていることは間違いなく、司法省の捜査チームIRS-Criminal Investigationも、ロンダリング技術が解明されたことによってビットコインの追跡と押収に成功したと述べています。

 

ビットコイン押収に対するBitfinexの反応

Bitfinexからハッキングされたビットコイン押収のニュースにBitfinexは非常に喜んでおり、以下のようなツイートを投稿しています。

Bitfinex Twitter

画像引用:Bitfinex Twitter

 

DOJが、2016年のハッキング中に盗まれたビットコインのかなりの部分の回収を発表したことを嬉しく思います。

引用:Bitfinex Twitter Google翻訳

 

ハッキングされたビットコインの利益

ビットコインがBitfinexからハッキングされたのは2016年の8月で、その頃のビットコイン価格はtradingview によると1BTCが70,000円ほどでした。

 

またハッキングされたビットコインが押収された時点では、ロンダリングされた25,000BTCを除くと4,150億円相当の額でした。

しかし現在のビットコイン価格は1BTCが500万円を超えています。

つまりウォレットに残されていた9万4,000BTC分だけでも、650億円ほどの利益が出ているわけです。

 

ましてやハッキングされて以降の5年半で、ビットコインが生み出した利益額は莫大なものになるでしょう。

 

今後の仮想通貨ハッキングに対して

今回の事件解決に対してFBIの副局長は、犯罪者は必ず足跡を残すことを説明し、FBIには例えデジタルの分野であっても、足跡を徹底的に追うことができるツールがあるのだと説明しています。

つまり今後のハッキング捜査に対しても自信をのぞかせているわけです。

 

なお、今回逮捕されたイリヤ・リヒテンシュタイン容疑者とヘザー・モーガン容疑者の2人は、マネーロンダリングだけでなく詐欺容疑も加わっているため、最大で25年の懲役刑となるのではないかと予想されています。

 

まとめ

2016年にBitfinexをハッキングしたとみられる容疑者の逮捕と、ハッキングされたビットコインのおよそ8割を押収できたことについてご説明しました。

 

押収されたビットコインの金額は4,200億円相当と、米司法史上最高額の押収となり、米司法当局やFBIなども胸を張れるものとなりました。

また押収されたビットコインはハッキングされたBitfinexに返還されるはずですから、ひと安心といったところでしょう。

 

ただハッキング事件が起きたのが2016年で、逮捕に至るまでにおよそ5年半かかっています。

その間、どれほどの捜査員が、どれほどの時間やエネルギーを費やしたのかは不明ですが、これまで起きたハッキング事件を全て解決させるにはどれほどの時間がかかるのでしょうか。

決して簡単ではないことが分かるはずです。

 

ビットコインは今や法定通貨として位置づける国が出てきているほどの存在に成長しています。

今回の逮捕とビットコイン押収が、今後の仮想通貨ハッキングの抑止力となり、安心してビットコインなどの仮想通貨を利用できるようになることを願うばかりです。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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