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新型コロナウイルスが仮想通貨市場の投機資産を流出

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  • 2020.02.27.

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日本経済新聞 新型コロナ感染 世界マップ

画像引用:日本経済新聞 新型コロナ感染 世界マップ

2019年の年末に発生した新型コロナウイルスの感染エリアはますます拡大しており、2020年2月27日現在、南極大陸を除いた6大陸にまで広がっています。

 

その影響からか、本来は安全資産としてもてはやされていたビットコインの価格も大幅に下落しており、2月27日16時頃のtradingviewBTCJPYチャートでは、97万円から96万円台を推移しています。

 

このように大きく下落した背景には、リスク資産から抜け出すための投機資産の流出があったとされ、さらに大手仮想通貨取引所での大規模ロスカットが影響しているとの報道もありました。

 

このニュースについて詳しくご説明しましょう。

 

新型コロナウイルスが6大陸に拡大

昨年末に中国で発生した新型コロナウイルスの猛威はとどまることを知らず、2020年2月26日にはブラジルで初の感染者が確認されました。

これによって新型コロナウイルスの拡大は、世界7大陸のうちの南極大陸を除いた6大陸にまで広がったことになります。

 

日本経済新聞のデータによると、2020年2月27日時点の世界全体での感染者数は81,993人とされています。

ただ日本での感染患者数は十分な検査体制が整えられていなかったこともあり、来週から検査が保険適用されることなどから、今後は日本での感染患者数も一気に増えていくことが予想されています。

 

仮想通貨全体から資産が流出

新型コロナウイルスの影響は世界経済にまで及んでいます。

株式市場は低迷し、S&P500総合500種だけでなく、ダウ工業株30種などの主要な指数は下落しており、2月末の週に入ってからすでに7%を超える下落になっています。

 

一方、これまで金と同様に安全資産とされ、安全資産の代表格である金をもじった表現で「ビットコインゴールド」とまで揶揄されていたビットコインも、2020年2月26日から27日にかけて大きく下落しました。

tradingviewBTCJPY1ヶ月チャートをみると、この下落傾向は2月24日から始まっています。

24日時点の高値は111万円台でしたが、27日現在は以下の通り96万円台にまで下落しています。

tradingviewBTCJPY 1ヶ月

画像引用:tradingviewBTCJPY 1ヶ月

 

またビットコイン価格だけが低迷しているのではなく、他のアルトコインも値下がりしています。

 

大きく値下がりした仮想通貨と比較して、高値を更新し続けているのは金相場です。

新型コロナウイルスの感染拡大や株価低迷などがあっても高値を更新しており、まさに金が安全資産であることを明確に証明した形になっています。

楽天証券 金チャート

画像引用:楽天証券 金チャート

 

これらのことから、ビットコインの資産としての性質を以下のように分析しているアナリストもいます。

ビットコインは他の資産と相関関係がなく、例え株価の下落があっても、トレーダーがビットコインに逃げ込みビットコイン価格が上昇するわけではない。

そして、例え金価格が高騰したとしても、同じようにビットコインがこれまでのように毎回上昇するわけではないと指摘しています。

 

またシカゴオプション取引所が公表している恐怖指数とも呼ばれる、投資家の心理を測定するVIX指数に関しても2月24日から急上昇しています。

VIX指数は20を超えると不安の高まりを示しているといわれていますが、2月27日現在は27.56にまで達しており、近年にない高さとなっています。

ちなみに直近でVIX指数が高くなっていたのは2018年12月中旬で、この時はビットコイン価格が33万円台にまで値下がりしていました。

 

これらのことを考え合わせ、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場全体が値下がりしている原因として挙げられているのが、経済の不透明感からくるリスク回避の動きです。

すなわち、新型コロナウイルスによる世界的株安によって、少しでもリスクのある資産から回避するため、仮想通貨に投資していた資産が流出したというものです。

その中でも特にボラティリティの大きなビットコインはリスクが大きく、警戒されたとみられています。

 

このことはつまり、これまでビットコインのことを「ビットコインゴールド」と呼び、安全資産であると位置づけていた考え方に対して冷や水を掛けた形になったということです。

 

BitMEXでの大量ロスカットも影響

ビットコイン価格を値下げに導いたのは、新型コロナウイルスによる世界的株安だけではありません。

本サイトでも紹介している大手仮想通貨取引所であるBitMEXのデリバディブ取引で、価格下落に伴う大量のロスカットがあり、このことが拍車をかけました。

 

BitMEXでロスカットされたビットコインは15,818 BTCで、金額では165億円分のロングポジションでした。

これはもちろん1日当たりのロスカット数としては今年最大のものであり、ビットコイン価格の下落に拍車をかけた形になりました。

 

このロスカットはスポット市場におけるビットコイン価格が8675ドルになった時点で起こっており、これはCoinDesk BPIデータによると6%を超える下落となります。

 

下の表はBitMEXでのビットコインとUSDペアでの清算数をあらわしたもので、2月26日にロスカットが一気に増えていることが分かります。

Skew Analytics BitMEX XBTUSD Liquidations

画像引用:Skew Analytics BitMEX XBTUSD Liquidations

 

まとめ

これまで株などと違い、安全資産であるとされていたビットコインの価格が大きく下落した理由は、仮想通貨市場から資産が流出してしまったことが原因であったことについてご説明しました。

 

新型コロナウイルスがビットコインの特徴を晒すことになりましたが、これもビットコインや仮想通貨に対する認識が甘かったゆえのことかもしれません。

これまでビットコインが株より安全資産であると考えられていたのも、それなりの事実があったからであり、そのタイミングでは明らかに安全資産だったはずです。

今は金が安全資産として位置づけられてはいますが、以前には「重い金を大量に持って逃げだすことはできない」とも主張されていたことを忘れるべきではありません。

 

安全資産とは、常にケースバイケースで変化するものと考えておくべきなのではないでしょうか。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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