仮想通貨FXチャート分析の手法1【移動平均線の種類】
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ここでは仮想通貨FXでチャート分析を行う上で必須なインディケーター「移動平均線」について解説し、移動平均線を利用したトレード手法をご紹介していきたいと思います。
移動平均線はテクニカル分析を行う時に必ず、どのようなサイトや解説をみても出てくるものですが、使い方は人それぞれ千差万別です。
しかし基本的な利用の仕方は同じであるため、その基本を覚えてから自分のスタイルに合わせた利用をしていくようにしましょう。
移動平均線の種類とそれぞれの特徴
移動平均線とは何か?
まず最初に「移動平均線とは何か?」についてご説明したいと思います。
移動平均線とは
「設定された一定期間の価格の平均値をつなぎ合わせた線」
です。
平均値をあえて利用することで定点観測をしない分析ができるようになるため、イベントで大きなことが起きたプライスアクション等があったとしても収斂されることから、大局観を把握するためには有用とされています。
移動平均線の種類とは??
単純移動平均線(Simple Moving Average)
ます最初に仮想通貨FXのトレーダーでも利用する人が多いのが「単純移動平均線」です。
単純移動平均線はその名の通り、「設定された日数の平均を計算した数字を線として繋ぎ合わせたもの」です。
計算は
(価格の終値×設定日数)/設定日数
となっており、計算はとても単純なものとなっています。
平均線の基本は設定する日数を長ければ長くするほど価格が収斂されるため、移動平均線の傾きがなだらかとなり、緩やかな形状を描きながら推移しています。
短くした場合はイベントや短期的な大きな値動きが計算上大きなバイアスを占めるため、実際の価格の推移に連動しやすくなります。
極端な例で言うと「1日単純移動平均線」設定すると、前日の価格の終値が移動平均線のラインとなるため、ほとんど実際のレートを同じ価格で推移することとなります。
加重移動平均線(Weighted Moving Average)
加重移動平均線は、先述の単純移動平均線とは少しラインの作り方が異なります。
意味合いとしては個々の価格データへの加重を「線形的」に減少させて、平均値を算出します。
例えば10日加重移動平均の場合の計算方法は下記の通りとなります。
「直近の価格データを10倍し、その前日の価格データを9倍し、10日前の価格データは、1倍し、合計を55で割る」
この計算方法の目的としては
「値動きを予想する上で大事なことは、大昔のプライスの値動きではなく直近のプライスの変動の仕方のため、そこを重点において計算すること」
ということです。
指数平滑移動平均線(exponential Moving Average)
指数平滑移動平均線は、個々の価格データへの加重を「指数関数的」に減少させて、平均値を算出します。
指数平滑移動平均線の特徴は下記の通りです。
①直近の価格を2倍として計算することで重視し、設定された日数の価格の影響も計算上は86%残ることになります。
そのためそれよりも前の過去のデータの影響というのは単純移動平均線の場合は0に近くなる。
しかし指数平滑移動平均線の場合は少し残っているため、その影響度が徐々に消滅していくことになる。
②単純移動平均線に比べて動く幅は小さく、反応が早いことからトレンドの分析では、転換点を早めに認識する上で有用
このような特徴があるため、指数平滑移動平均線を利用するトレーダーも数多くいます。
3つの移動平均線の動き方がどのように異なってくるのか
それでは上記の3つの移動平均線の作り方にどのような違いがあるのか視覚的に確認しましょう。
全て下記の3本は設定日数を25日で設定していますが、このような動きの違いが生まれてきます。
やはり加重移動平均線が直近の値動きを重視している以上、一番直近の価格の推移に連動しやすい動き方となっていますが、単純移動平均線は過去の価格の変動と直近の価格の変動を同じバイアスとして見ているため、他2つと比べて遅れてついてきていることがわかります。
このような違いがあることをしっかり認識して、用途に応じた使い方を行うようにしましょう。
移動平均線は単純なものですが、移動平均線だけで取引を行っているトレーダーもいるため、とてもシンプルで役に立つものになります。
是非利用してみてください。