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ビットコインETF承認以降の価格下落要因と今後影響を及ぼしかねない事象

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  • 2024.01.24.

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  • ビットコインETF承認以降の価格下落要因と今後影響を及ぼしかねない事象

2024年1月11日、ビットコイン現物ETFがSECによって承認されました。

それまで多くの人が、ビットコイン現物ETFが承認されれば一気にビットコイン価格は上昇するはずだと考えていました。

実際、承認によってビットコイン価格は幾らまで上昇するだろうとの予想も飛び交っていました。

もちろん、これらの予想は承認後すぐに予想額に達するとは説明していないため、現時点でこれらの説が間違いだったと断じることはできません。

 

しかし本来であれば価格が上昇していても良いタイミングであるにもかかわらず、どうしてビットコイン価格は大きく下落しているのでしょう。

 

その理由として説明されているニュースをご紹介するとともに、今後ビットコイン価格に影響を及ぼしかねない事象についてもご紹介しましょう。

 

承認後に価格が大きく下落したビットコイン

ビットコイン価格はビットコイン現物ETFが承認された2024年1月11日、一時的に708万円円台にまで上昇しましたが、その後は下落の一途をたどっています。

TradingView BTCJPY1ケ月

画像引用:TradingView BTCJPY1ケ月

 

上の画像のように、1月24日の本記事執筆時点では592万円台を推移しており、およそ116万円も下落していることが分かります。

 

大きく価格が下落した要因

上記のように、大きく価格が下落した要因としてはどのようなことがあるのでしょうか。

報道されている要因としては複数のものがあるようです。

 

「噂で買って、事実で売る」ウォール街の手法

このことは2024年1月13日の仮想通貨FXブログ「ウォール街の洗礼を受けたビットコイン」内でもご紹介した内容です。

ウォール街の投資家がリスクを最小限に抑え、少しでも利益を出すために用いている常とう手段は、「噂で買って、事実で売る」というものです。

つまり、間もなく何かが正式に認められるはずであり、認められると価格が上昇するだろうと噂が広まると、直前に価格は上昇するため、「買い」に動きます。

しかし実際に認められると、何らかの予想しなかった動きによって思ったほど価格が上昇しないケースも多々あります。

予想しなかったリスクを避けるために、認められると今度は一転して「売り」に動きます。

 

それまでビットコインは一般投資家や一部の機関投資家などには支持されていましたが、ウォール街の投資家が初めて仮想通貨取引に参入してきたため、ビットコイン現物ETFが承認された途端、「売り」に回られたということでしょう。

 

グレイスケール・ビットコイン・トラストからの資金流出

2024年1月11日にSECによって承認されたビットコイン現物ETFはブラックロック、アーク・インベストメンツ、21シェアーズ、フィデリティ、インベスコ、グレイスケール・インベストメンツなど、全部で11社となります。

 

そのうちグレイスケール・インベストメンツが運営するGBTC(グレイスケール・ビットコイン・トラスト)から、大量の資金流出が続いています。

Bloomberg(ブルームバーグ)のアナリストであるJames Seyffart(ジェームス・セイファート)氏は2024年1月24日、Xに以下を投稿しています。

James Seyffart X

画像引用:James Seyffart X

 

昨日は$GBTCから5億1500万ドルが流出し、ETFへの転換以降の流出額は総額39億6000万ドルとなった。

新しく生まれた9には +4 億 900 万ドルが流入しました。

昨日の純流出額は合計 -1 億 600 万ドルでした。

引用:James Seyffart X Google翻訳

 

すなわち2024年1月23日にGBTCからは5億1,500万ドルが流出していたため、他のビットコイン現物ETFに4億900万ドル流入していても、結果としてー1億600万ドルになっているというわけです。

 

これだけの額が流出していたとすれば、ビットコイン価格に大きな影響を及ぼすのは当然だといえます。

 

GBTCから資金流出する理由とは

ではどうしてGBTCからだけこれほどの資金流出が起こってしまうのでしょうか。

 

GBTCの手数料の高さ

以下の画像では、ビットコイン現物ETF承認後に運営している各社の手数料がまとめられています。

coinpost ビットコインETF手数料

画像引用:coinpost

 

これをみると、GBTC(グレイスケール・ビットコイン・トラスト)だけが1.5%となっていますが、例えば資産運用会社最大手であるブラックロックの手数料は0.12%と10分の1以下です。

すなわちGBTCの手数料は他社と比較するとかなり高額であるため、投資家は最初にGBTCに投資したものの、手数料の高さから他社に乗り換えていることが考えられるわけです。

 

米国でビットコイン現物ETFが承認された後、手数料の引き下げる動きが欧州でも起こっています。

ビットコイン現物ETFが承認される以前の米国の投資家は、欧州で上場されているETP(交換取引商品)に投資するしか手段がありませんでしたが、承認後は欧州ETPを利用する米国の投資家は大きく減少しました。

そのため、欧州ETPは米国投資家を再び取り戻すべく、手数料を下げています。

 

この動きを知るだけでも、手数料の高さがいかに投資家の動きに直結しているかが分かるでしょう。

 

FTXによるGBTC株の売却

もうひとつの理由としては、2022年11月に破綻した仮想通貨取引所FTXが保有していたGBTC2230万株のうち、3分の2を売却したことが挙げられます。

 

GBTC自体は10年前から運用されており、ビットコイン現物ETFに転換してSECから承認を受けていたため、過去に仮想通貨取引所として大手であったFTXがGBTC株を大量に保有していたとしても不思議ではありません。

そしてビットコイン現物ETF承認後に破綻したFTXがGBTC株を売却したことで、ビットコインも売却されているわけです。

 

このことは2024年1月23日にブルームバーグによって報じられています。

Bloomberg FTXによるGBTC株売却報道

画像引用:Bloomberg

 

今後ビットコイン価格に影響を及ぼしかねない事象

ビットコイン現物ETF承認後、ビットコイン価格を大きく下落させた要因としては上記のものが挙げられますが、では今後のビットコイン価格に影響を及ぼしかねない事象にはどのようなものがあるのでしょうか。

 

FTXがまだ保有しているGBTC株の売却

FTXは保有していたGBTC2230万株のうち3分の2を売却し、それによってビットコイン価格は大きく下落しましたが、報道の通りだったとすると、まだFTXはGBTC株を800万株近く保有しているはずです。

この800万株が売却されると、ビットコイン価格に影響を及ぼす可能性は高いといえるでしょう。

 

Mt. Gox被害者への返済

2014年に85万BTCがハッキングされた仮想通貨取引所Mt. Gox(マウントゴックス)が、ハッキングによって資産(ビットコイン)を失った被害者に対して返済を行うべく、手続きを進めていることが米の投稿サイトReddit(レディット)への投稿で明らかになっています。

 

この投稿には、被害者が被害の返済を受け取るための口座確認と、その口座にビットコインもしくはビットコインキャッシュで受け取ることを確認するメールが届いたと書き込まれていました。

 

ハッキングされたビットコインは20%程度しか回収できませんでしたが、それが全て返済されるとすれば、およそ17万BTCが被害者の口座に送金されることになります。

このビットコインが被害者の元に戻ったことで、どのように動かされるのかによってもビットコイン価格に影響を及ぼす可能性があるといえます。

 

まとめ

ビットコイン現物ETF承認後にビットコイン価格が大きく下落した理由と考えられるものをご説明するとともに、今後影響を及ぼす可能性の高い事象についてもご説明しました。

 

今後の影響については、実際にビットコイン価格がどう動くかは分からないものの、これまでの経緯を考えると影響は少なからずあるはずです。

2024年4月に控えた半減期を契機に、なんとかビットコイン価格が大きく上昇することを妨げることなく推移して欲しいものです。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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