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2024年までに米の小売業者は7割以上が仮想通貨決済導入か

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  • 2022.06.09.

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以前から米国では仮想通貨のATMが設置されるなど、仮想通貨を投資対象としてだけではなく、通貨として活用できるインフラの整備が進んできていました。

 

そして2022年6月8日に米で発表されたレポートによると、2024年までに7割以上の小売業者が、仮想通貨やステーブルコインによる決済を受け付ける準備を進めていることが明らかになりました。

 

日本では税制面からみると、投資対象としても冷遇されており、とても通貨としての役割を担えるまでには成長していませんが、米では着実に仮想通貨やステーブルコインがその位置付けを確立しつつあるようです。

 

米で発表されたこのレポートについて詳しくご説明しましょう。

 

DeloitteとPayPalが共同で調査レポートを発表

ロンドンを発祥の地とし、現在はニューヨークに拠点を置く世界最大手の会計事務所であり、コンサルティングも手掛けるDeloitteが、同じく米に拠点を置く決済サービス企業PayPalと共同で、「Merchants Getting Ready For Crypto」(Google翻訳:仮想通貨の準備をしている商人)と題した調査レポートを、2022年6月8日に発表しました。

Deloitte Merchants Getting Ready For Crypto

画像引用:Deloitte

 

調査レポート概要

米で小売業者を対象にした調査を実施したところ、4分の3にあたる75%の業者が、2024年までに仮想通貨やステーブルコインによる決済を受け入れる準備をしていることが明らかになりました。

 

その小売業者のうち、売上高が5億ドル以上ある業者の半数以上が、受け入れに必要な設備投資として100万ドル以上を投下していることが明らかになったとのことです。

 

調査概要

この調査は米の小売業者のうち、デジタル製品や電子機器、化粧品、衣類、食品、家庭用品などを扱う業者だけでなく、レジャー関連やサービス業、輸送関連業など、幅広いジャンルから均等に選ばれ、その業者の上級役員2,000人を対象として実施されました。

 

なお調査そのものは2021年12月3日から12月16日のおよそ2週間にかけて実施されています。

 

調査結果「デジタル決済受け入れのためのインフラ投資額は」

米の小売業者がデジタル通貨決済を可能にするためのインフラ整備にどの程度の費用を投下しているのか、小売業者の収益規模別の投資額が明らかになっています。

Deloitte 仮想通貨決済インフラへの投資額

画像引用:Deloitte

 

調査レポートによると、売上高が1,000万ドル以下の小売業者の場合は、10万ドルから100万ドルをインフラ整備に投下している業者が58%に達していました。

 

売上高が1,000万ドルから1億ドルの小売業者では、10万ドルから100万ドルをインフラ整備に投下している業者が73%にも達していました。

 

売上高が1億ドルから5億ドルの小売業者では、10万ドルから100万ドルをインフラ整備に投下している業者は56%でしたが、100万ドル以上もの額を投下している業者の比率が26%に増えていました。

 

そして5億ドル以上の売上高がある小売業者では、34%が10万ドルから100万ドルを投下しており、100万ドル以上投下している業者比率は半数以上の54%にも達していました。

 

これはつまり売上高の大きい小売業者ほど、仮想通貨やステーブルコインでの決済の必要性を認識しているものと考えられます。

 

また仮想通貨やステーブルコインでの決済インフラに対する支出は、今後も加速度的に増えていくとレポートでは記述されており、実に60%以上もの小売業者が、これから12ケ月の間に仮想通貨決済ができるよう、50万ドル以上のインフラ整備費用を組んでいると報告しています。

 

調査結果「小売業者が仮想通貨決済に躍起になる理由」

調査レポートでは、米の小売業者が仮想通貨やステーブルコインによる決済を受け入れるためにこれだけの費用を投下する理由についても説明しています。

 

最も大きな理由としては、顧客が仮想通貨による決済に関心が高いと考えているということです。

 

下の画像は、「デジタル通貨に対する現在の顧客の関心(Google翻訳)」と表記されたグラフです。

これをみると中程度の関心がある顧客が32%なのに対し、大きな関心を持っている顧客の比率が最も高く、64%にも達していることが分かります。

Deloitte 顧客の仮想通貨に対する関心度

画像引用:Deloitte

 

さらに調査対象の小売業者のうちおよそ83%が、顧客の仮想通貨決済に対する関心は今年以降にさらに高まるだろうと考えていることも分かりました。

つまり小売業者のほとんどが、仮想通貨決済を導入すれば顧客数が増えるだけでなく、売り上げにも貢献できると考えているということです。

 

そして仮想通貨決済の導入に躍起になる理由のもうひとつが、自社ブランドの位置付けです。

仮想通貨決済という時代の最先端技術を取り入れることにより、自社ブランドが最先端であると顧客に認識され、売り上げの更なる拡大につなげたい意向があることもこの調査で分かりました。

 

調査結果「仮想通貨決済を導入した手応え」

今回の調査では、既に仮想通貨決済を導入している小売業者が、導入したことをどう受け止めているのかについても質問しています。

 

それに対する回答は以下のようにまとめられています。

Deloitte 仮想通貨決済を受け入れた感想

画像引用:Deloitte

 

調査レポートの「デジタル通貨に関する感情(Google翻訳)」と表記されたグラフによると、「デジタル通貨を受け入れる組織は現在、市場で競争上の優位性を持っています(Google翻訳)」と回答している小売業者は87%でした。

「定期的な毎日の購入にデジタル通貨を使用することは、今後数年間で指数関数的に増加します(Google翻訳)」と回答しているのは85%。

「デジタル通貨は今後10年間で法定通貨になるでしょう(Google翻訳)」と回答していたのは83%となっています。

 

これらの回答は複数回答でしたが、仮想通貨決済を導入した小売業者のうち93%が仮想通貨決済の好影響を挙げていました。

 

調査結果「仮想通貨決済を導入するにあたっての懸念」

調査対象の小売業者は、全ての業者が仮想通貨決済を導入しているわけではありません。

今回の調査では、これから仮想通貨決済を導入するにあたり、懸念するポイントについても質問しています。

 

最も多かった懸念事項が「セキュリティ面」で43%の回答者が存在しました。

「仮想通貨規制が変更になること」を懸念する回答も多く、37%の回答がありました。

他には「仮想通貨のボラティリティの大きさ」が36%という結果になりました。

 

これ以外にも、仮想通貨と過去に構築・使用されてきたコンピューターシステムとの親和性や統合の困難さについて懸念する回答や、決済する仮想通貨が複数あった場合の対応についても懸念していることが明らかになりました。

 

まとめ

米の小売業者が仮想通貨やステーブルコインでの決済についてどう取り組んでいるか、また今後の展望などについてどう考えているかが分かる調査結果をご説明しました。

 

これをみると、米の小売業者は仮想通貨に対して非常に将来性を感じており、間違いなく仮想通貨は通貨として発展・定着していくと考えていることが分かります。

 

米の小売業者が考えている通りに仮想通貨が発展・定着していくかどうかは不明ですが、少なくとも日本の仮想通貨事情がいかに稚拙なのかがよく分かる内容でしょう。

将来のためにも、せめて仮想通貨税制だけでも改革してもらいたいものです。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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