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変化しつつあるビットコインクジラ像

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  • 2020.07.01.

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Glassnode INSIGHTS

画像引用:Glassnode INSIGHTS

ビットコイン価格が変動するのには色々な要素があります。

ビットコインを金融資産としてどうとらえるのかという、資産としての位置付けの変化もあるでしょうし、新型コロナウイルスのパンデミックのように、取り巻く環境によって価格も変動するでしょう。

またビットコインが今後どれほど世の中に受け入れられ、価値が認められるかということに関する報道が影響することもあります。

 

色々な価格変動要素があるものの、仮想通貨FXに取り組む人が気にしている最も大きなものがビットコインクジラの存在でしょう。

ビットコインを大量に保有しているクジラと呼ばれる存在は、価格の高騰しているタイミングで売却することで大きな利益を得ることができます。

 

しかし大量にビットコインが売られると、もちろん価格は下落してしまい、仮想通貨FXで「買い」ポジションを持っている人には不利となってしまいます。

そのため仮想通貨FXを取引する人だけでなく、一般投資家もビットコインクジラの動きにセンシティブになりがちです。

 

そんなビットコインクジラに変化が起きているというデータを、ブロックチェーンデータ分析企業が発表しました。

その内容とはどのようなものなのでしょうか。

詳しくご説明しましょう。

 

Glassnodeがビットコインクジラに関するレポートを発表

ブロックチェーンデータ分析企業であるGlassnodeが2020年6月30日、ビットコインクジラに関する最新のデータを発表しました。

「新しいビットコインのクジラ:彼らはどこから来たのですか?(Google翻訳)」と題されたレポートでは、近年のビットコインクジラに関する傾向が記述されています。

 

なおGlassnodeがこのレポート内でビットコインクジラと表現しているのは、1,000BTC以上を保有しているアドレスについてです。

つまり現在のビットコイン価格で換算すると、900万ドル(日本円でおよそ10億円)以上のビットコインを保有しているアドレスをビットコインクジラと位置づけてレポートしています。

 

クジラが増加しつつある現状

Glassnodeはまずビットコインクジラの数について言及しており、以下のグラフを記載しています。

 

なおこのグラフはビットコインクジラの数の推移をあらわしたもので、赤い折れ線がクジラの数をあらわし、灰色の折れ線はビットコイン価格をあらわしています。

Glassnode Number of BTC Whales over 5 years

画像引用:Glassnode Number of BTC Whales over 5 years

 

このグラフをみるとビットコインクジラの数は2016年5月におよそ1970とピークを迎えていましたが、その後は減少傾向になり、2019年前半には1570ほどにまで落ち込んでいます。

しかしその後また増え始め、2020年5月後半ごろには1800を超えるほど増加しています。

 

Glassnodeはこのデータから、今後ビットコインクジラの数は2016年の1970を超えるだろうと予想しています。

 

クジラは増えてもアドレス単位では分散傾向

ビットコインクジラの数が増える一方で、クジラ全体が保有するビットコイン量は減少してきており、そのことを示すグラフもGlassnodeは記載しています。

以下のグラフが、過去5年間のクジラが持っているビットコイン量の変化を示したものです。

Glassnode BTC balance held Whales over 5 years

画像引用:Glassnode BTC balance held Whales over 5 years

 

このグラフをみると、2016年時点でおよそ670万BTCあったものが、2020年現在では520万BTCと22%以上減少していることが分かります。

 

ビットコインクジラの数が増えているにもかかわらず、ビットコイン保有量が減っているということは、すなわち1つのクジラのアドレスが所有しているビットコイン量が減っている、つまり多くのクジラによって分散されているということになります。

 

クジラの保有するビットコイン総額の変化

Glassnodeは、クジラが保有している全てのビットコインの価値、すなわち総額の変化にも言及しています。

 

以下のグラフは、2015年7月から現在までのクジラが保有しているビットコインの総額(USD)を示したものです。

Glassnode USD balance held by Whales over 5 years

画像引用:Glassnode USD balance held by Whales over 5 years

 

このグラフをみると最も総額が大きかったのは2017年の年末で、1,000億ドルを超えており、2020年の現在はそれよりも低いことが分かります。

つまり1つのアドレスが保有しているビットコインの総額(価値)は、2017年よりも低いということになります。

 

Glassnodeはクジラの保有量は増えないと分析

上記のデータから、Glassnodeはクジラのビットコイン保有量は今後、増える可能性は少ないとみているようです。

その理由はビットコイン価格の格差にあります。

 

2016年当時のビットコイン価格と2020年のビットコイン価格には大きな格差があります。

2016年当時の価格は平均すると11万円程度です。

2020年7月1日現在のビットコイン価格はおよそ100万円と、10倍近い格差があります。

それから考えると、ビットコインクジラが今以上にビットコインを確保することは難しいといえます。

つまり、1つのアドレスがビットコインを寡占化していくことは難しいのではないかとGlassnodeは述べています。

 

またGlassnodeの分析以外にも、ビットコインクジラのビットコイン保有量の変化については、ユーザーからの声もあるようです。

例えば2017年7月以降に保有ビットコイン量が減っているのは、高騰していたタイミングで大量に売却していたこと。

さらに2020年に入ってからビットコインクジラが増えている理由として、5月に半減期を控えていたために買い集めていたことなどが指摘されています。

 

まとめ

ビットコインクジラと呼ばれるビットコインの大量保有アドレスの変化について、アドレス数や総価格などに関するGlassnodeのデータをご紹介しました。

 

このデータからは、ビットコインクジラは昔のような大型クジラは減ってきているものの、小型のクジラは増えてきていることを示しています。

しかし小型のクジラとはいえ、ビットコインを10億円分以上保有している人が増えてきていることに違いはありません。

また小型のクジラが増えるということは、Glassnodeのビットコインクジラ基準である10億円には当てはまらないものの、それに近い例えば9億円分や8億円分のビットコインを保有している人が増えている可能性も十分に考えられます。

 

クジラの数が増えたことによって、ビットコイン価格が高騰してきたタイミングで売却されることが増え、市場価格が突然下落してしまう機会も増えることがありうるわけです。

 

これらを考え合わせると、仮想通貨FXで「買い」ポジションを持った場合、あまり長い時間ポジションを持ち続けないように心掛けておく方が、リスクを少なくできるともいえます。

もちろん、ビットコインクジラがそのタイミングでビットコインを売却するとは限りませんが、リスク回避のひとつの手段として、短いタイミングでの決済も考えておくべきかもしれません。

取引の参考になさってください。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

リスク警告

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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