仮想通貨FXトレード手法【半減期を利用したトレード】
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仮想通貨にはあまりファンダメンタルズ分析は機能しないと言われています。
外国為替のFXとは違い金利という概念がないことから、政策金利の見通しや経済指標等がないことから、あまり意味がないと考える仮想通貨FXのトレーダーも多いと言えるでしょう。
そのためテクニカル分析に頼らざる得ない世界で、どのようなテクニカル指標を利用し、併用することがベターなのか正解のない問題に日々仮想通貨のトレーダーは取り組んでいます。
仮想通貨FX入門ではこのような問題の一助となるようなテクニカル指標の解説、テクニカル指標を利用したトレード手法、トレードにおける大事なこと等網羅する記事を掲載しておりますので、仮想通貨FXトレーダーの皆様がお役に立ててもらえると嬉しいです。
今日はテクニカル指標ではなく、ファンダメンタルズで覚えておくべき内容がありますのでご紹介します。
ご紹介する内容は「仮想通貨の半減期を利用したトレード」です。
これは仮想通貨特有のイベントであるため、今まで別のプロダクトをトレードしていた方は新たに覚える内容となりますのできっちりここで理解してもらえると嬉しいです。
仮想通貨の半減期を利用したトレード
半減期とはなにか??
まず半減期とは何かについてご説明します。
マイニングが関連しますが、マイニングはみなさんご存知の可能性もあるため割愛します。
半減期とは、仮想通貨のマイニングによって得ることができる報酬部分が半分になることです。
つまり仮想通貨の供給量が半分になるタイミングのことを指しています。
ビットコインを例に考えてみましょう。
ビットコインはブロック数が21万ブロック生成されると半減期が到来するように日程が決まっています。
この期間は大体4年後でオリンピックみたいですね。
トータルで64回半減期が到来するということになり、64回到来すると、発行量が最大となるということです。
この最後に到来する時期は120年後と考えられていますが、これはあくまで予想であり、現在のブロック生成のスピードからすると、時期は早く到来するのではと考えられています。
ビットコインの最初のマイニング報酬は50btcでした。
最初の半減期は2012年11月28日で日本円で1btcの価値は1200円から1300円程度です。
この半減期によってマイニングの報酬は25btcとなりました。
このように何度も半減期を迎えながら徐々にマイニングの報酬が低下していく時期を示しています。
では次に半減期を迎えるとどのように価格が動くのかをご説明します。
半減期が到来した時の仮想通貨の動き
先ほどの例を利用して説明したいと思います。
このように半減期を迎えると発行量が減少することは理解できたと思います。
ビットコインも同様ですが、供給サイドが絞られると需給の関係から価格は上昇するのが当たり前であり、例でご紹介したビットコインの最初の半減期を見てみると、到来した1ヶ月間は特に動きはありませんでした。
2ヶ月後には18ドル前後と12ドルから50%も上昇する動きとなりました。
そしてその後価格は上昇の一途を辿っていき、半年後は128ドルと10倍程度まで上昇しています。
仮想通貨はコモディティとも日本では言われていますが、このように需給のみで動く相場だからこそコモディティと言われている所以でもあるでしょう。
半減期がなぜ設定されているのか?
次になぜ半減期が仮想通貨には設定されているのかという点について説明します。
最初から結論をお伝えすると「仮想通貨の価値を維持させるため」です。
これは先ほどお伝えした通り、市場に出回る仮想通貨のトータルの量を抑えながら、供給量を徐々に減少させることで供給サイドを引き締めることで、相対的に需要が高まることになります。
つまり需要が高まることで価格に上昇圧力がかかることを意図しているわけです。
法定通貨と言われる日本円や米ドルは各国に中央銀行が存在し、景気の動向を見ながら通貨の流動性を調整しています。
景気が悪化した時には供給を増やし、景気刺激策を講じることや、景気が良くなりすぎると、一旦抑えるため通貨の流動性を引き締めることで調整をしています。
しかし仮想通貨にはこのように中央銀行は存在せず、資金の供給量を調整することができません。
その調整弁として半減期というものをプログラミングで先に設定し、調整していると言えるでしょう。
半減期をトレードに利用するには
ここからが本題となります。
これまで半減期についてご説明しましたが、単純に
「半減期=供給の減少→相対的な需要増」
という流れになるのはご理解頂けたのではないかと思います。
ではトレードにこのイベントを利用するにはどうすればいいかと詳細に説明したいと思います。
まず昔の半減期と現在の半減期のプライスアクションは大きく異なってきています。
例として記載したビットコインの最初の半減期では、半減期がわかっていたにも関わらず、プライスに変化はありませんでした。
それも1ヶ月後から動き出したことをみると、あまりにも遅い動き方と言えるでしょう。
このような動きになった理由は、そもそも半減期というにものが一体なんなのかを理解していなかった、浸透されていなかったと言えるでしょう。
しかし半減期を迎えた時の価格の動きは仮想通貨のマーケットではある程度浸透しているのが現状です。
そのため半減期の前に価格が動き出すのが現状の動き方となります。
もちろんいつ動き始めるのかわかりませんが、3ヶ月程度前からチェックする必要はあるでしょう。
そのため半減期が近づく過程で3ヶ月前から買いのポジションを少しずつ取り、徐々に下がったら買い増していくことで、平均単価を下げながら、その後の半減期における価格の上昇を享受することができます。
そして半減期が近づく過程に置いて、利益が出たところを単純に利益確定するというのがこのトレード手法です。
半減期を利用したトレードの注意点
とても単純なトレード手法ですがもちろん注意点があります。
①最初から投資できる金額を全て投資しないこと
これは当たり前かもしれませんが、初心者の場合は「もしもこれから急に上昇してエントリーできなくなったら、、」という不安から最初のタイミングで大きな金額を投資してしまう傾向があります。
このトレードで大事なことは時間をずらして投資しリスクを分散することです。
特に仮想通貨は他のプロダクトと比較しても値動きが大きく、1日で10%以上動くことも度々あるため、リスク管理というのは株や外国為替のFX以上に徹底すべきものです。
負けないトレードに徹するのが仮想通貨のルールということを理解し、過度なリスクテイクは控えてトレードを行いましょう。
②トレンドには逆らわないこと
これも特に重要なことで、完全にトレンドが下落トレンドの時に3ヶ月前からポジションを取っても利益が出る可能性は低いでしょう。
特に半減期が意識されると徐々にチャートは反発してくることが多く、その反発を確認してからエントリーすることが重要です。
3ヶ月前というのはあくまで目安でありチャートをチェックし始めるタイミングと捉えてください。
最終的に重要なのはプライスアクションがどのようになっていて、明らかに他の仮想通貨の値動きとは異なって動いているのか等をしっかり把握できるかが重要になります。
③半減期だからと言って必ず上昇すると考えないこと
「相場に絶対はない」ということは必ず頭に入れておいてください。
半減期が近づいても全く上昇しない可能性ももちろんあります。
それに理由は必要なくただ「マーケットが半減期を理由に買って来なかったから」というだけであり、それ以上でも以下でもありません。
自分の予想に過信は禁物であり、それは肝に命じて取引を行いましょう。
予想が外れたり、ストップロスのポイントまで到達した場合は素直に一度撤退することが大事です。
相場というものはチャンスは何度も訪れますので一度の取引に固執せず淡々と行うことが大切ということになります。
このように半減期という仮想通貨では珍しいファンダメンタルズのイベントを利用したトレード手法をご紹介しましたが、
一番大事なのはやはり「何事もルールを守ってトレードを行うこと」です。
これができない限りどれだけ知識を入れても利益を上げ続ける仮想通貨のトレーダーにはなれないと思って努力するようにしましょう。