仮想通貨FXチャート分析の手法45【パラボリック&SMIエルゴートインディケーター】
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仮想通貨の取引では必須な分析手法であるテクニカル分析。
しかしこの分析の方法は千差万別であり、何が正しいかという正解がないものです。
仮想通貨FXのトレーダーは日々自分に合った、効率的に稼ぐことが出来るテクニカル分析の手法というものを考えようと努力しながらマーケットと対峙しています。
仮想通貨FXを行なっていても、ファンダメンタルズ分析というものがあまりない世界の中、テクニカル分析を行おうとしても、外国為替のFXや株と比較しても全く違う生き物であり、どのようにすればいいか悩み続けているトレーダーも多いのではないでしょうか。
仮想通貨FX入門ではこの悩み続けている投資家のための教科書的な役割を補うべく、様々な記事を公開しています。
トレードで大事なのはメンタルコントロールとテクニカル分析であり、この仮想通貨FXのコラムを一通り読んで頂ければ、トレードの本質的な理解が進むとともに、今後何を大事にして取引を行なっていくべきかということが理解できることでしょう。
ここでは仮想通貨取引手法で「パラボリックとSMIエルゴートインディケーター」を利用した取引手法についてご紹介したいと思います。
パラボリックとSMIエルゴートインディケーターを利用した取引手法
まずは今回利用するテクニカル指標について簡単に振り返りも含めて解説したいと思います。
パラボリックとは
パラボリックは、トレンドフォロー型のテクニカル指標です。
J.W.ワイルダー氏が考案したSAR(ストップ&リバースポイント)と呼ばれるラインを用いたもので、トレンドフォロー型のテクニカル指標と併用して利用するトレーダーが多いと言われてます。
パラボリックという意味は「放物線上の」という意味となっており、 ストップ&リバースポイントがチャート上に放物線を描くように見えることから「パラボリック」と呼ばれているそうです。
描かれたストップ&リバースポイントと実際の価格の交差するポイントが売買のタイミング考えられており、このタイミングで売り買いの動きが変化すると考えてトレードすることがベターと考えられています。
パラボリックはMACDや移動平均線と併用で使われることが多く、このパラボリックのみでトレードするよりは、色々なテクニカル指標を組み合わせて行うことで勝率を上げることができるでしょう。
パラボリックとSMIエルゴートインディケーターの手法
ここから本題である取引手法について解説したいと思います。
あまり使わないテクニカル指標を利用することになるため、しっかりと読んで理解するよう努めてください。
まずこの取引手法は逆張りの手法となります。
そのため損切りは早めに行うことを基本とし、無理のないトレードを行うことが最優先となります。
取引チャンスは一度ではなく何度も訪れるため、トータルで利益を上げることを最優先に考えて取引を行いましょう。
このエントリールールは以下の通りとなります。
①パラボリックが転換を示した際にエントリーをすること
②SMIエルゴートインディケーターがゴールデンクロスしたら、ロングポジションを構築を検討し、デットクロスした場合はショートポジション構築を検討
③パラボリックの転換とSMIエルゴートインディケーターが同時にサインを出したタイミングがエントリーのタイミングとしてベター
上記の3点がエントリーのルールとなります。
③についてはベターということであるため必須ではありませんが、出来るだけこのタイミングで行うべきと言えるでしょう。
保守的に負けのトレードを少なくしたい場合は③も必須としてルール化するのが賢明かもしれません。
では実際のチャート見ながら取引事例をチェックしたいと思います。
下記のチャートをご覧ください。
下記はbybitのBTCUSDの4時間足チャートになります。
チャート上に表示しているのはパラボリックで、下段がSMIエルゴートインディケーターとなります。
パラボリックはチャートから見たパワーバランスを視覚的に表示しており、見ての通り途中で下から上に位置が変わると下落トレンド転換、上の位置から下の位置に変わると上昇トレンド転換という判断となります。
SMIエルゴートインディケーターはストキャスティクスやMACDと同様にゴールデンクロス、デットクロスで判断することになります。
ストキャスティクスと比較しても緩やかな形状で推移するためトレンドの初動が掴みにくいこともありますが、パラボリックとは相性がいいため一度試して頂くことをお勧めします。
最初のチェックポイントは紫の○印をご覧ください。
パラボリックはローソク足が急落する過程で転換下サインが出ているのが確認できると思います。
そしてSMIエルゴートインディケーターもデットクロスしたことからここからショートエントリーするという判断になります。
逆張り手法のため2%が利益確定の目安となりますので、先にその水準で利益確定の指値注文を出しておくことも一手でしょう。
またエントリーすると同時に行うことは「ストップロスの設定」です。
特に逆張り手法の場合利益確定も近い水準で行うことから、1%程度損が出る位置で設定することが賢明でしょう。
今回は2%をターゲットとしていますが、トレードする過程でこの利益確定の位置はずらしてもいいかもしれません。
逆に行なってはいけないことは「損切りラインの変更」です。
損切りのラインを変更する人のタイプは「自分の負けを認めることができない性格」です。
これはトレーダーとしては致命的であり、この行動をしている限り一生勝てることはできないと考えてもおかしくなりません。
冒頭でもご説明した通りトレードのチャンスは幾度も訪れます。
一度一度のトレードに固執する必要はなく、トータルで利益が出ればいいという子をしっかりと認識しておきましょう。
そのため損切りは自分を守るための有効な手段となります。
今回のトレードは2%以上の下落を見せたため、それ以上取れた可能性もありますが、投資の格言として
「頭と尻尾はくれてやれ」
という格言があります。
それはある程度自身が目標としているターゲットに達していれば、欲を出さずに利益確定をする方が望ましいということです。
では次の紫の○印をご覧ください。
ここは特にショートでエントリーしやすいタイミングです。
先ほどとほぼ条件は変化はありませんが、唯一相違している点があります。
それは
「SMIエルゴートインディケーターが0以下の位置でデットクロスしている」
という点です。
これはMACDと同じ考え方で問題ありませんが、上昇圧力が強い時はSMIエルゴートインディケーターは0以上で推移します。
そして下落圧力が強い時は0以下で推移する動きをします。
このようにこの水準が0以下か以上かという見方で相場の強弱を測ることも可能なのです。
そして上記で示したエントリーの条件に加えて、エントリーしようとする方向性と、SMIエルゴートインディケーターの位置が合致していればより明確なシグナルが出ていると判断でき強気でポジションを持つことができます。
このように合致することは相場次第のため必ず起きるまで待つとエントリーチャンスがなかなか到来することはありませんが、もしも合致するタイミングがあれば躊躇せず攻めの気持ちでポジションを持つようにしましょう。
これも先ほどと同様に2%程度下に利益確定の買い戻し注文を指値でいれつつ、逆指値のストップロス注文も1%上に入れることで損失を限定的にすることができます。
何事もリスクリワードの考え方は常に頭に入れながらトレードするようにしましょう。
トレード手法の注意点
最後にトレード手法の注意点について記載したいと思います。
まずこの手法で一番大事なことは冒頭お伝えした通り、
「早めにストップロスをいれて損切りを行うこと」
です。
パラボリックではトレンド転換したと認識しても実は騙しだったということは往往にしてあります。
そしてその騙しに引っかからないためにも補完用にSMIエルゴートインディケーターを利用していますがもちろん完璧ではありません。
そのためトレンドが転換していなかったと少しでも判断できる場合は一旦撤退することが大事です。
そのためにエントリー時は1%上にストップロスを入れておくことで損切りをしっかり行うことができるということになります。
そしてもう1つの注意点は
「あまり利益確定を欲張らないこと」
です。
トレンドフォローのトレード手法では利益最大化のために利益確定を伸ばすことが大事と言われていますが、この手法に限ってはある程度腹八分で抑えることが大事となります。
これは勝率が高いトレード手法のため利益が出やすいことから勝率でリスクリワードを少し悪くしてでも利益確定すべきという判断で行なっています。
リスクリワードも全て同じではなくトレード手法で1つ1つ変更することが大事です。
もちろんリスクリワードが1対1というのはあまりにも悪すぎますが、5対1というトレード手法もあれば、2対1という割合で利益確定する手法もあるため、その利幅は実際にトレードしながら一番いい塩梅というラインを考えてみましょう。
経験しながらこの値幅を調整していきましょう。
このようにトレード手法1つとっても完璧なものはなく、それぞれ個人が調整しながら考えていき、自分のスタイルに合った手法を見出していくものです。
仮想通貨FX入門は仮想通貨FXのトレーダーのみなさんがその手法を見つける1つのヒントとなれるような記事を展開していますので、是非他の記事も読んで頂き1つでもお役に立てることができれば嬉しいです。