仮想通貨FXチャート分析の手法38【ボリンジャーバンド&ストキャスティクス】
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仮想通貨FXを行う上でテクニカル指標の併用というのは必須になります。
しかしテクニカル指標は千差万別であり、マイナーなテクニカル指標を考慮するとその種類は何百種類にも及びます。
そこから様々な組み合わせを考えるとなると、最初初心者には何をどのように組み合わせていけばいいのかということが全くわからないことになるでしょう。
仮想通貨FX入門では様々なテクニカル指標の特徴を1つ1つ解説する記事を載せていますが、ここではテクニカル指標を併用してどのように利用すればいいのか?ということを焦点に当てて解説していきたいと思います。
解説を読み進めていく上で、具体例で利用しているチャート上のテクニカル指標の意味が理解できない場合は、別途テクニカル指標の意味や基本的な使い方を解説している記事をチェックして理解するようにしてください。
前提として基本的な知識はついているものとして解説していきたいと思います。
ボリンジャーバンドとストキャスティクスの組み合わせ
ここでは「ボリンジャーバンドとストキャスティクスの組み合わせ」についてご紹介したいと思います。
ボリンジャーバンドは標準偏差という統計学の確率論をバンドで表示させ、確率的に何%でこの範囲内に収まるということを取引に利用するものです。
ストキャスティクスはオシレーター系のテクニカル指標で、「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」を視覚的に判断するために用いるテクニカル指標となります。
またストキャスティクスはゴールデンクロスやデットクロス等移動平均線に近い見方をすることもできるため、今回はこのゴールデンクロスとデットクロスを利用する使い方について解説していきたいと思います。
では実際のチャートを具体例として解説したいと思います。
下記はbybitのBTCUSD4時間足のチャートです。
仮想通貨FXで一番意識すべきは「エントリー時のコスト」、つまりエントリーポイントが重要ということになります。
余剰資金が多くあるとしても仮想通貨FXの恐ろしいところは今までにあまり見たことや経験したことのないボラティリティの上にレバレッジを組み合わせて資金効率を最大化させるということであり、言い換えると徹底したエントリーポイントの意識、そしてコスト感覚、自身のルールの厳守というものが必須となります。
まず、上記のチャートで行うことはボリンジャーバンドが拡大したタイミングを確認することができるか?というところから始まります。
この拡大した方向性がこれからのエントリー方向を決めることになるためです。
チャート上の青色の○印がそのタイミングになります。
この拡大したかどうかの見方は「ボリンジャーバンドの上下が収斂し方向感がなくなった後に、上下2αの水準を超えてきたタイミング」と覚えておけばいいでしょう。
チャート上で確認できたら次にロングエントリーをするタイミングを図ります。
普通であれば上記の拡大したタイミングでエントリーするという解説本も見られますが、仮想通貨FXではそのタイミングはあまりコストを考えるとよくないタイミングと考えているためおすすめできません。
ではどこでエントリーするのかを説明します。
この方向性が決まった後オシレーターは大体「買われ過ぎ」の水準の位置にしていることが多いため、一旦戻ってくる可能性が高いと言えるでしょう。
そのためオシレーターが「買われ過ぎ」の水準から低下し、落ち着いた状態でかつ、何かしらのサインが必要となります。
そのタイミングというのが次の青色の○印のタイミングとなります。
これはストキャスティクスがゴールデンクロスしており、このゴールデンクロスした位置をチャート上で見ると、ボリンジャーバンドも中央線を中心に上方向に推移しつつ、中央線までローソク足が戻ってきており、一旦の押し目のポイントと判断することができます。
そのためここでロングエントリーをするという判断になるということです。
必ず次に行うべきことは「ストップロスの注文をすぐに入れること」です。
利食い100人力というという言葉がありますが、仮想通貨FXでは損切り100人力と言ってもおかしくないでしょう。
その理由は仮想通貨の値動きというのは動き始めると予想外に連日何十%の上昇をしたり、どこで止まるという目処も見つかりにくく、損切りしないと1回の損失で証拠金を全て失うことも容易なマーケットだからです。
ではストップロスはどこで注文を入れるべきかというと最初のエントリー時は-2αの位置あたりがリスクリワードを考えると位置としては入れやすい位置というのが想像できます。
リスクリワードという考え方は、1回の取引における「利益:損失の比率」のことを指します。
つまり1勝1敗だったとしても損失が大きければ期待値を計算するとマイナスのため、必ず利益と損失の割合は「2:1」以上にすることが必須ということを覚えていてください。
上記の例で言えば-2αの位置の水準から考えた損失を計算し、その後、利益はその2倍以上に設定する必要があります。
そしてストップロスの注文を設定した後は絶対に感情的にその注文をキャンセルしたり、少し利益が出ているからと言って無視して理由なく利益確定を行わないことを厳守してください。
それを行わないことが継続的にトータルリターンをプラスにするための条件と言ってもおかしくありません。
感情的でルールなしのトレードでは絶対に勝利は有り得ませんので繰り返しお伝えしたいと思います。
では評価益がチャートのようにきちんと上がってきた場合何を考えるべきでしょうか?
それは「トレンドに乗ってポジションを増やして利益を最大化する」ということです。
エントリーの条件は変わらず
①「ストキャスティクスがゴールデンクロスをした場合」
②「買われ過ぎ」の水準から低下した場合
の2点になります。
そのタイミングが合致したのが次の青色の○印となります。
そしてこのタイミングで行うべきことは
「ストップロスの位置を引き上げておくこと」
です。
そしてそのストップロスの目処は
「中央線を下回った位置」
をおすすめします。
このように機械的なトレードを行うことによって、2倍になっても利益確定をしたい衝動に負けることなく利益をどんどん伸ばせることになり結果的にリスクリワードの「利益:損失」の割合が「10:1」以上にもなる可能性があるということです。
後は9回負けたとしてもトータルリターンはプラスとなるということで、心理的な負担が大幅に減少することでしょう。
チャートから見るとストップロス(利益確定)は中央線の下に置いているとした場合まだポジションは保有していることが見て取れると思います。
この取引手法はトレンドに乗って言った場合に大きなリターンをあげることができ、一気に資産が数倍にもなる可能性がある手法です。
また視覚的にエントリーポイントの判断が容易であり、ストップロスの位置も明確であるため、初心者でも取り組みやすい手法と言えるでしょう。