仮想通貨FXチャート分析の手法15【究極のオシレーター】
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仮想通貨FXを行う上で必須なことはファンダメンタルズ分析ではなくテクニカル分析と考えられています。
ここではその仮想通貨FXを行うトレーダーのためのテクニカル分析を1つ1つ使い方や見方を解説しています。
1つ1つ覚えることでどのテクニカル指標がトレードに適しているのか自分自身で判断がつくようになりますが最初はなかなか難しいものです。
使い方やテクニカル指標を併用する方法も解説していますのでトレードの役に少しでもなるような内容を記載していますので参考にしてください。
ここでは「究極のオシレーター」について解説します。
究極のオシレーターの見方と使い方
究極のオシレーターとは??
究極のオシレーターとは、テクニカル指標をいくつも考案したラリーウィリアムスが考案しています。
ラリーウィリアムスはウィリアムス%R等メジャーなテクニカル指標を作り出した人物で有名ですが、この究極のオシレーターは、いくつも存在するオシレーターには騙しが多過ぎるため、その「騙し」を可能な限りなくすために開発したと言われています。
この究極のオシレーターは実際の価格の動きと、オシレーターが示す動きが相違していないかをチェックするための補助的なオシレーターとして利用するのが望ましいでしょう。
つまり究極のオシレーターとチャートの動きにダイバージェンスが見られないかをチェックするものとして理解すればいいというものです。
利用される日数は基本的に「7日、14日、28日」が利用されているため設定はこの3つの期間を利用することをおすすめします。
もちろんこれだけ利用した場合の買いシグナルや売りシグナルは存在しますので後ほどご説明します。
究極のオシレーターの見方は?
究極のオシレーターは一本のラインで出来上がっています。
実際に下記のチャートをご覧ください。
下記はbybitのETHUSDの時間足チャートです。
緑の丸印のチャートの部分をご覧ください。
下段が究極のオシレーター(UO)を示しています。
究極のオシレーターは徐々に切り下げていますが、実際のチャートは徐々に上昇していることがわかります。
ここでダイバージェンスが発生しているため、実際は上昇圧力が弱まっていると判断ができるようになります。
では実際にどのようなタイミングが売りや買いのタイミングとなるのか解説します。
究極のオシレーターの売買シグナル
まず最初に前提として究極のオシレーターは「テクニカル分析の補助的指標」として利用することを頭に入れて読み進めてください。
基本的な売り買いのシグナルは下記の通りとなります。
①買いシグナル
- 買いの目処は30%以下に位置していること
- 究極のオシレーターがラインの底の部分が切り上げているか確認し、切り上げている場合は究極のオシレーターの谷ではなく天井部分を上抜けたタイミング
ちなみに手仕舞いするタイミングは利食いは究極のオシレーターが70%以上となっており、35以下は損切りのラインと考えられています。
②売りシグナル
- 売りの目処は50%以上に位置していること
- 究極のオシレーターの天井部分が切り下げていることを確認し、切り下げている場合は究極のオシレーターの天井ではなく底の部分を下抜けたタイミング
利食いのタイミングは30%以下の水準まで究極のオシレーターが低下した位置となっており、損切りのタイミングは65%以上が目安となるでしょう。
究極のオシレーターの計算方法
次にこのオシレーターの計算方法をご紹介します。
少し理解するのには複雑な式となっているため難しい場合は読み飛ばして頂いても問題ありません。
しかし計算式を理解することでより使い方に応用が効くこともあるため、トレードで利益を上げていきたい方は理解するよう努めてください。
計算式は下記の通りです。
当日の買い圧力(BP)=当日の終値-当日の真の安値(TL)
真の安値(TL)=当日安値と前日終値の安い方
真の高値(TH)=当日高値と前日終値の高い方
真の値幅(TR)=1.当日高値-当日安値
真の値幅(TR)=2.当日高値-前日終値
真の値幅(TR)=3.前日終値-当日安値
*1~3の内、一番大きい値を真の値幅(TR)とします。
究極のオシレーター(UO)の基本値=「7日間の買い圧力(BP)の合計÷7日間の真の値幅(TR)の合計」×4+「14日間の買い圧力(BP)の合計÷14日間の真の値幅(TR)の合計」×2+「28日間の買い圧力(BP)の合計÷28日間の真の値幅(TR)の合計」×1
究極のオシレーター(UO)=「究極のオシレーター(UO)の基本値÷(4+2+1)」×100
この式を見るとわかる通り、この究極のオシレーターは3つの期間の値幅を加重平均して、サイクルによるズレを収斂させカバーしようとする式なのが理解して頂けると思います。
基本的にはオシレーターは複雑な式や考え方を行わずシンプルな考え方で分析するために作られているものが多く、究極のオシレーターも時間軸をシンプルに考え汎用性を持たせようとした意図が理解できるでしょう。
究極のオシレーターの注意点
最後に究極のオシレーターを利用するにあたっての注意点を記載致します。
最初に内容は重複しますが、究極のオシレーターは補助的機能として利用することをおすすめします。
考案者がこれを意図して作成していることから考案者の意図の通りに利用すべきでしょう。
騙しを少なくするための補助的オシレーターのため、その他のテクニカル指標との併用は必須と言えます。
次にダイバージェンスが視覚的に分かりやすくなりますが、ダイバージェンスも絶対ではないためシグナルを全て信じないようにしましょう。
究極のオシレーター単体ではそれでも騙しが多くなります。オシレーターには限界があるためその点注意して利用しましょう。
究極のオシレーターはテクニカル指標と併用しやすいものです。
補助的な機能のオシレーターである分色々なテクニカル指標と併用して試すことをおすすめします。