ビットコインの将来はどうなると投資家は考えているか

ビットコインは2020年11月30日から12月1日にかけて200万円台を突破しており、その後しばらく下落していましたが、2020年12月15日現在はまた上昇基調にあります。

この背景には機関投資家の参入や企業が資産としてビットコインを購入していることなどがあるといわれています。

ではこのビットコイン価格の上昇傾向はいつまで続くのでしょうか。

またビットコインは将来的に、世の中にどのように受け止められていくのでしょう。

5年後、10年後のビットコインがどうなっているのかは、誰もが興味あるところでしょう。

このような疑問をビットコイン投資家にぶつけた結果が公表され、多くの注目を集めています。

このニュースについて詳しくご説明しましょう。

クラウドマイニング企業がビットコイン投資家への調査実施

仮想通貨のクラウドマイニングプラットフォームを運営するGenesis Mining（ジェネシス・マイニング）が、ビットコインに投資している投資家1,000人に対し、ビットコインの将来像に関する調査結果を発表しました。

画像引用：Genesis Mining

「Bitcoin Investor Predictions 2020（Google翻訳：ビットコイン投資家の予測2020）」と題された調査レポートによると、非常に強気の意見だけでなく、弱気な意見も存在していることが分かりました。

数多い意見をまとめた結果、Genesis Miningが注目しているのは以下のような点でした。

価値保存手段：

全回答者の３分の2の人々は、ビットコインが米ドルと比較すると価値の保存手段として優れていると評価していること。

投資手段：

半数以上の人々が、投資手段としてのビットコインは米ドルや株式、金、不動産よりも健全な投資手段であると評価していること。

価格上昇への期待：

全回答者の17％が、ビットコインは2030年までに5万ドル以上の価値になると考えていること。

強気意見が多いこと：

ビットコインに投資している投資家の65％が強気相場であると考えていること。

ビットコインへの投資の維持：

ビットコインに投資している投資家の24％が、ビットコインへの投資比率である1～10％を維持するつもりであること。

画像引用：Genesis Mining

ビットコインに対する強気意見について

上記以外にビットコインに対して強気の意見を述べている中には、2030年までには10万ドルを超えるというものだけでなく、50万ドルを超えるだろうという意見も存在していました。

また強気意見を述べているうちの30％の人々は、新型コロナウイルスによる量的緩和政策によって法定通貨に対する信頼度が下がり、ビットコインを採用するケースが増えると予想しています。

さらに強気意見の25.8％の人々は今後大恐慌が発生すると考えており、それがより広い範囲でビットコイン採用へとつながっていくと予想していることが明らかになっています。

新型コロナウイルスによる経済対策などに影響されない強気意見としては、ビットコインそのものに採用される可能性が残されていることを指摘する意見も見受けられました。

ビットコインに対する弱気意見について

Genesis Miningの調査ではビットコインに対する強気意見ばかりではなく、弱気意見も見受けられました。

例えばビットコイン価格が今後10年以内に5万ドルを超えると予想しているのは、全回答者の17％に過ぎません。

そして全回答者の50.1％の人々は、今後10年以内に2万ドル以下になると考えており、そのうちの11.8％は1,000ドル以下にまで下落するだろうと考えていることも分かりました。

これらのような弱気意見の理由として、30％の人々は国による規制によって価格が下落することを挙げています。

また20％の人々は、政府が仮想通貨を全面的に禁止するのではないかと危惧していることも分かりました。

そしてもうひとつの懸念材料として、各国の中央銀行が発行するデジタル通貨が挙げられています。

つまり国が推進するデジタル通貨が普及することによって、ビットコインの優位性が無くなり、取って代わられるのではないかと懸念しているわけです。

強気意見と弱気意見を見比べてみると

Genesis Miningの調査レポートでは強気意見と弱気意見の両方があったことを説明していますが、それぞれの意見の根拠を見比べてみると、説得力に差があることが分かります。

例えば強気意見の中で説明した法定通貨への信頼度低下や大恐慌などは、やや極端ではあるもののその傾向は否めません。

一方、弱気意見の根拠である仮想通貨の全面禁止は、やや極端なネガティブ意見だといえるものでしょう。

また中央銀行発行のデジタル通貨によってビットコインの優位性が無くなるとの考えについては、デジタル通貨はあくまでも法定通貨のデジタル版としての位置付けであり、価値が法定通貨と比べて高まったり、下がったりすることはないはずです。

デジタル通貨は送金などの取引に際して利便性は高まるものの、ビットコインに取って代わる可能性は少ないのではないかと考えられます。

これらを考え合わせると強気意見に分があるように感じられますが、Genesis Miningは調査レポートの中で以下のような一文を記述しています。

これらはビットコインの投資家であることに注意することが重要です。

彼らがビットコインに投資しているという事実によって、彼らは少なくともある程度は強気です。

それでも、ビットコインの価格が上昇傾向を続けるにつれて、強気はますます現実と同義になっています。

引用：Genesis Mining Google翻訳

つまりビットコインに強気の考えを持っているからこそビットコインに投資しているのであり、価格が上昇していけば、その強気は現実のものとなるということです。

これは言い換えると、強気の人が多い間は、価格は上昇し続ける可能性があるともいえるわけです。

まとめ

クラウドマイニングプラットフォーム運営企業であるGenesis Miningが、ビットコインに投資している人に対して実施したビットコインの将来についての調査結果についてご説明しました。

これらはあくまでも調査結果をまとめたものであり、5年後、10年後のビットコインがどうなるかは不明です。

その意味では仮想通貨FXに応用するのにはやや役不足かもしれません。

しかしビットコインに対して強気の考えを持っている人が多い間は、価格も上昇し続ける可能性が高いということは真実といえるでしょう。

もし仮想通貨FXにこの考えを応用するのであれば、仮想通貨関連報道に注視し、強気意見が多く報道される間は価格上昇の可能性を頭において動くべきなのかもしれません。