仮想通貨FXチャート分析の手法37【移動平均線&ストキャスティクス】
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仮想通貨FX初心者入門では、様々なテクニカル指標を1つ1つ解説を行なったり、失敗例や必ず守るべきこと等これから取引を行うにあたっての大事なことを解説しています。
特にこの仮想通貨というマーケットではファンダメンタルズ分析はあまり通用せず、テクニカル分析がとても有用と言われており、テクニカル分析無くして、仮想通貨の取引で継続的な利益を上げ続けることは難しいとも言えるでしょう。
しかしテクニカル分析というのは多岐に渡り、様々な研究者やプロが研究してきた中、これが正解というものはもちろんなく、自分自身のスタイルや、取り組み方、トレードの時間やポジションを保有する時間によって利用するテクニカル指標が大きく変わります。
つまりテクニカル指標というのは、1つ1つ特徴があり、自分自身にアレンジすることで活かされるものというものなのです。
そのため安易に人が勧めるテクニカル指標の意味を理解せずに使うと機能しないことが多いでしょう。
しっかりなぜこのテクニカル指標を利用して、その背景としてどういう理由があるのか、どういったスタイルの仮想通貨FXのトレーダーに適しているのか考えて利用するようにしてください。
ここでは移動平均線の日数をアレンジし、そしてRSIとストキャスティクスを併用するトレード手法をご紹介します。
指数平滑移動平均線とRSI、ストキャスティクスを利用した手法
利用するテクニカル指標について
まず今回の手法で利用するテクニカル指標についてご紹介します。
利用するテクニカル指標は下記の通りです。
①指数平滑移動平均線2本(62日と200日)
②RSI
③ストキャスティクス
この3つになります。
特に指数平滑移動平均線がメインで重要となるため設定日数を間違えないようにしましょう。
適しているトレーダー
この手法はトレンドフォロー型の手法になります。
RSIやストキャスティクスを利用していますが逆張りトレードのために利用するわけではありません。
使い方によってはこのようにトレンドフォロー時のエントリー判断にも利用できることを覚えておきましょう。
この手法に適しているトレーダーは「トレンドフォローのトレーダーで、1時間足以上のローソク足を利用できる時間軸で取引できるトレーダー」となります。
逆に適していないトレーダーは「スキャルピング等短期トレードを行うトレーダー」となります。
これを前提に読み進めていってください。
取引手法の解説
ここから実際のチャートを用いてどのような取引判断を行い、利益確定の目処やストップロスの注文の位置等具体的な手法を解説したいと思います。
まずはチャートをご覧ください。
下記はbybitのBTCUSD1時間足チャートです。
まずこの手法で最初に確認することは
「2本の移動平均線のゴールデンクロスorデットクロス」です。
チャートをご覧頂くと最初の青色の丸印の位置でゴールデンクロスしていることがわかります。
通常であればここがエントリーポイントとも言われますが、保守的に考えた手法になりますので、ここでのエントリーは避けるべきと判断します。
その理由はRSIとストキャスティクスの位置になります。
RSIは買われ過ぎの位置に入ろうとしており、またストキャスティクスは買われ過ぎの水準まで達しているため、ここからの上昇圧力は乏しく一旦オシレーターが落ち着くことを待った方が懸命と判断することになります。
ではエントリーはいつのタイミングかという判断は、
「62日指数平滑移動平均線に再度ローソク足がタッチした時」
となります。
そのポイントが次の青色の丸印となります。
先ほどと大きく違うポイントは、RSIとストキャスティクスの位置です。
まずRSIに関しては高い位置から50アンダーくらいまで低下しており、過熱感は後退しています。
そしてストキャスティクスについては「売られ過ぎ」のゾーンまで突入しており、チャート上の価格の値動きが上昇しているタイミングではなかなかないコストのいい水準でエントリーできるタイミングと言えるでしょう。
次にエントリーを行なって考えるべきことは、「すぐにストップロスの注文を入れて損失を限定すること」です。
損切りは仮想通貨の世界では必ず必要であり、損切りをしないトレーダーは確実に一回の負けで全財失うことは簡単なマーケットの為、これは必ず厳守しましょう。
仮想通貨と外国為替のFXで大きく異なる点は、「歴史があるか、ないか」、「通貨金利があるか、ないか」です。
つまり歴史がある外国為替の世界ではある程度数年や数十年スパンで見たら値動きがいったりきたりしています。
そして、その間に低金利通貨を売って、高金利通貨を買うポジションを構築して入れば、長期的にポジションを保有することで利益が生まれやすい環境があります。
しかし仮想通貨は歴史が浅く、数十倍にも、10分の1にもなるマーケットのため、損切りが必須ということです。
レンジがないということの恐ろしさはしっかり理解しましょう。
では先ほどのエントリーからどこにストップロスの注文を入れればいいか解説します。
一番機械的に注文を入れやすいのは
「200日指数移動平均線を割れたライン」
が取引としては行いやすいでしょう。
そしてその決めたストップロスの注文が発動するまでは絶対にストップの位置を変更しないでください。(※ストップロスの引き上げはOKです。)
チャートを見るとそこから上昇トレンドがスタートし評価益を伸ばしていることが想像できると思います。
そして次に考えるのは「どこでポジションを積み上げて行くか?」ということです。
それもルールはこの手法ではエントリーポイントと同様としています。
つまり「62日指数平滑移動平均線にローソク足がタッチしたタイミング」
ということです。
ここでポジションを積み増した時に行うべきことは「ストップロス注文の引き上げ」です。
最初に注文を入れた位置は200日指数平滑移動平均線から大分離れた位置となる為調整してあげる必要があります。
そうすることで損失がより少なくなり、トレンドに乗った場合は大きな利益を見込めることになるからです。
これは必ず行うようにしましょう。
そして上のチャート上で積み増すポイントは青色の○印があるポイントになります。
その後はなかなか押し目で入るタイミングはありませんが、利食いのストップロスの注文だけはこのような動きになった場合忘れずに引き上げをするようにしましょう。
このように利益がで始めると一度大きく利益が出せる為、その後負けたとしてもリスクリワードで考えた場合にいいトレードがトータルリターンで出来るようになります。
この手法で重要なこと
この手法で重要なポイントは
「ルールを厳守すること」
です。
言葉では簡単ですが、実際に行なってみるととても心理的負担が大きく、特に上記のチャートのように元金が2倍以上になったりすると人間は一度利益確定をしたくなるものです。
しかしそこを我慢する必要があり、その我慢というのがルールを厳守することに繋がります。
そしてその他に、この手法で重要なこととしては、トレンドがでない場合幾度もやられる為、心が挫かれる時期もあるということです。
このようにトレンドが出れば大きなリターンが得ることができるため、リスクリワード考えると、とてもいい手法ですが、それまで淡々と負けるトレードが続いても根気強くルール通りトレードができる精神力が必要となります。
一度この手法で試し、効率的な方法が見つかれば自分で少しオシレーターを変更する等行い、色々な方法を試してみるのもいいでしょう。
好奇心と探究心が安定した利益を得る事ができるトレード手法の発見につながります。