仮想通貨FXチャート分析の手法16【オンバランスボリューム】
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仮想通貨FXを行う上では必須とされているテクニカル分析。
なぜ必須と言われているかと言うと、外国為替のように金利という概念もなく、商品相場のように需給のみで動く相場だからです。
テクニカル分析が必須と言われていても実際には何をどのように利用すべきか分からない仮想通貨FXの投資家も多いと思います。
ここではテクニカル分析のオシレーターやテクニカル指標に一つ一つ焦点を当てて解説していいきます。
この記事では「オンバランスボリューム」ついて解説したいと思います。
オンバランスボリュームの見方を使い方
オンバランスボリュームとは何か?
オンバランスボリュームは出来高を分析するためのインジケーターです。
オンバランスボリュームは一つのローソク足の始値と終値の位置で計算されます。
始値よりも終値の位置が高ければプラス、始値よりも終値の位置が低ければマイナスで計算されているものです。
またその数字は出来高で全て計算されるため、大きく上昇していればその出来高分プラスとなり、大きく下落していれば出来高分マイナスとなります。
そして前日のオンバランスボリュームを加味して計算されて一本のラインが出来上がります。
次にオンバランスボリュームの見方についてご説明します。
オンバランスボリュームの基本的な見方
下記はbybitのBTCUSD4時間足のチャートです。
オンバランスボリュームは下段の黄色のラインとなります。
右軸を見てもらったら理解できるかと思いますが、出来高の絶対値が横軸の数字となるため過熱感を測る指標ではありません。
オンバランスボリュームの見方はとてもシンプルな見方となります。
オンバランスボリュームが増加しているときは上昇圧力が強いと判断し、減少しているときは上昇圧力が減退or下落圧力が強まると判断するようになります。
オンバランスボリュームはチャートが横ばいの時は大きな動きは出ることはなく、トレンドが出始めた際に大きくオンバランスボリュームが変動するためトレンド初期を測る上でも有用です。
チャートでは大きな値動きを示していてもオンバランスボリュームが動いていない場合は流動性が薄い中での値動きと判断することができ、騙しを回避することができます。
つまりトレンドの方向性と強さを出来高で測ることを目的としたものがオンバランスボリュームと言えるでしょう。
オンバランスボリュームと他のオシレーターの違いは?
RSIやストキャスティクスは「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」を判断するために用いるものですが、オンバランスボリュームに関してはその目安となる水準はありません。
出来高が増えれば増えるほどオンバランスボリュームのレンジというのは広くなります。一方で出来高が一気減少するとオンバランスボリュームは0に近くなってしまいます。
そのためレンジと言うものは存在せず、オンバランスボリュームの上昇や下落を視覚的に見て利用するものと考えておいたほうがいいでしょう。
出来高の増加は短期で測る上ではあまり利用できないため、デイトレードやスキャルピングトレードにオンバランスボリュームを利用しないほうがいいかもしれません。
オンバランスボリュームのダイバージェンスを利用しよう
オンバランスボリュームでも他のオシレーターと同様にダイバージェンスが発生します。
オンバランスボリュームのダイバージェンスはとても重要であり覚えておくべきものでしょう。
ではどのような状況を指していて、どのような考え方、判断になるのかご紹介します。
下記はBTCUSDの4時間足のチャートです。
ポイントは
①オンバランスボリュームは横ばい
②チャートは上昇している
という点になります。
この動きだけでダイバージェンスができている=上昇トレンドは継続しない
という覚え方もいいですが、せっかくなのでなぜそのような判断になるのかまで理解しましょう。
オンバランスボリュームが増加していた場合は出来高が増加している&買いフローが大きく増加していると判断できます。
しかし上記の場合出来高が増加することなく、チャートでは価格が上昇しています。
つまり出来高は増えることなく、注文が増えていない中で上昇しているため、上昇圧力はそこまで強くないと判断することができるということになります。
通常であれば買い圧力が強い場合は、今後もトレンドが継続すると考え取引を行う仮想通貨FXのトレーダーが増加するのが普通です。
しかしその現象が起きていないということはそのように考えていない仮想通貨FXのトレーダーが多くいるということを表しています。
オンバランスボリュームと併用すべきテクニカル指標は?
最後にオンバランスボリュームと併用すべきオシレーターをご紹介したいと思います。
オシレーターは単体で利用すると騙しが多いもので頼り過ぎると損失が拡大しやすいものです。
オンバランスボリュームは出来高分析のためのオシレーターであり、言い換えるとトレンドの強さを測るものと言えるため、類似したテクニカル指標を利用することが望ましいと言えるでしょう。
オンバランスボリュームと併用するのにおススメなテクニカル指標は下記の通りです。
①MACD
②DMI(ADX)
③フィボナッチ
①と②はトレンドフォロー型の仮想通貨FXのトレーダーには利用を、ADXはトレンドの強さを表しているため、併用するとよりトレンドの強弱を判断するのに有用となります。
③フィボナッチはオンバランスボリュームに利用することで、押し目のラインをオンバランスボリュームで測ることができます。
オンバランスボリュームとチャート上どちらにもフィボナッチを利用することで押し目の位置を的確に判断できるため利用してみるといいでしょう。
この3つ以外にもトレンドフォロー系や出来高分析のテクニカル指標は様々にあります。
色々自身で勉強して頂き、よりトレードで勝率を上げることができる組み合わせを考えてみてください。