次の仮想通貨強気相場はアジアからとの説とその可能性
- 仮想通貨関連
- 2023.02.21.
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- 次の仮想通貨強気相場はアジアからとの説とその可能性
2023年2月21日の本記事執筆時点で、ビットコインは25,000ドル付近を推移しています。
昨年11月には15,800ドルだったことを考えると多少復活の兆しが見えてきていますが、それでも大きな上昇の可能性を見出せておらず、昔のような強気市場とはいえない状況です。
このような状況にある仮想通貨市場で、次に強気相場になるのはアジアからであると示唆する発言が相次いでいます。
いったい誰が、どのような内容の発言をしているのでしょうか。
またその発言に信憑性はあるのでしょうか。
そこでこの発言についてと、アジア圏における仮想通貨市場が強気相場になる可能性のある事象についてご説明しましょう。
仮想通貨の強気相場はアジアからとの説を複数が主張
仮想通貨市場が強気相場になるのはアジアからだという説を複数の人物が主張しています。
その内容についてご紹介しましょう。
仮想通貨取引所ジェミナイ共同設立者の説
米の仮想通貨取引所ジェミナイの共同設立者であるCameron Winklevoss(キャメロン・ウィンクルボス)氏は、次の強気相場は東部で始まると2023年2月20日にツイートしました。
画像引用:Cameron Winklevoss Twitter
キャメロン・ウィンクルボス氏はツイートの中で、「次の強気相場は東部で始まる」と明言しています。
さらに西側、つまり米国ではこの流れを止めることはできないとも指摘しています。
その背景として、仮想通貨に対して明確なルールを設けず、誠実な指導をしない政府は世の中から取り残されてしまうことがあると説明しています。
また仮想通貨の流れに乗れないということは、商用インターネットの台頭以来、最大の成長のタイミング、すなわち将来的な金融インフラの構築やその中での地位の確立につなぐことができるはずが、そのタイミングを逸してしまうということであるとも述べています。
すなわち米国の仮想通貨規制方針が厳しいことが、米国からの仮想通貨関連企業の流出につながっていき、その結果、東部で仮想通貨が成長し、強気相場が始まるのではないかと指摘しているわけです。
仮想通貨取引所コインベースCEO兼共同創業者の説
仮想通貨取引所ジェミナイの共同設立者キャメロン・ウィンクルボス氏と同様の説を主張しているのが、仮想通貨取引所コインベースのCEO兼共同創業者であるBrian Armstrong(ブライアン・アームストロング)氏です。
ブライアン・アームストロング氏は2023年2月9日、米国において仮想通貨ステーキングが禁止されるとの噂に対し、もしこの規制を本当に実施しようとSEC(米証券取引委員会)考えているのなら、実にひどい政策であるとツイートしています。
ブライアン・アームストロング氏の考えでは、新しいテクノロジーの成長は米の安全保障にもかかわってくる問題であるにも関わらず、成長するためのルールが欠如していると主張しています。
また仮想通貨企業の海外流出については、以下のように説明しています。
強制による規制は機能しない。 これは、企業がオフショアで事業を行うことを奨励しており、これは FTX で起こったことです。
引用:Brian Armstrong Twitter Google翻訳
すなわち現在の強制的規制では、仮想通貨関連企業が海外で事業を行うことを奨励しているのと同じことであると論じているわけです。
仮想通貨デリバティブBitMEXの元CEOの説
仮想通貨デリバディブ取引所BitMEXの元CEOであるArthur Hayes(アーサー・ヘイズ)氏は、昨年10月の時点で、次の強気相場は中国が市場に戻ってきたときに始まり、その際には香港が重要になることを主張していました。
画像引用:medium.com
アーサー・ヘイズ氏は、2022年10月26日に「Comeback」と題した記事を公開しており、その中で香港政府の仮想通貨規制法案導入についての発表は、中国が仮想通貨市場に戻りやすくするための前兆ではないかと述べています。
中国では2021年9月24日に中国人民銀行が、仮想通貨に関する取引の全面禁止を発表しており、これにより取引はもちろんのこと、マイニングについても禁止されました。
しかしアーサー・ヘイズ氏は、中国資本が世界の仮想通貨市場に活路を見出すために、香港を仮想通貨の実験場として位置づけ、ハブとして機能させるのではないかと主張しています。
そして、この通りになったとしたら、仮想通貨市場における強気相場の柱になるかもしれないと述べています。
香港における仮想通貨関連の動き
香港では、個人投資家による仮想通貨取引の再開が検討されています。
これはSFC(香港証券先物委員会)が、仮想通貨取引所に対して事業を許可する際の要件に関する規制ルールの中に、個人投資家の仮想通貨取引を認める案も含まれているからです。
SFCはこの事業許可要件に関する諮問文書を2023年2月20日に公開しています。
画像引用:SFC
現在の香港では、仮想通貨取引は試験的におこなわれていますが、取引ができるのはおよそ1.3億円の銀行資産があるプロの投資家だけに限定されています。
この文書が公開されたのは、今年6月から施行される予定の仮想通貨取引所ライセンス制度について、パブリックコメントを募集しているからです。
このパブリックコメントによって、投資家保護のためにどのような措置が必要かも検討されますが、ライセンスを取得した仮想通貨取引所が中国国内の個人投資家にサービスを提供すべきかどうかも併せて検討されます。
香港から仮想通貨市場にチャイナマネー流入か
香港は中国の中でも「特別行政区」と位置付けられており、仮想通貨のハブになることを構想として持っています。
そのためには現在取引ができているプロ投資家だけでなく、中国国内の個人投資家が取引できるようにする必要がありますが、もしそうなればチャイナマネーが仮想通貨市場に流入してくることはほぼ確実でしょう。
実はすでに、香港で仮想通貨取引所としてのライセンス獲得を目指し、開設を予定しているのが仮想通貨取引所Huobiです。
仮想通貨トロンの創設者であるJustin Sun(ジャスティン・サン)氏によって買収された仮想通貨取引所Huobiは、香港での開設予定があることを明かしています。
仮想通貨取引所Huobiの動きは、香港でなら個人投資家も仮想通貨取引ができるようになることを見込んでのことだと考えられます。
まとめ
次の仮想通貨市場における強気相場はアジアからだとの説について、3氏の発言に加え、香港での仮想通貨をめぐる動きについてもご説明しました。
もし今年6月から香港の仮想通貨取引所で、中国の個人投資家も取引できるようになるとすれば、大規模なチャイナマネーが流れ込んでくることが予想されます。
その際には、これまで低迷していたビットコインをはじめとする仮想通貨は、一気に強気相場に変化するのかもしれず、ご紹介した3氏の発言は間違っていなかったことが証明されるのではないでしょうか。
また6月が近づくにつれ、香港での動向も明らかになってくるでしょう。
それによって、値動きが大きくなる可能性もあります。
しばらくは香港の動向に注目しておく必要があるようです。