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ロシアへの経済制裁が仮想通貨規制の推進に拍車か

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  • 2022.03.03.

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  • ロシアへの経済制裁が仮想通貨規制の推進に拍車か

2022年2月24日にロシアがウクライナに攻撃を開始してから、今日で8日過ぎました。

NATOや米はロシアに対して直接的な軍事行動はおこしていませんが、経済制裁を課すため、ロシアの大手銀行など、一部の銀行に対してSWIFT(国際銀行間通信協会)から遮断・除外することを決定しました。

 

ロシアがSWIFTから遮断・除外されると、世界各国との金融取引ができなくなるため、輸出や輸入が実質的にできなくなってしまい、経済的に非常に苦しくなってしまいます。

その抜け道として、ロシアが仮想通貨取引に着目するのではないかと懸念されています。

 

そして以前から仮想通貨に対する規制の必要性を訴えていたFRB(連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長は、2022年3月2日の米下院の公聴会において、仮想通貨規制の必要性について言及しました。

 

また米財務省のイエレン長官もロシアが経済制裁から逃れるため、仮想通貨を利用する可能性を視野に入れていることをコメントしています。

 

ロシアへの経済制裁が、仮想通貨規制の推進に拍車をかけることにつながっていくことが予想されるわけです。

 

これらのことについて、詳しくご説明しましょう。

 

パウエル議長が仮想通貨規制の必要性に言及

FRB(連邦準備制度理事会)のJerome H. Powell(ジェローム・パウエル)議長が、2022年3月2日に実施された米下院の金融サービス委員会公聴会に出席しました。

 

この席上、ジェローム・パウエル議長はウクライナ情勢があっても以前から説明していた利上げは実施すること。

さらに仮想通貨やデジタル金融について、法的な規制の必要性を述べました。

 

その際のジェローム・パウエル議長の証言が、FRBのサイトで以下のように公開されています。

federalreserve

画像引用:federalreserve

 

ジェローム・パウエル議長は、ロシアによるウクライナ侵略が起きているものの2022年3月中旬に実施されるFOMC(連邦公開市場委員会)で、予定通り利上げをおこなうと説明しています。

なお今回の利上げは0.25%とされています。

 

またロシアによるウクライナ侵略行為や経済制裁だけでなく、それに関連した今後の出来事が、米の経済にどのような影響を及ぼすかについては非常に不確実であると説明しています。

 

さらにロシアが経済制裁の抜け道として仮想通貨を利用するのではないかとの説に対しては、仮想通貨を含めたデジタル金融について行動する必要があること。

そして仮想通貨やデジタル金融には多くの種類があるが、そのどれにも法的な規制がされていないとも述べています。

 

すなわち、現時点ではロシアが仮想通貨などを経済制裁の抜け道にすることを防ぐための規制がなく、仮想通貨規制は必要なものであると述べたわけです。

 

米財務省イエレン長官も仮想通貨に言及

米財務省のJanet Yellen(ジャネット・イエレン)長官も2022年3月2日にイリノイ大学シカゴ校でおこなわれたイベント内で、ロシアに対する経済制裁が、仮想通貨を使うことで抜け道になる可能性について言及していました。

THE WALL STREET JOURNAL

画像引用:THE WALL STREET JOURNAL

 

「制裁がどのように機能するかを引き続き調査し、漏洩があるかどうかを評価し、それらに対処する可能性がある」

「私はしばしば暗号通貨が言及されているのを聞きます、そしてそれは注目されるべきチャネルです」

「暗号通貨ネットワークの多くの参加者は、マネーロンダリング防止および制裁規則の対象であり、そのセクターなら完全に回避できるというわけではありません」

引用:THE WALL STREET JOURNALから抜粋 Google翻訳

 

すなわちジャネット・イエレン長官は、ロシアに対する経済制裁の抜け道として仮想通貨が使用されていないかを監視しており、ロシアは経済制裁から逃れることはできないと説明しているわけです。

 

現時点ではロシアの制裁回避行動は見あたらない

ジャネット・イエレン長官の発言を報道しているTHE WALL STREET JOURNALの記事には、現在ロシアによる回避行動があるのかどうかも記述しています。

 

この記事によると、ブロックチェーン分析企業であるChainalysisが調べたところでは、現時点でロシアによる経済制裁回避行動としての大量の送金は見られないとされています。

 

暗号通貨取引を追跡し、米国の法執行機関と数百万ドルの契約を結んでいるChainalysisは、暗号通貨市場でロシア人による主要な制裁回避の証拠を検出していません、とスポークスマンは水曜日に言いました。

引用:THE WALL STREET JOURNAL Google翻訳

 

イエレン財務長官に対する書簡の送付

米民主党の3人の議員が、ジャネット・イエレン財務長官に対し、ロシアが経済制裁を回避するために仮想通貨を使うことがないよう監視するための指針があるのか、回答を求める書簡を提出しました。

 

書簡を送ったのは、米上院議員のエリザベス・ウォーレン議員、マーク・ワーナー議員、ジャック・リード議員です。

 

書簡のポイントとしては、経済制裁回避のために仮想通貨を使用する可能性が考えられるため、仮想通貨業界として制裁を確実に順守できるようにしておくべきであること。

制裁の対象者が仮想通貨ウォレットやマーケットプレイスを利用し、個人資産を隠してしまう可能性があることなどを挙げています。

 

制裁の抜け道に仮想通貨利用の可能性は低い?

ロシアが経済制裁の抜け道として仮想通貨を使用する可能性に危機感を抱く人々がいる一方、仮想通貨が抜け道として使用される可能性は低いだろうとする見方もあります。

 

米の仮想通貨やブロックチェーンの業界団体である米ブロックチェーン協会のJake Chervinsky氏は、ロシアが仮想通貨を経済制裁の抜け道にする可能性は低いのではないかと、その理由をツイートしています。

Jake Chervinsky Twitter

画像引用:Jake Chervinsky Twitter

 

Jake Chervinsky氏が理由として挙げているのは3つあります。

 

1つには、いくらロシアからビットコインなどの仮想通貨決済システムにアクセスできたとしても、米の経済制裁下では米市民や米企業との取引ができないこと。

 

2つ目には、仮想通貨を使って大量の資金を移動させると、ブロックチェーン上で明らかになってしまうため、秘密にできない点を挙げています。

 

3つ目に、ロシアはこれまでに人民元、GOLD(金)、アジア地域への取引先移行などの対策を模索してきていたが、仮想通貨を使った方法は構想していなかった可能性が高く、今になって取り組むことは不可能に近いとしています。

 

今後の仮想通貨法規制の進展

ロシアが経済制裁の抜け道として仮想通貨を利用する可能性は低いとする説もありますが、FRBのジェローム・パウエル議長や米財務省のジャネット・イエレン長官の発言からは仮想通貨規制の重要性や必要性を強く感じている様子が伺えます。

 

おそらく今回のことを契機として、仮想通貨規制を積極的に推進していくことが考えられます。

 

まとめ

ロシアがウクライナへ侵略したことによる経済制裁を仮想通貨で回避する可能性と、仮想通貨規制に影響する発言などをご説明しました。

 

もしロシアが経済制裁の抜け道として仮想通貨を使用していたとすると、仮想通貨にダークなイメージが付いてしまうことは避けられません。

ロシアはこのような方法で経済制裁を回避するのではなく、すぐにでも侵略を中止するべきです。

また仮想通貨が戦争や犯罪などに使われることなく、多くの人々がより便利に生活できるよう、正しい発展・定着につながっていくことを期待しましょう。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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