お問い合わせ

株式市場との相関関係が高まりつつあるビットコイン

  • ビットコイン
  • 2022.01.14.

  • ニュース
  • 株式市場との相関関係が高まりつつあるビットコイン

2022年に入ってからのビットコインの値動きは下落傾向が続いており、1月10日には40,000ドルを切ってしまい、一時は39,700ドル台にまで下落しました。

しかしその後は上昇傾向に転じ、2022年1月13日19時ごろの時点では43,963ドルと回復しつつあります。

 

ビットコイン価格が大きく下落したことに加え、上昇に転じた背景にはいくつかの要素が指摘されていますが、IMF(国際通貨基金)が興味深い内容をブログで公開しています。

それはビットコインと株式市場の相関関係が高まっているというものです。

 

ビットコインと株式市場との関係が高まったとすれば、ビットコインの値動きは株式市場の状況を参考にすることができます。

 

IMFが公表している説について詳しくご説明しましょう。

 

IMFが調査・分析をおこなったことを報告

IMF(国際通貨基金)は、世界の金融と為替相場を安定させることを目的として設立された国際連合で、世界の貿易や雇用だけでなく、経済成長の促進や貧困の削減も視野に入れた活動をおこなっています。

 

そのIMFがビットコインと株式市場との相関関係について調査・分析をおこなったと、2022年1月11日に報告しています。

IMF ビットコインと株式市場の相関

画像引用:IMF

 

IMFが調査・分析をおこなった背景

IMFは仮想通貨価格の下落や上昇に関して特に関心を持っているわけではありません。

ビットコインなどの仮想通貨が個人投資家や機関投資家の間で人気が高まることで、金融の安定化に対して影を落とすのではないかと危惧しているのです。

 

それは仮想通貨には特有のボラティリティの大きさがあるにもかかわらず、新興国などがビットコインを法定通貨にしていたり、何らかの形で採用しつつあることなどが、安定的な金融とは結びつきにくいと考えているからです。

 

また世界的な金融システムからみた時、現在のビットコインなどの仮想通貨はもう中途半端で曖昧な資産とはいえず、特定の分野では主流ともいえる存在にまでなっている可能性があること。

さらに従来からある株式市場との相関関係も高まっていると考えられることなどが背景にあったようです。

 

IMFの調査・分析についての解説

今回の調査・分析について、IMFはブログで詳しく解説しています。

IMF Blog ビットコインと株式相関の報告

画像引用:IMF Blog

 

それによると、従来の金融市場とビットコインなどの仮想通貨市場とは相関関係がやはり高まっているとしています。

 

また従来の金融市場の代表格である株式市場と仮想通貨市場の相関関係が高まると、どのような弊害があるのかも説明しています。

これまで株式市場のリスクを分散させるためにビットコインなどを購入していたのが、相関関係が高まることによりビットコインのリスク、つまり価格変動の大きさが株式市場などの従来の金融市場にまで影響してくることを危惧しているようです。

 

すなわち、ビットコインが金融市場の安定性にまで影響を与えると主張しているわけです。

 

相関関係はパンデミック以降に急速に高まり

IMFのブログでは新型コロナのパンデミック以降、ビットコインなどの仮想通貨と株式市場との相関関係は急速に高まったと指摘しています。

 

新型コロナのパンデミックが起こる前の仮想通貨は、S&P500(ニューヨーク証券取引所やNASDAQなどの上場企業のうち、主な500銘柄を時価総額で指数化したもの)などの動きと相関関係がなかったため、投資家は株式投資の際のリスク分散手段として仮想通貨を活用していました。

 

しかしパンデミック以降に中央銀行によって実施された金融緩和政策などによって、株式市場と仮想通貨市場との相関関係が急速に高まったと説明しています。

 

下のグラフは、ビットコイン価格とS&P500インデックスの相関関係を示したものです。

IMF Blog ビットコインとS&P500との相関

画像引用:IMF Blog

 

この相関関係グラフをみると、2020年4月から一気に相関関係が高まっており、株式市場とビットコインが同様の動きを示している度合いが高まっていることが一目瞭然で分かります。

 

IMFが危惧する金融安定化に対する影響

株式市場と仮想通貨市場の相関関係が高まることに対して、IMFが危惧しているのは金融システムそのものが不安定になるということです。

 

株式市場と仮想通貨市場が連動してしまうと、そのどちらかに何らかの出来事が起きて値崩れしてしまうと、もう片方も同時に値崩れを起こしてしまう可能性が高くなります。

もし連鎖的に値崩れを起こした場合、仮想通貨を法定通貨化している国の金融システムがどうなるのかをIMFは危惧しているわけです。

仮想通貨を法定通貨化していなくても、何らかの形で金融システムに取り入れる割合が高まるほど、その国の金融システムは不安定になってしまいかねません。

 

IMFはこのことを少しでも軽減するためにも、世界規模での仮想通貨規制の枠組みを構築する必要があると主張しています。

 

投資視点ではビットコインが投資市場でより主流に

IMFのように、仮想通貨の世界的な金融システムに対する影響まで言及していないものの、投資の視点からみた場合、ビットコインは投資市場でより主流なものになっていることを示唆するコメントを発表している人物もいます。

 

投資マネージメント会社Tuttle Capital ManagementのCEOであるMatthew Tuttle(マシュー・タトル)氏は、ハイテク株などが大きく下落し、仮想通貨市場にも影響していたタイミングで、この値動きはビットコインがより主流の取引市場になっていることの表れである旨を発言していました。

 

これはすなわちIMFと同様に、ビットコインが株式市場などと同じで、取引市場において主流なものであると主張していることに他なりません。

 

S&P500なども仮想通貨FXの参考になりうる

上で説明したように、ビットコインと株式市場とは相関関係が高まっていることが明らかになってきています。

 

これはつまりBybitなどの仮想通貨FXにおいて売り買いする場合、S&P500などの株式市場が参考になりうるということになります。

 

下のグラフは2022年1月13日23時過ぎのS&P500を表したグラフ(1週間)です。

nikkei S&P500

画像引用:nikkei

 

このグラフをみると、ビットコインの値動きと若干の誤差やタイムラグはあるものの、ほぼ同じ動きをたどっていることが分かるはずです。

 

もちろん株式市場とビットコイン価格の相関関係が高まっているとはいうものの、100%完全に連動しているとはいえないため、あくまでも参考程度ですが、仮想通貨FX取引に役立てられる可能性はあるでしょう。

 

まとめ

IMFが従来の金融市場の中でも主力といえる株式市場と、ビットコインなどの仮想通貨市場との間で相関関係が高まっていることを指摘した内容について、さらには仮想通貨FX取引においても参考にできる可能性をご説明しました。

 

現時点ではIMFの主張は正しく、今後もこの傾向はより強くなることが予想されますが、この論理が将来的にも有効かどうかは不明です。

 

また株式市場と相関性が高まるということは、世界的な何かが起きない限り、今後ビットコインの値動きは緩やかになっていく可能性もあるといえます。

 

あくまでも参考程度の情報だと考えていただければ幸いです。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

リスク警告

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

Copyright ©   BitcoinFXpro All Rights Reserved.