ビットコインが史上最高値を更新した背景にあるもの
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- 2021.10.21.
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- ビットコインが史上最高値を更新した背景にあるもの
2021年10月に入ってから上昇を続けていたビットコイン価格は、10月20日の14時過ぎに一時的ではあるものの66,000ドルを超え、史上最高値を更新しました。
10月21日現在は上の画像のように65,000ドル付近を推移し、若干落ち込みましたが、強気の傾向は変わらないものと予測されているようです。
一体、どのようなことがビットコイン価格をここまで引き上げているのでしょう。
ビットコインが史上最高値を更新した背景にあると考えられるニュースを幾つかご紹介しましょう。
これを見ると、ビットコインの強気傾向は変わらないことに納得いかれるはずです。
ビットコインによって仮想通貨市場全体が好調に
冒頭で説明したようにビットコイン価格は最高値を更新しましたが、好調なのはビットコインだけではありません。
仮想通貨やステーブルコイン、トークンなどを含めた全ての時価総額も同様にこれまでの記録を更新し、2.6兆ドル(300兆円)を突破しています。
画像引用:coinmarketcap
そしてドミナンスを見てみると、ビットコインは先週より2.4%増の47.5%となっており、ビットコインが仮想通貨の好調さに大きく影響していることは明らかです。
ビットコイン最高値更新の背景にあるもの
ビットコインが仮想通貨市場全体を引き上げるほど、好調で最高値を更新した背景にどのようなものがあるのでしょうか。
要因の幾つかをご紹介しましょう。
SEC承認のビットコインEFT取引が開始
2021年10月15日に米SEC(証券取引委員会)によって承認されたProShares社のビットコインストラテジーETF(BITO)が、10月19日にニューヨーク証券取引所のArcaに上場されました。
これは米における初めてのビットコイン上場投資信託となりますが、19日の初日の出来高が9.99億ドル(1,100億円)を記録しました。
この出来高は、過去の全EFTの中でも2番目の出来高であり、この結果がビットコイン価格の高騰につながっていることは明らかです。
今後もビットコイン先物EFTの動きが活発化
ビットコイン先物EFTはProShares社だけではありません。
今後も新たなビットコイン先物EFTが承認される可能性や、新たに取引が開始されるものもあるのです。
これまでビットコイン先物EFTを複数申請しているVanEck社のEFTも、10月23日には承認・登録される可能性があると報じられています。
また既に申請を済ませてあるalkyrie社のビットコイン先物ETFは、10月22日から取引が開始されることが関係者の証言によって明らかになっています。
つまり米で初めてのビットコイン上場投資信託であるProShares社のBITOが、歴代のEFTの中でも2番目になるほど好調だったため、続々と参入してくるビットコインEFTにも期待が高まっていることがビットコイン価格にも反映されていると考えられるわけです。
インフレのヘッジ手段としての位置付け
世界的なコロナ禍の中、米でも多くの人々が感染し、米経済は大きな打撃を受けました。
そこで米政府は色々な経済対策を実施しましたが、なかでも大量の米ドルを配布したことによる影響は大きく、インフレへの懸念が高まっています。
ビリオネアの投資家として知られるCarl Icahn(カール・アイカーン)氏が、米のニュース専門放送局であるCNBCによる2021年10月18日のインタビューの中で、市場は確実に壁にぶつかると述べています。
画像引用:CNBC
お金の印刷のために、長期的には市場は確かに「壁にぶつかる」だろうと言います。
引用:CNBC Google翻訳
そしてCNBCの報道の翌日に、インフレヘッジの手段としてのビットコインについて言及していることが報道されています。
ビリオネアの投資家であるカール・アイカーンは、市場危機が発生していると警告し、ビットコインはインフレヘッジである可能性があると述べている
引用:markets insider Google翻訳
つまり個人資産として10億通貨単位以上を保有している著名な投資家が、インフレの危機が既に起こり始めていることに加え、ビットコインのインフレヘッジ能力を認める発言をしているわけです。
コロナ禍の経済対策によるインフレへの懸念は、以前から多くの人々に指摘されていますが、投資家として成功を収めている人物によるこの発言がビットコイン価格に影響しているはずでしょう。
なおカール・アイカーン氏は、今年5月の時点で仮想通貨に投資する考えがあることを明らかにしていました。
実際に仮想通貨を購入したかどうかは報道されていませんが、少なくとも今年5月以前には仮想通貨に投資していなかったことが明らかになったということです。
増えつつあるビットコイン保有企業
米マイクロストラテジーやテスラ、スクエアなど、大手企業がビットコインを保有する例が増えつつありますが、2021年10月19日にブロックチェーン分析企業であるChainalysisがビットコインを購入することを発表しました。
画像引用:Chainalysis Twitter
長年のパートナーである@NYDIG_BTCと協力してきたことを共有できることを嬉しく思います。
連鎖分析のバランスシートに#bitcoinを追加します。
引用:Chainalysis Twitter Google翻訳
Chainalysisに関しては本サイトでも何度か分析データを紹介していますが、政府系機関や仮想通貨取引所、金融機関などに対して、ブロックチェーン上の分析データや独自ソフトウェア、独自リサーチ結果などを提供している企業として知られています。
そしてTwitterに書かれているNYDIGはビットコインの金融関連サービスを提供している企業であり、長年Chainalysisのパートナー企業として協力関係にありました。
Chainalysisはビットコインの購入や保管についてもNYDIGに依頼するようです。
Chainalysisがどのぐらいの量のビットコインを購入するのか、いつ購入するのか、購入金額は幾らなのかなどは明らかになっていませんが、このような発表をした以上、購入することは間違いないはずです。
ブロックチェーンデータ分析企業であるChainalysisは、ビットコインについて知り尽くしているでしょう。
そんなChainalysisがビットコインを購入するということは、ビットコインは企業の資産として相応しいものであり、今後価格が大きく下落する可能性は少ないと判断したということになります。
Chainalysisによるこのような判断は、強気になっているビットコイン市場を、さらに強気にさせている可能性があるでしょう。
まとめ
ビットコインが史上最高値を更新した背景にあると考えられる出来事をご紹介しました。
どのニュースもビットコイン価格の上昇につながっていく可能性が高いですが、特にビットコインEFT取引に関しては、注目すべき内容でしょう。
新たなビットコインEFT取引が登録・取引開始されるとなると、強気のビットコイン市場がますます強気になることが予想されます。
しばらくの間は米でのビットコインEFT取引のニュースには特に注意しつつ、他のニュースにも注意を払っていくことが、仮想通貨FXを利益につなぐポイントだといえるでしょう。