ビットコインは2017年のバブル期よりも成長している
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- 2020.11.29.
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- ビットコインは2017年のバブル期よりも成長している
画像引用:Bloomberg
2020年11月の第4週に入り200万円近くまで価格が上昇していたビットコイン価格は、11月26日になってから大きく下落し、2020年11月28日19時現在は176万円台にまで落ち込んでしまいました。
しかし落ち込んだとはいっても176万円台を推移しているのですから、高値を維持していることに違いありません。
そして今後のビットコイン価格の動きを知る手掛かりの1つになり得るのが、2017年の年末に大きく価格が上昇した、いわゆるビットコインバブル期との状況や環境との違いです。
ビットコインバブルの時はおよそ1ケ月ほどで価格が急落しましたが、現在のビットコインを取り巻く環境はその頃とどう違うのでしょうか。
このことに着目した米の金融メディアであるBloombergが、現在のビットコインはバブル期よりも成長しているという主旨の記事を公開しています。
この記事の内容について詳しくご説明しましょう。
Bloombergがビットコイン成長の根拠を紹介
米大手金融情報メディアのBloombergが、今後のビットコイン価格の行方に影響するであろう要素として、現在のビットコインはビットコインバブルの時期よりも大きく成長しているとする根拠5点について発表しました。
2020年11月27日に公開された「ビットコインはパワー、スピード、そして何百万ものユーザーで反撃します(Google翻訳)」と題された記事では、ビットコイン価格が200万円近くから176万円台にまで下落しても、バブル期より成長していることを根拠に値上がりしていくことを示唆する内容になっています。
根拠1.残高のあるウォレットがバブル期よりも多いこと
Bloombergが示した根拠の中でも最も大きなものが残高がゼロではない、多少なりともビットコインを保有しているウォレット数が、2017年のビットコインバブル期よりも多いという点です。
以下のグラフは、Bloombergの記事内にあるByteTree.comとGlassnodeのデータ「残高がゼロ以外のビットコインウォレット(Google翻訳)」のグラフです。
画像引用:Bloomberg
このグラフをみると2017年年末のビットコインバブルの時期より、2020年の現在の方が明らかに残高のあるウォレット数が多く、3,000万を超えていると述べています。
つまりバブル期にはビットコインを保有していた人が比較的限られた人々であったこと、さらに現在はより多くの人がビットコインに関心を持ち、保有しているということが分かります。
根拠2.市場の厚みがバブル期よりも厚いこと
Bloombergが主張する2つ目の根拠が、市場の厚みがバブル期よりも厚くなってきているという点です。
Bloombergはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループが提供しているビットコイン先物市場を例として紹介しています。
CMEのビットコイン先物取引における建玉は2020年では3倍に膨れ上がっており、それだけ投資家が取引しやすい環境が整ってきていると主張しているわけです。
以下のグラフはCMEのビットコイン先物の建玉数の推移を示したグラフです。
画像引用:Bloomberg
このグラフをみると、2017年末と現在の建玉数では比較にならないほど増えていることが分かります。
根拠3.トランザクションの処理速度がバブル期より改善されたこと
Bloombergはバブル期と比較して、現在はトランザクションの処理速度が改善されていることも根拠として挙げています。
バブル期には取引処理が遅れ、そのことが大きな課題となっていましたが、BloombergはBlockchain.comのデータを引用し、2017年当時よりmempool(トランザクションを処理する準備ができている待機室的なもの)での待機時間が大幅に改善されていることを示しています。
画像引用:Bloomberg
このグラフをみると、明らかにトランザクションを待機するmempoolのサイズが小さくなっていることが分かります。
つまり待機時間がそれだけ短くなっているということになります。
根拠4.ビットコインが他の金融資産と相関性の低い点
4番目の根拠としてBloombergは、ビットコインがこれまでの金融資産と相関性が低い存在になっていることを挙げています。
つまりビットコインがポートフォリオを分散させるために有効な資産になっているため、投資家が他の資産のリスクヘッジ先として活用することができるというわけです。
これはビットコインバブル期には確立されていなかったものであり、ビットコインの資産としての地位が明確に確立されたということになります。
根拠5.ハッシュレートがバブル期よりも上昇している点
そして5番目の根拠として挙げているのが、近年になってハッシュレートが急上昇していることです。
特にこの2年でビットコインのマイニングに必要なコンピューターの計算能力が急上昇していることは明らかで、2017年末のビットコインバブル期とは比較にならないほどハッシュレートが上昇していることが以下のグラフでも一目瞭然で分かるでしょう。
画像引用:Bloomberg
ハッシュレートが上昇している背景には、マイニング企業が発掘速度を上げるためにコンピューターへの投資を拡大させているだけでなく、稼働時間を上げるなどの動きが影響しているはずです。
今後のビットコイン価格の展望
Bloombergはビットコインがバブル期より成長している根拠として、上記の5つを挙げて説明しています。
しかし成長していることが、ビットコイン価格にどのように影響するのかについては一切触れていません。
これは文脈から推察すると、ビットコインはバブル期の頃とは違って大きく成長しており、資産としての固有の地位を獲得しているため、まだまだ上昇していくことを示唆しているものになっているように見受けられます。
つまりBloombergは、現在のビットコインはバブルではなく、着実に世界に根付いたものであるため、この程度の価格で下落していくことはなく、バブル期を超えるほどの価格に上昇していくと訴えていると考えるのが自然でしょう。
まとめ
Bloombergが発表した、現在のビットコインは2017年のバブル期から比べ、どれほど成長しているのかという記事についてご説明しました。
成長の根拠としている5つの内容は、どれもが十分納得できるものであり、バブル期からわずか3年ほどの間でどれほど成長してきたのかが分かる内容になっています。
この成長の証をみると、今後ビットコイン価格が上昇していかない訳がなく、バブル期を超える価格にまで上昇するのは時間の問題ではないかと考えられます。
そのことを前提にすると、ビットコイン価格が高値から下落した現在は、仮想通貨FXにおける「買い」のチャンス到来といえるのかもしれません。