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同メディアが同時期にビットコイン価格上昇と下落を予想

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  • 2020.06.11.

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仮想通貨の価格予想は色々な仮想通貨関連メディアが取り上げています。

仮想通貨の値動きに触れていないニュースであっても、仮想通貨の今後に何らかの影響があるからこそ取り上げているのであり、その内容を突き詰めていくと価格にどのような影響があるかを判断する材料になっていきます。

すなわち全ての仮想通貨関連のニュースが、今後の値動きに関係するからこそ取り上げているといっても過言ではありません。

 

しかし仮想通貨専門のメディアではない、歴史のある金融メディアが仮想通貨の値動きに言及したニュースを報道したとすれば、その報道には重みがあります。

世界の金融関連情報を発信している米の大手メディアBloombergも、近年は仮想通貨の値動きに関する報道を取り上げる機会が増えてきました。

 

そのBloombergが、同じタイミングでビットコイン価格の上昇予想と下落予想を報じました。

これは一体どういうことなのでしょうか。

 

Bloombergの上昇予想と下落予想の両方について、ご説明しましょう。

 

Bloombergがビットコイン分析レポートを発表

金融関連情報やマーケット情報などを提供しているだけでなく、通信社や放送事業までを手掛けている米の大手メディアBloombergが、2020年6月に「Bitcoin $10,000 Gaining Support(Google翻訳:ビットコイン$ 10,000獲得サポート)」と題したビットコイン分析レポートを発表しました。

Bloomberg Bitcoin $10,000 Gaining Support

画像引用:Bloomberg Bitcoin $10,000 Gaining Support

 

このレポートでは、ビットコイン価格は28,000ドル(およそ300万円)にまで上昇するほどの勢いがあるとして説明しており、その背景や理由について以下のように説明しています。

 

新型コロナウイルスがビットコインの成熟を促した

Bloombergは、新型コロナウイルスの感染拡大がビットコインの資産としての成熟を促したと指摘しています。

 

つまり新型コロナウイルスによって経済活動が低迷したことから、ビットコインに投資するケースが増えただけでなく、ビットコインの資産としての価値や位置付けが多くの人に印象付けられたということです。

 

ただ、そのことがあった後にでもあまり価格が上昇していないことについては、何かが間違っていると説明するとともに、28,000ドルに達する可能性を予想しています。

 

機関投資家によるGBTCが後押し

ビットコイン価格が28,000ドルにまで達するのを後押ししているのが機関投資家によるGBTCだとBloombergは説明しています。

 

GBTCはグレイスケール社が運営する世界初のビットコイン投資信託で、2013年に公開されました。

現在市場に供給されるビットコインのうち、およそ25%がGBTCによって運用される状態になっています。

昨年度、GBTCに運用されたビットコインは10%以下であったことを考えると、倍以上に膨れ上がっていることになります。

 

ステーブルコインの成長も影響

さらに近年、成長が著しいテザーなどのステーブルコインの存在もビットコイン価格に影響していると説明しています。

 

特にテザーの市場価格は現在90億ドルといわれていますが、およそ1年前には30億ドルと3分の1しかありませんでした。

わずか1年で3倍になったのです。

ステーブルコインへの関心が高まっていることは、仮想通貨全体に対して関心が高まっているということであり、多くの人に受け入れられていることを証明していると述べています。

 

Bloombergがビットコインの下落傾向を指摘

ビットコインが28,000ドルにまで達する可能性を指摘したレポートを発表していたBloombergは、2020年6月9日にビットコインの下落傾向を指摘する報道をおこなっています。

Bloomberg news

画像引用:Bloomberg

 

ただBloombergの記事は、ビットコインは大幅な下落傾向であるというのではなく、短期的に下落傾向に傾いている可能性があるというものでした。

 

その内容は、インジケーターを用いたトレンド分析に基づいていると説明しています。

 

まず現状として、ビットコイン価格は2020年の6月に10,000ドル台に突入しましたが、2020年の最高値である10,500ドルを超えることができなかったこと。

さらに現在は10,000ドル付近で推移していることを説明しています。

 

Bloomberg はDivergence Analysis社のツールである「DVAN Buying and Selling Pressure Indicator」を使い、トレンド分析をおこなっています。

「DVAN Buying and Selling Pressure Indicator」は、現在の相場が強気相場なのか、弱気相場なのかを判断することができる分析ツールです。

 

分析の結果、ビットコインは、5月の上昇トレンドラインを一時的にでも下回ってしまったことで、売りのパターンを作り上げてしまった兆候が出ていると判断しています。

Bloomberg

画像引用:Bloomberg

 

2つの報道で分かったBloombergの主張

Bloombergがほぼ同じタイミングでビットコイン価格の上昇と下落を報道していましたが、その主張は両方の報道を詳しく見ていけば、違和感のないものになりました。

 

Bloombergは、ビットコインには長期的にみた場合、28,000ドル(およそ300万円)にまで上昇する勢いがあることは十分に認められるものの、短期的にみた場合には下落する傾向があると説明しているわけです。

この2つを別々のニュース(1つは分析レポート)として報道・発表し、それがたまたまほとんど同じタイミングであったことから、混乱を招きやすい状況になってしまったということです。

 

Bloomberg以外にも長期的には強気な意見

Bloombergと同じように、ビットコイン価格は長期的には上昇する、すなわち28,000ドルにまで上昇するだろうという見方をしているのは、実は投資ファンド関係者に多く見られます。

前述したようにBloombergの分析レポートでは、機関投資家によるGBTCがビットコインの価格上昇を後押ししていると説明されています。

つまり投資ファンド関係者が強気の発言をするのは、グレイスケール社のGBTCが急伸している理由に納得しているからともいえるわけです。

 

なお投資ファンド関係者がビットコインの上昇背景として挙げているものには、以下のようなものがあります。

 

金融危機に関して

「そもそもビットコインが金融危機のタイミングで誕生したことから、新型コロナウイルスによって金融危機を迎えたことで成熟が進む」

この考え方は、もちろん単なるタイミングのことを示唆しているわけではなく、金融危機に生まれたからこそ、危機を乗り切るための有効な存在であるということでしょう。

 

エコシステムや取引手段の多様化

「ビットコインには色々な技術や資本が連携し、国境や分野を超えた人々が相互に協力していくためのシステムが充実しており、ビットコイン利用者がアクセスする手段そのものも多様化している」

これは、ビットコインが多くの人々の協力によって成り立っていることや、進化しつつある存在であることを指摘しているのでしょう。

 

伝統的金融市場へのヘッジ手段

「中央銀行が経済を復興させるために金融緩和政策を実施しなくてはならないなど、伝統的金融市場は不安定であるが、ビットコイン市場はこれらのリスクをヘッジできるものであることが投資家などに伝わるだろう」

これは新型コロナウイルスで低迷している経済を支えるため、量的緩和政策などが実施されているが、従来の金融市場はそれによって大きな影響を受ける。

しかしビットコインは、これらの影響を受けない安定資産であることが投資家には分かっただろうということを述べているわけです。

 

まとめ

米の大手金融情報メディアであるBloombergが、ほぼ同じタイミングでビットコイン価格が上昇するという分析レポートと、下落するという報道をおこなったことに関して、その詳しい内容をご説明しました。

 

Bloombergの主張は、ビットコイン価格は長期的には上昇が見込めるが、短期的には下落する可能性があるというものでした。

 

長期的な価格上昇は、ビットコインについて知識がある人であればおそらく誰もが感じていたことでしょう。

ただ、短期的な下落の可能性は意識していない方も多かったのではないでしょうか。

このニュースを仮想通貨FX取引に生かすためにも、下落の兆候を見逃さないようにしてください。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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