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中国が仮想通貨投資リスクを強調する背景にあるもの

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  • 2020.04.03.

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  • 中国が仮想通貨投資リスクを強調する背景にあるもの

2019年に中国はCBDCであるデジタル人民元を運用することを発表するとともに、ブロックチェーン技術を積極的に活用していくことを宣言しました。

これに伴って、中国で仮想通貨取引が解禁されるのではとの推測が流れましたが、あくまでも推進するのはブロックチェーン技術であり、仮想通貨取引を推進するものではないとの意向も発表されています。

 

しかし中国では、未だにビットコインが水面下で取引きされているのが実情であり、アプリを使った個人間取引や、USDT(テザー)を使い、地下取引されています。

もちろん中国政府もビットコインなどの仮想通貨が地下取引されていることは把握しているはずです。

 

このような状況にある中国において、政府の金融監視機関が仮想通貨に投資することのリスクについて発表しました。

しかも発表されているリスクは一部で確かに存在するものの、やや強調し過ぎの表現になっています。

 

中国政府はどうしてこのような発表をおこなったのでしょうか。

またその発表内容とはどのようなものなのでしょうか。

 

このニュースについて、詳しくご説明しましょう。

 

中国金融監視機関が仮想通貨投資リスクをアピール

2020年4月2日、仮想通貨に投資することによって生じるリスクを必要以上に強調した内容のものを、中国の金融監視機関であるNIFA(中国国家インターネット金融協会)が、「海外仮想通貨取引プラットフォームの投機的誇大宣伝に参加する際のリスク(Google翻訳)」というタイトルで発表しました。

NIFA

画像引用:NIFA

 

中国国家インターネット金融協会とは

中国ではインターネットを活用した金融業が近年急速に発達してきました。

しかし中国国内でICOに対する投資が過熱してくると同時に、詐欺まがいのものや、違法なものも多数横行していました。

 

このようなことからインターネット金融業界の自主管理や基本ルールを策定するため、中国の中央銀行である中国人民銀行が、上海に中国インターネット金融協会を設立しました。

この協会に参加している企業や団体は400以上といわれています。

 

なお中国人民銀行が設立した協会であるため、実際は中国政府が運営しているのと同様の組織といえます。

 

協会が発表している内容について

NIFAはこの発表の中で、仮想通貨投資に対して幾つかのデータ分析をおこなった結果から、仮想通貨取引は注意すべきであると説明しています。

 

取引量の捏造

海外の仮想通貨取引所では、取引量を改ざんして水増しして、いかにも繁栄している取引所のように見せているケースがあることを説明しています。

 

そしてある取引所の40銘柄以上の仮想通貨は、1日における取引回転率が100%を超えていたことや、他の70銘柄以上の仮想通貨でも50%を超える取引回転率であったことを指摘しています。

その仮想通貨取引所は本来、時価総額が少ないにもかかわらず、取引量が非常に大きなものになっていたとしています。

他にも取引量を大きく見せるため、他の仮想通貨取引所のデータをコピーしていたところもあったとしています。

 

違法な市場操作

取引量を実際より大きく見せるだけでなく、色々な方法で市場操作をおこなっている仮想通貨取引所が存在していることも指摘しています。

 

例えばシステム停止や資産そのものを一時凍結して、取引ができないようにすることも可能であることや、これらによって高いレバレッジで仮想通貨取引をしている人がポジションを決済できないようにされ、損失につながるケースもあると述べています。

 

中国政府は対応できないこと

中国では仮想通貨取引を禁止したため、多くの仮想通貨取引所は中国以外の国にあり、政府当局が追跡したとしても不正行為によって生じた損失を取り戻すことはできない。

そのため危険な仮想通貨取引をしないようにと述べています。

 

一部仮想通貨取引所の不正をことさら強調

上記の「協会が発表している内容について」の各項で記述した内容は、これまで仮想通貨取引所でおこなわれているのではないかと話題になったことのある内容ばかりです。

 

そのためNIFAが述べていることは間違いではないものの、これらの不正が話題になった取引所は一部であり、大多数の取引所は不正がない状態で正しく運営されています。

またこれらの不正をおこなう仮想通貨取引所も少なくなりつつあるのが現状です。

しかしNIFAの説明では、多くの海外にある仮想通貨取引所はこのような不正が日常的におこなわれているかのような表現になっています。

 

さらに「中国政府は対応できないこと」の項にあるように、政府は責任を負えないことを強調することで、海外の仮想通貨取引所を利用しているユーザーに恐怖心を抱かせる内容になっています。

すなわち仮想通貨取引を禁止している中国において、取引をおこなった場合の罰則などについて一切言及することなく、非常に危険で責任持てないと突き放しているわけです。

 

中国が仮想通貨取引を抑えたい背景

ではどうして中国はここまでして仮想通貨取引を抑え込みたいのでしょうか。

もちろん中国が仮想通貨取引を禁止しており、そのことに違反していることは理由のひとつに挙げられるでしょう。

 

しかし中国が仮想通貨取引を禁止したのは最近のことではありません。

ブロックチェーン技術の積極導入を発表した際にも、仮想通貨取引は解禁しないことを明言していました。

 

今のタイミングに、政府関連機関であるNIFAが改めて仮想通貨取引に恐怖心を植えこむ発表するには、それなりの理由が考えられます。

その理由として新型コロナウイルスの感染拡大が、中国の経済活動そのものを低下させてしまったからとの指摘が見受けられます。

 

2019年年末に武漢で起こった新型コロナウイルスの感染は、またたく間に中国全土に広がり、地域の封鎖や企業の経済活動も停止せざるを得なくなってしまいました。

中国全土で経済活動が一時的にできなくなってしまったわけです。

そうなると中国国内の投資家は、必然的に少しでも効率の良い金融資産に逃げ込もうとします。

中国国内から効率の良い金融資産に逃げ込むことができる代表的なものは、海外の仮想通貨取引所です。

 

しかし海外の仮想通貨取引所を利用すると、人民元が海外へ流出してしまいます。

海外に流出する人民元が増えると、必然的に元安になっていきます。

中国政府としては、元安になることは避けたいはずであり、なんとかそれを抑え込みたいと考えているわけです。

 

まとめ

中国の政府関連の金融監視機関が、海外の仮想通貨取引所を利用するリスクを、ことさら強調して発表したニュースについてご説明しました。

 

リスクとして挙げられている内容は、強調されてはいるものの、全く間違いともいえないものであり、以前からこのような不正は指摘されてきました。

仮想通貨業界はこのような不正を無くし、安全で安心できる取引環境を整えていく必要があり、それができるかどうかが仮想通貨の行く末に大きく影響するでしょう。

 

海外の仮想通貨FXや取引所などを利用する際には、その取引所が信頼できるかどうかが非常に重要です。

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海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

リスク警告

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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