相次ぐビットコインをポートフォリオに加える発言
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- 2020.02.22.
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- 相次ぐビットコインをポートフォリオに加える発言
2020年の年明け時点では70万円台だったビットコインは、2月21日時点では107万円台になるなど一時よりは多少値下がりしたものの、100万円を突破した状態を保っています。
相変わらずボラティリティは大きいものの、これだけの金額になると、ビットコインは資産として認めるべき存在なのでしょうか。
また今後はポートフォリオに加えるべきものなのでしょうか。
実は最近になって、ビットコインをポートフォリオに加えるべきであるとする発言が相次いでいます。
もちろん発言者によって勧めているポートフォリオの比率は異なりますが、中には33%の比率を勧めている人物もいます。
そこでビットコインをポートフォリオに加えるべきだと主張している発言をまとめてみました。
実際にポートフォリオに加えるかどうかは別にして、ビットコインが資産として認められつつある現状が分かれば、仮想通貨FXの参考にもできるはずです。
どのような内容の発言なのか、詳しくご説明しましょう。
ビットコインは33%の配分でと提案
Twitterにはビットコインなど、仮想通貨関連のツイートが多く見受けられますが、その中でもTuur Demeester氏のツイートは、ビットコインのポートフォリオに対してかなり積極的です。
Twitterの中でTuur Demeester氏は、今後20年間のポートフォリオについて以下のように説明しています。
バランスを取り直すことなく2040年までロックインできるポートフォリオであり、購買力をほぼ維持する必要があります。
引用:Tuur Demeester Twitter Google翻訳
こう説明したうえで、上記画像の赤枠内にあるように、ポートフォリオ比率を提案しています。
その内容は金が33%、ビットコインが33%、そして世界株式インデックスを34%となっています。
加えて、世界の株式市場が2040年までの20年の間、弱気相場になれば金とビットコインのポートフォリオはより効果的に機能するとも説明しています。
またポートフォリオに不動産が入っていないことに関して、一度は検討してみたものの、グローバルに不動産価値を追いかける方法がないこと。
さらに不動産金利が長期的に変動しない環境に戻った時には20年の間でポートフォリオとしてどう機能するかが分からないためと説明しています。
全資産を現金化して5%でビットコイン
米のデジタルアセット運用会社であるMorgan Creek Digitalの共同設立者であるAnthony ‘Pomp’ Pompliano氏は2019年7月22日、持っている全ての資産を現金化して、その現金の5%でビットコインを購入するべきと提案しています。
画像引用:off the chain
その理由として、幾つかの点を挙げています。
まず1つ目に今は(2019年7月時点)株式市場が過熱しており、今後も平均株価は上がると予想されることから、利益がそれほど出ていない企業まで上場するなど、まるで酔っ払い状態のようだと述べています。
しかしこの状態もいずれ終わってしまい、株価が2桁%ほど下落することは避けることはできないため、全資産を現金化して5%をビットコインに投資する方が良いと勧めています。
ではなぜビットコインが選ばれ、5%なのかという理由についてもAnthony ‘Pomp’ Pompliano氏は説明しています。
同氏の説明によると、ビットコインはこれまでの10年でパフォーマンスが最も優れた資産であるだけでなく、金利引下げや地政学的なリスクや不安が高まるほど需要が高まっていくことから、今後はさらに需要が高まる可能性が高いと見ています。
さらにビットコインは、株などの従来の資産と相関関係が低い点も好条件であるとしています。
そしてビットコインを5%にとどめる理由について、仮に5%の資産を全て失ったとしても、2018年のS&P500が6.24%下落したことに比べるとましであると述べています。
ビットコインは急騰するか、無価値になるかしかなく、そのうえ他の資産との相関関係の無さは、リスクヘッジとして最高だと説明しています。
時代はポートフォリオの1%をビットコイン
仮想通貨ファンドMorgan Creek Capital ManagementのCEOであるMark Yusko氏は、今の時代ならポートフォリオに1%のビットコインを入れてもおかしなことではないと述べています。
この発言は2020年1月30日に公開されたRT NEWS(YouTube)で、米出身の金融・経済ジャーナリストであるMax Keiser氏からインタビューを受けている中で述べられました。
このインタビューの中でMark YuskoCEOは、たとえ1%でもポートフォリオにビットコインを含めておけば、大きなα(アルファ)を得ることができると説明しました。
α(アルファ)とは投資信託の用語で、パフォーマンスを上回って得られた超過収益のことを指します。
そのうえで、10年後にファンドなどの受託者がビットコインをポートフォリオに入れることを、馬鹿げているとは決して言わないだろうとも述べています。
またビットコインは、他の資産との連動しなさ具合でいえば、これまでの中で最高に非対称の資産であるとも表現しています。
米のファイナンシャルアドバイサーも関心高まる
個人の発言ではないものの、米のファイナンシャルアドバイザーのビットコインに対する関心が高まっていることが分かるデータが発表されています。
デジタル資産マネージメント会社であるBitwise社と、EFT(上場投資信託)ニュースを専門に扱うEFT Trendsが2020年1月14日に発表した「ファイナンシャルアドバイザーの仮想通貨に対する意識調査結果」です。
画像引用:PR newswire
この調査は2019年12月、400人を超える米国のファイナンシャルアドバイザーに対して実施されたものです。
その中で、ポートフォリオの中に仮想通貨を含めていると答えた人数は、1年前の調査では6%にとどまっていましたが、今回の調査では倍以上の13%となっています。
その理由として、仮想通貨は他の資産と関連性が低く、リスクヘッジ機能があることが魅力的に映っていることが挙げられています。
クライアントから仮想通貨について質問されたことがあるかという質問に対しては、76%があると答えていました。
ビットコイン価格についての質問では、今後5年でビットコイン価格は今より上昇すると考えている人は64%となり、前回の調査結果である55%から9%上昇していることが分かりました。
また35%のファイナンシャルアドバイザーが2024年までに価格は倍以上に高騰すると考えており、そのうちの5%は同年までに今の10倍以上の価格になると予想していることが分かりました。
調査を実施したEFT TrendsのTom Lydon CEOはこれらの調査結果から、クライアントだけでなくファイナンシャルアドバイザーも仮想通貨に対して関心が高まっていることがはっきりしたと述べています。
またBitwise社グローバルリサーチ責任者のMatt Hougan氏は、ポートフォリオに仮想通貨を含める動きが進んでいくと、仮想通貨業界も一気に成熟化が進むだろうと述べています。
まとめ
ビットコインなどの仮想通貨をポートフォリオに加えることに言及したコメントや、ファイナンシャルアドバイザーに調査を実施した結果などをご紹介しました。
ポートフォリオに加えると発言した人々は、従来からビットコインなどが今後価格上昇すると発言していた人がほとんどではありますが、ファイナンシャルアドバイザーの声は一般投資家の声を反映したものです。
すなわち、多くの人々が今後ビットコインは値上がりすると考えているということです。
そしてポートフォリオに仮想通貨が加えられる動きが進むと、仮想通貨業界の成熟化が進むというMatt Hougan氏の言葉は、仮想通貨FX取引をする人にとってもおおいに参考になるはずです。
今後の指標のひとつに加えるべきなのかもしれません。