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業務改善報告解除後のBitpointから仮想通貨が流出

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  • 2019.07.12.

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  • 業務改善報告解除後のBitpointから仮想通貨が流出

ビットポイント不正流出のお詫び

画像引用:BITPoint news

 

7月12日、国内仮想通貨取引所のひとつであるBitpointからおよそ35億円相当の仮想通貨が流出したと、親会社であるリミックスポイントが発表しました。

 

これを受けてリミックスポイントの株価は15%下落しています。

 

このニュースについて、現時点で分かっている限りのことをご説明します。

 

ビットポイントからの仮想通貨流出を発表

2019年7月12日㈱リミックスポイントが、子会社である国内仮想通貨取引所Bitpointがハッキング被害にあったと発表しました。

被害総額はおよそ35億円相当で、被害にあった通貨はリップルほか、他の通貨でもあるようですが、詳しい被害状況を現在確認中とのことです。

 

2019年7月11日夜、BPJの仮想通貨取引システムにおいて、仮想通貨の送金に関するエラーが検出され、調査の結果、BPJの管理するホットウォレットに保管している仮想通貨の不正流出が判明いたしました。BPJでは、仮想通貨の取引を円滑に実施するため、一部の仮想通貨をホットウォレットで管理しております。今回の不正流出は、当該ホットウォレットからのものであり、コールドウォレットで管理している仮想通貨ならびに法定通貨につきましては、流出は確認されておりません。今回の不正な流出の対象となった仮想通貨の数量、流出額については詳細を調査中でありますが、流出額は概算で約35億円(うち、お客様からの預かり分約25億円、BPJ保有分約10億円)(換算レートは2019年7月11日16時時点の価格)と、現時点では見込んでおります。なお、詳細が判明次第、速やかに公表いたします。

引用:リミックスポイントニュースリリース

 

ビットポイントは2018年6月22日に関東財務局から業務改善命令を受け、業務改善計画を提出するとともに進捗状況や実施状況を定期的に報告していましたが、2019年6月28日に報告義務が解除されていました。

今回の仮想通貨流出は、報告義務解除の2週間後に起こりました。

 

流出被害の時系列

リミックスポイントのニュースリリースから被害が発覚した経緯を時系列にまとめてみましょう。

 

  • 7月11日 22時12分

仮想通貨リップルの送金エラーを検知したため、ビットポイント情報システム部門などが対応を開始。

 

  • 7月11日 22時39分

調査の結果、仮想通貨リップルに不正流出があることを確認したため、リップル以外の通貨での流出を調査。

 

  • 7月12日 02時頃

リップル以外の通貨でも不正流出があることを確認。

 

  • 7月12日 03時00分

ビットポイント内にて緊急会議をおこなう。

 

  • 7月12日 06時30分

ビットポイントでの仮想通貨送金と受金を停止。

 

  • 7月12日 10時30分

ビットポイントにおける売買や交換など全てのサービスを停止する処置。

 

現在分かっている流出経路と被害の内訳

現在判明しているのは、流出したのはビットポイントのホットウォレットに保管されていた仮想通貨だったそうです。

また、流出した35億円の仮想通貨のうち、顧客から預かっていたものがおよそ25億円分で、残りの10億円分はビットポイントが保有していたものであるとのことです。

 

リミックスポイントの株価への影響

ビットポイントでは仮想通貨流出防止のため、上記の通りすぐさま仮想通貨の送金と受金を停止して緊急メンテナンスの実施を発表しました。

しかしこの時点で仮想通貨流出のことはまだ発表されておらず、いきなりの緊急メンテナンス実施であったことへの不安からか、親会社である㈱リミックスポイントの株価は大きく下げる結果となりました。

 

リミックスの7月12日株価

画像引用:みんなの株式

 

これを見ると、7月11日の高値は425円でしたが、7月12日の15時現在では350円と大幅に値下がりしています。

 

今回の仮想通貨流出の大きな問題点

今回の仮想通貨流出に関して、まだ詳細が明らかになっていないものの、現時点で考えられる疑問点は大きく二つあります。

 

まず一つは、ホットウォレットに35億円相当の仮想通貨が保管されていたという点です。

ホットウォレットとは常に外部とつながっているウォレットのことですが、常につながっているということが流出の可能性を高めることになってしまいます。

かといって、外部とつながっていないウォレット、つまりコールドウォレットだけに全ての仮想通貨が保管されてしまうと、利用者は自分の資産をすぐに取り出すことができなくなってしまいます。

 

多くの仮想通貨取引所では、資産の大部分はコールドウォレットに保管し、一部の資産だけをホットウォレットに保管するようになっているようです。

こうすることで利用者は、すぐにでも自分の資産を使って取引ができるようになっているわけです。

 

ホットウォレットに保管してあった資産が35億円あった、もしくはもっと保管されていたのかもしれませんが、それほどの金額をホットウォレットに保管していて良いのかどうかという点に疑問が残ります。

 

そしてもう一点は、今回の流出が業務改善命令を解除されて間もないタイミングで起きたという点です。

ビットポイント業務改善命令の報告義務解除

画像引用:BITPoint news

 

ビットポイントは2018年6月22日に受けた業務改善命令を2019年6月28日に解除されたばかりでした。

解除されてからたった2週間で起きた流出は、幾つかの疑問を生じさせます。

関東財務局にビットポイントが提出した業務改善計画は本当に有意義な内容だったのかどうかということ、そして定期的に報告されていた進捗状況や実施状況は、実際に実施された内容と乖離はないのかということです。

 

つまり仮想通貨取引所を規制する側が、仮想通貨取引において必要なセキュリティ対策について熟知しているのかどうか、また改善策は適正なもので、間違いなく実施されていたのかということになります。

 

もし規制する側と規制される側、どちらにも問題がなく、現在考えうる全ての手段を実施していたとすれば、どうやっても流出は防ぐことができないものであると認識せざるを得なくなります。

 

今後の仮想通貨への影響

今回のビットポイントでの流出はまだ詳細が明らかになっていないものの、ビットコインが高騰し、なおかつ多くの人が利用しているフェイスブックも仮想通貨を発行するということで、世の中の注目が仮想通貨に向いているタイミングで起きてしまいました。

 

しかも国内の仮想通貨流出は繰り返されています。

このニュースを聞いた人たちが、仮想通貨はやっぱり危険だと敬遠してしまう可能性は高いのではないでしょうか。

日本の仮想通貨に対する規制は、世界の国々の中でも厳しいものになっているはずですが、それでもこのような流出が起きてしまうと、国内ではネガティブなイメージを抱く人が増えてしまうでしょう。

 

また今回の流出では、規制する側の取り組みが正しかったのかどうかも問われることになっていくのではないかと考えられます。

事件の詳細は順次明らかにされていくはずですので、続報を待ちたいと思います。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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