コインチェック上場のモナコインが700円超え
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- 2019.06.12.
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- コインチェック上場のモナコインが700円超え
2013年12月に誕生した「モナコイン(Monacoin/MONA)」は、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で有名なアスキーアート(AA)「モナー」をモチーフにした日本初の暗号通貨です。
国内仮想通貨取引所「bitFlyer」「Bitbank」「Zaif」ではすでに取り扱いがありましたが、2019年5月31日、国内の仮想通貨取引所コインチェックがモナコインの取扱開始を発表し、6月5日に取引がスタートしました。
モナコインの価格はコインチェックが上場を発表した5月31日から上昇を始め、6月5日には一時700円台を超える高値をつけました。
本記事では、コインチェックにモナコインが上場した時の様子についてお伝えしていきたいと思います。
コインチェックがモナコイン(MONA)の取扱開始を発表
画像引用:コインチェック公式ブログ
2019年5月31日、国内の仮想通貨取引所コインチェックは、同社の公式サイト上でモナコインの取扱(売買)を予定していることを発表しました。
いつもご利用いただきまして、ありがとうございます。
この度、Coincheckでは新たに「Monacoin(MONA)」の取り扱いを開始致します。取扱の開始後はWEB、アプリ最新版(iOS/Android)にて入出金・売買をご利用いただくことが可能となる予定です。是非、ご利用くださいませ!
引用元:コインチェック公式ブログ 「Monacoin(MONA)」の取り扱い開始について
なお、この時点では取扱い開始時期については「2019年6月上旬予定」としか発表されず、「取扱時期が変更されることもある」との注意事項も記載されました。
この告知ニュースを受けてSNS上では、モナコインの価格上昇に期待する声や、「コインチェックはユーザー離れを防ぐために新規上場に取り組むのか?」といった同社の方向性に関する意見などが見られました。
一部には「コインチェックを利用するユーザーなんているのか?」と不安や不満の声もあったものの、発表直後からモナコインの価格は上昇を始め、5月31日17時頃には300円台に到達しました。
画像引用:コインチェック モナコイン/円(MONA/JPY)のリアルタイムチャート
また、すでにモナコインを取り扱っていた3社「bitFlyer」「Bitbank」「Zaif」でも、2倍を超える急騰が見られました。
コインチェックでモナコインの取扱がスタート
告知から5日後の6月5日、コインチェックはモナコインの取扱開始を発表しました。
画像引用:コインチェック公式ブログ
いつもご利用頂きまして、ありがとうございます。
2019年5月31日に公開しておりました「Monacoin(MONA)」の取扱につきまして、本日より開始致しましたことをお知らせします。
引用元:コインチェック公式ブログ 「Monacoin(MONA)」の取り扱いを開始しました!
すでに織り込み済みの上場だったため「売りが先行するのでは?」との見方もありましたが、モナコインの価格は一時750円前後まで急騰しました。
画面引用:コインチェック モナコイン/円(MONA/JPY)のリアルタイムチャート
モナコインの売却が一時停止される
コインチェックへの上場で価格が急騰していたモナコインですが、その後コインチェックはモナコインの売却を一時停止するという措置を取りました。
一時的なものとは言え、売却のタイミングを逃して損失を抱えてしまった人もいる可能性があり、SNS上には「なぜユーザーリスクを考えた上で購入も一時停止しなかったのか?」など不満の声も投稿されました。
この売却一時停止の理由について、コインチェックは公式発表をしていませんが、価格が大きく乖離してしまったためではないかという見方があります。
コインチェックでのモナコイン価格は、700円を超えたがCoinMarketCapでは、昨日の高値は3.79ドルとなっており日本円に換算すると約410円。取引制限されたのも価格が大きく乖離したのが原因ではないかと考えられる。
引用元:FINTIDE コインチェックに上場したモナコイン、価格が一時700円を超える
ちなみに「CoinMarketCap」(コインマーケットキャップ)とは世界中で取引されている仮想通貨やトークンの時価総額や取引価格などをチェックできるサイトで、世界全体でどの仮想通貨の時価総額が大きいかなど動向を把握するのに役立ちます。
上記のような措置を経て、6月6日以降のモナコインの価格は、200〜300円付近を推移しています。
モナコインが加わりコインチェックの取扱コイン数は10種類に
6月5日に上場したモナコインを含め、コインチェックが取り扱うコイン数は、10種類になりました。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- リスク(LSK)
- ファクト(FCT)
- リップル(XRP)
- ネム(XEM)
- ライトコイン(LTC)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- モナ(MONA)
なお、コインチェックはこれまでに4種類の仮想通貨(XMR、REP、DASH、ZEC)の取扱を廃止しています。
廃止の理由については、マネーロンダリング防止とテロ資金供与対策の管理態勢の整備・強化を挙げています。
購入を検討するなら知っておきたいモナコインの特徴
コインチェックへの上場で価格が急騰し注目が集まったモナコイン。
ここであらためてモナコインの特徴を確認してみたいと思います。
「今後モナコインの購入を検討している」という方は、ぜひ参考にしてください。
モナコインは日本初の国産暗号通貨
冒頭でも少し触れましたが、モナコインは2013年12月に誕生した日本初の暗号通貨です。
モナコインの特徴は、なんといっても決済速度の速さ。より正確に言うとブロックの生成速度(取引が承認されるまで)の速さです。
ビットコイン(BTC)のブロック生成速度が約600秒であるのに対し、モナコインは約90秒程度。
また、総発行枚数も1億512万枚とビットコインより多く設定されているため、希少性が生まれにくく、価格が安定しやすいという特徴もあります。
上記のような特徴から、モナコインは決済手段に適した通貨の1つと言うことができます。
また2ちゃんねるが発祥ということもあり、コミュニティからの支持が厚いこともモナコインの大きな特徴でもあります。
期待されている価格上昇タイミング
仮想通貨の価格が高騰する背景の1つに取引所での新規上場があります。
これはモナコインに限った話ではありませんが、新たな仮想通貨を上場させることが明確になると、それだけで価格が高騰し始めるわけです。
今回のコインチェックのモナコイン上場による高騰だけでなく、2017年12月にbitFlyerがモナコインを上場した際にも、50円前後から70円前後へと約1.4倍上昇しました。
現在モナコインを扱う国内取引所はコインチェックを含め4取引所ですが、今後新たな取引所で新規上場する話が浮上すれば、再び価格上昇の可能性があります。
まとめ
2019年6月5日にコインチェックで取引が始まったモナコインの価格上昇の様子について見てきました。
今回のモナコインの件に限らず、取引所への新規上場は、仮想通貨の値上がりタイミングです。
その他にも、次のようなニュースや出来事をきっかけに、仮想通貨の価格が上昇した実例があります。
- テレビCM放送
- 仮想通貨の信頼性などを高める規制が進展
- 海外取引所における先物取引の開始など明るいニュース
もちろんこういった出来事が常に価格高騰を約束するものではありませんが、投資家の注目を集め、多くの人々の仮想通貨に対する信頼性が高まるような出来事、仮想通貨業界にとって明るいニュースなどが価格高騰に大きな影響を及ぼしていることは間違いありません。
ただし価格が高騰しているからといって、当初考えていた以上の資金を注ぎ込むのでは投資とは呼べず危険です。
たとえば今回コインチェックが取引開始発表後に売却を一時停止したように、想定外の措置や値動きが起こる可能性は十分にあるからです。
他にもクジラと呼ばれる大口顧客による大量の取引があると、一気に価格が反転することもあります。
国内外の仮想通貨関連のニュースにアンテナを張りつつ、運用資金を大幅に超えた取引をしないよう留意しましょう。