エンタメ界でもビットコイン題材作品が続々登場
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- 2020.06.22.
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ビットコインが誕生してから今年で12年となります。
その間にビットコインは多くの人々に認知されるようになり、価格が高騰していた2017年頃には億り人と呼ばれる1億円以上を稼ぎ出した人が登場し、マスコミを大いに騒がせていました。
そして現在では、株や国債、GOLDと肩を並べるほどの金融資産にまで成長しています。
これはすなわち、以前のビットコインは一部の人が取引する特殊な存在であったが、現在では一般投資家までもが取引対象と位置づける、ごく普通の金融商品になってきたということでもあります。
このような位置付けの変化は、投資をしない一般の人々に対しても影響を及ぼしており、近年ではビットコインがエンタメ業界の題材として取り上げられることが増えてきています。
続々と登場しつつある、ビットコインを題材にしたエンタメ作品についてご紹介しましょう。
ビットコインを題材にしたハリウッド映画
ビットコインを題材に扱った映画は、本場ハリウッドでも製作されています。
しかもその作品のタイトルは「CRYPTO」とまさにそのままのタイトルです。
映画「CRYPTO」は2019年4月12日に北米の劇場で公開が開始され、シネマデータベースサイトであるIMDbでは、2020年6月22日の時点で10点満点中5.3の評価を受けている作品です。
キャストにはBeau Knapp、Luke Hemsworth、Jill Hennessyの他に、Kurt Russellが出演
しています。
ストーリーは、IMDbの紹介によると以下のように記載されています。
彼の故郷に降格された若いウォール街の銀行家は、ニューヨーク州北部における汚職と詐欺の絡み合った網の調査に引き込まれ、彼の個人的な生活とビジネスキャリアの両方に影響を与えています。
引用:IMDb CRYPTO Google翻訳
映画CRYPTOに対する評価など
映画の内容としては、ロシアンマフィアのマネーロンダリングを主人公が発見するというものです。
ビットコインを題材として扱ったことに自体については評価されていましたが、ビットコインが犯罪組織によってマネーロンダリングされるストーリーは、ビットコインをあまりよく知らない人にとって、犯罪に利用されるものであるとのイメージが付いてしまう危険性を指摘する人もいたようです。
本作品は元々、米以外で公開される予定はありませんでしたが、映画の人気が高ければ海外での公開もあり得たはずです。
しかし残念ながら米だけでの公開にとどまってしまっているようです。
Amazonプライムで公開されるドキュメンタリー
アフリカが舞台のビットコインを題材にしたドキュメンタリーがAmazonプライムで公開されています。
画像引用:Banking-Africa-Revolution Amazon
「Banking on Africa-The Bitcoin Revolution(バンキング・オン・アフリカ:ビットコイン革命)」と題されたこのドキュメンタリー作品は、アフリカ南部で起こっているインフラや経済の未発達、貧困、そして家族などに送金する際に掛かってしまう高額な送金手数料などの苦難を、ビットコインを活用することで解決していこうとしている様が収められています。
登場人物と活動内容
この作品はドキュメンタリーであるため、登場してくる人物はもちろん全て本人であり、彼らがアフリカで実際に活動している内容や苦労している様子までもが分かります。
ビットコインレディAlakanani Itireleng氏
アフリカでの活動を紹介されている1人が、ビットコインレディと呼ばれ、自らもそう名乗っているAlakanani Itireleng氏です。
自らが子供の頃に貧困だったAlakanani Itireleng氏は、親がいない子供たちや労働させられている児童救出のために慈善団体を立ち上げており、食料や衣料、医薬品、学用品などを提供しています。
そしてこの慈善団体運営のための寄付をビットコインで募っています。
またビットコインをどう使って利益を上げるのか、さらに生活を変えていくことができるかをアフリカの人々に理解してもらえるよう、非営利で「サトシセンター」と名付けた教育機関を運営しています。
慈善プラットフォームUsizoのLorien Gamaroff氏
もう一人が、ブロックチェーンを活用した慈善プラットフォームUsizoを運営するLorien Gamaroff氏です。
画像引用:Usizo
南アフリカの農村地域は電気料金が非常に高額であるだけでなく、前払い制になっています。
そのためこの地域の学校は、電気が点けられない問題を抱えていました。
Usizoはブロックチェーンを活用したスマートメーターを導入し、電気代を支払うためのプラットフォームとなっています。
Usizoを利用して仮想通貨を寄付すれば、電気代の支払いに活用できるようになりました。
つまり世界中の人々がどこの地域からでも、仮想通貨を用いて電気代を寄付できるというわけです。
Amazonプライムでの公開
2020年6月22日現在、Amazonプライム日本語版で「バンキング・オン・アフリカ:ビットコイン革命」は公開されていません。
公開されているのは英語版、スペイン語版、中国語版、ドイツ語版、ポルトガル語版、韓国語版などに限定されているようです。
なおAmazonにおけるこの作品の評価は5段階中の4.7となっており、レビュー件数も15件投稿されているなど、高い評価を受けているようです。
現在制作中のビットコインブラックコメディ
そして今まさに制作中のビットコインをテーマにした映画があります。
英の制作会社であるSubstantialFilmが撮影している作品名「Decrypted」です。
この作品にはストーリーの核となる人物が複数登場しますが、その中にビットコインの生みの親であるサトシナカモトが登場してきます。
サトシナカモト役を演じるのは、日系アメリカ人のAkie Kotabeで、もちろんビットコインを作った人物として登場します。
画像引用:Substantial Films Twitter
物語は、ビットコインを作ったサトシナカモトがNSA(国家安全保障局)によって拉致されてしまい、米政府の仮想通貨破壊に協力させられてしまうというものです。
物語自体が仮想通貨に脅威を感じる国を皮肉っているだけでなく、登場人物にもフェミニストや性差別、人種差別、同性愛差別などの偏見を持った人物が多く登場する、ブラックコメディに仕立てられているようです。
スタッフは仮想通貨を支持
仮想通貨やサトシナカモトが登場してくるだけあって、この作品に関わっているスタッフのプロデューサーPHIL HARRIS氏と脚本家MICK SANDS氏の2人は仮想通貨支持者であり、作品の資金調達においても仮想通貨が活用されています。
今後の公開予定など
現在は新型コロナウイルスの影響で撮影自体は中止しているものの、撮影は7割程度終わっているため、2020年の年末には公開される予定です。
また公開にあたっては、Livetree、Breakerなどの仮想通貨を使った動画プラットフォームでの公開を考えており、その後、NetflixやAmazonプライムに放映権を販売したい考えがあるようです。
まとめ
ビットコインなどの仮想通貨を題材にした映画やドキュメンタリーなどについてご紹介しました。
このようにエンタメ業界でビットコインが取り上げられる背景には、ビットコインに対する一般の人々の認知が高まっていること、さらに注目度が高いことが挙げられます。
映画はTVと違い、監督やプロデューサーの主義主張が反映されやすいとはいえ、多くの人に観てもらえるからこそ資金を集めることができ、主義主張も訴えることができるわけです。
すなわち、ビットコインが多くの人々に受け入れられる時代になったことの証といえます。
そして多くの人にビットコインが受け入れられているということは、ビットコインが今後ますます普及していく可能性が高いということであり、需要も高まっていくであろうということです。
もちろん需要の高まりはビットコイン価格にも反映されていくはずです。
1BTCが100万円を切ったなどでやきもきしている現在の状況を、いずれは笑い話にしてしまう時代が来るのかもしれません。