仮想通貨の将来はどうなると考えられているのか
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- 2020.04.25.
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画像引用:PAXFUL blog
2020年4月22日のニュース記事「仮想通貨が持たれているイメージと現実のギャップ」では、仮想通貨をあまり使ったことがない、もしくはあまりよく知らない人は仮想通貨にどんなイメージを持っているのかだけでなく、実際に使われているシーンとギャップが大きいことをご説明しました。
では仮想通貨に対してある程度知識がある人々は、将来的に仮想通貨はどうなっていくと考えているのでしょうか。
半減期を間近に控え、注目度が高まっているビットコインなどは、単なる金融資産としてしか見られていないのでしょうか。
そんな疑問を解消できる調査結果を仮想通貨取引所PAXFULが発表しました。
果たして多くの人々は、仮想通貨の将来をどう考えているのでしょうか。
詳しくご説明しましょう。
仮想通貨の将来に対する調査を実施
米のビットコインP2P取引に特化した仮想通貨取引所であるPAXFULが、仮想通貨やビットコインの将来についての世論を把握するための調査を実施し、その結果を2020年4月23日の同社のブログで発表しました。
ブログでは「新しい調査は、ブロックチェーンを信じるアメリカ人と、欠陥のある伝統的な金融システムを置き換えるその能力を反映しています(Google翻訳)」と題した記事として公開されています。
PAXFULの調査概要について
PAXFULの実施した調査は、調査対象を仮想通貨に対する知識が備わっている人に限定して、調査人数は500人の男女、年齢層を18歳から55歳の人に設定して調査を実施しています。
そのため、仮想通貨が理解できていない人や将来像を描くことができない人の意見が反映されることはありません。
調査内容は仮想通貨に関してだけでなく、ブロックチェーン技術についても及んでおり、計9つの質問によって構成されています。
9つの全調査結果
PAXFULの全ての質問について、その内容と回答についてご紹介しましょう。
仮想通貨市場が広がるためのハードルは?
仮想通貨市場がより多くの人に受け入れられ、広がっていくためには、何が一番高いハードルになっていると考えますかという質問に対しては、最も多かったのが「知識の欠如」で53.8%となっていました。
次いで「リソース不足」が34.4%で、他には「分からない」「その他」となっていました。
2020年に仮想通貨をリードしていく国は?
2020年に仮想通貨の普及のためにリードしていく国はどこだと思うかという質問には、64%が米国と答えており、最も大きな割合になりました。
次いで英国の39.8%、東南アジアの32.2%、英国を除いたヨーロッパが30.8%、アフリカ22.2%、オーストラリア21%、インド18.2%の順になっています。
ビットコインが普及するユースケースは?
ビットコインが普及するためにはどのようなユースケースが必要だと思うかという質問に対しては、「実際の支払いに使われること」との回答が最も多く69.2%を占めました。
次に多かったのが、「インフレや腐敗との戦いに使用すること」と答えた50.4%です。
どちらも非常に具体的なユースケースをイメージしているのに対し、30.6%がユースケースは何もないと答えており、ビットコインの普及そのものがイメージできない、もしくは普及することに懐疑的な考えを持つ人々が一定数存在していることも分かりました。
画像引用:PAXFUL blog
仮想通貨が使いやすくなるには?
仮想通貨をより使いやすくするにはどういうものが良いと考えるかという質問に対しては、64.6%が1円単位などごく小額の支払いなどを意味する「マイクロペイメントで仮想通貨が使えるようにしていくべき」と答えています。
また64.4%は「日常生活の中で仮想通貨が使える環境を作っていくこと」と答えており、現実的な利用環境を整えることが重要だとの認識であることが分かりました。
ビットコインが主流になるまでの年月は?
実際にビットコインが通貨や支払い手段として主流になるまで、どのぐらいの年月がかかると思いますかという質問に対しては、「6から10年かかる」という人が38.4%、その次に「2年から5年」と答えた人が22.8%、「11年から15年」が17.4%となりました。
また「ビットコインが主流になることはない」と答えた人が7.4%おり、仮想通貨に知識がある人の中でも、将来的な発展を否定している人が一定数存在していることが明らかになりました。
ブロックチェーン技術が与える影響は?
ブロックチェーン技術はどのような影響を与えると考えていますかという質問です。
この質問に対し、「契約やタスク、プロセス、または支払いに影響を与えるだけでなく、デジタルID、データ管理、監査、契約、自動ガバナンスなどの世界に影響を与える可能性がある」と考えている人は56.6%を占めました。
また「ブロックチェーンは世界を変えてしまう」と答えている人は56.4%となり、ブロックチェーン技術が世の中に大きな影響を与えると考えている人が半数以上存在していることが分かりました。
その一方で、「過大評価されている」39.8%、「セキュリティ問題は解決していないので普及が困難」34.4%となっており、ブロックチェーン技術にも懐疑的な人が存在していることが分かります。
画像引用:PAXFUL blog
仮想通貨バブル崩壊までの年数は?
仮想通貨のバブル崩壊までに、あとどのぐらいの期間だと思いますかという質問に対して最も多かったのが、「6から10年」と答えた人達で37%になっています。
次いで「2から5年」の24.8%、「11から15年」の14.2%と続いており、回答された期間を平均すると7.76年となりました。
ただし、仮想通貨は崩壊することなく安定化していくと答えた人が6.6%存在していました。
ビットコインや仮想通貨を使い始めるきっかけは?
どんなことがあればビットコインや仮想通貨を使い始めると思うかという質問に対して、最も多かった回答は「今の送金システムが複雑」で、64.4%となりました。
次いで「価値を保存できる通貨の必要性」が45.4%に上っていました。
つまり、これらを感じた時に仮想通貨を使い始めると述べているわけです。
また現在の金融システムが継続されている環境下で、「何らかの引き金になる事柄が起きた場合に、仮想通貨を使い始めるだろう」とする人は49.2%にも上りました。
画像引用:PAXFUL blog
仮想通貨の次に来る波は?
最後の質問としてPAXFULが投げかけたのは、仮想通貨に次の波が来たとしたら、それはどのようなものだと思いますかというものでした。
この質問に対して最も多かった回答は、モバイルマイニングで57.4%となりました。
次いで機関投資家の投資が48.6%、アルトコインの復活が47%という結果になりました。
PAXFULの調査結果への見解
上記の調査結果を受け、仮想通貨への認識の高まりを認めつつも、ネガティブイメージを払拭するためにも正しい知識の啓蒙の重要性を実感しているとPAXFULの共同創設者であり、COOでもあるArtur Schaback氏は述べています。
またビットコインに代表される仮想通貨やブロックチェーン技術は、金融システムの不平等さを解決できると考えており、今後は米をはじめとする世界の超大国でこれが起こることに興奮しているとも述べています。
まとめ
仮想通貨取引所PAXFULが、仮想通貨に知識のある人に対して実施した調査内容についてご説明しました。
知識がある人だけを対象にした調査だけあって、その内容は仮想通貨に詳しい人でなければ答えられない回答が並んでいました。
しかし知識が備わっている人であっても、仮想通貨にネガティブな考えを持っている人が多く、仮想通貨バブルの崩壊が数年後に訪れると答えている人が多いことにも驚かされます。
仮想通貨業界は、ネガティブなイメージを変えていかねばなりません。
そのためには業界全体がクリーンになり、誰もが安心して活用できる仮想通貨を目指していかねばならないはずです。
そして、それが成し遂げられた時には、多くの人がその恩恵を受けることができるようになっているはずです。
その時を楽しみに待とうではありませんか。