ビットコイン価格は需要が伸びなければ最大15万ドルで頭打ちか
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- 2025.01.26.
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- ビットコイン価格は需要が伸びなければ最大15万ドルで頭打ちか
2025年のビットコインは1月20日に史上最高値の1,700万円を突破しましたが、その後は少し下落して1,650万円付近を推移しており、本記事執筆時点では1,635万円となっています。
このように順調な動きのビットコインは現在好調だといえますが、今後どうなっていくのでしょうか。
仮想通貨関連のニュースでも、今後のビットコイン価格を予想しているものが多くみられますが、仮想通貨のオンチェーンデータ分析企業であるGlassnodeのアナリストは12万ドルから15万ドルにまで達するだろうと予想しています。
しかしその一方で、仮想通貨分析企業のCryptoQuantは、ビットコインの売り圧力は低下しているものの、今後価格が上昇し続けるためにはビットコイン需要の増加が必須であるにもかかわらず、現在はそのペースが遅いことを指摘するニュースも報道されています。
この二つのニュースを考え合わせてみると、現在の強気市場のまま推移すれば、最大15万ドルにまで達するものの、そこで頭打ちになるか、もしくは下落する可能性もあるということになります。
これらの情報は、仮想通貨FXを取引する際の目安として活用できる可能性が高く、詳しく理解しておくべきでしょう。
そこで今回は、この2つのニュースについて詳しくご説明しましょう。
Glassnodeのアナリストがピークは12万ドルから15万ドルと予想
仮想通貨のオンチェーンデータ分析企業であるGlassnodeのLead Analyst(リードアナリスト)であるJames Check(ジェームズ・チェック)氏が2025年1月23日、Theyaポッドキャストにおいて、現在のビットコインの値動きが2016年から2017年のサイクルと非常に似通っており、12万ドルから15万ドルにまで達する可能性があると説明しました。
画像引用:YouTube Theya
ジェームズ・チェック氏は、現在のビットコインの値動きは2016年から2017年にかけてのサイクルとほとんど同様であり、価格のピークは12万ドルから15万ドルにまで達する可能性があるものの、それ以上にまで仮に達したとしても、それは長続きしないかもしれないと述べています。
つまり一時的には12万ドルや15万ドルを超えることは可能だろうけれども、その価格を維持することができずに下落してしまうと述べているわけです。
2016年から2017年と似たビットコインの値動き
ジェームズ・チェック氏が説明している2016年から2017年にかけてのビットコインの動きとは、保ち合いや変動を繰り返してピークに達していたことを指しています。
具体的には、2017年の前半から800ドル~1600ドルの間で何度も変動しつつ、2017年の後半頃に1万9783ドルにまで達していました。
なお、この頃のビットコインはスポット取引によって価格が動いていたことも説明しています。
長続きしないのはビットコインに投資する人々の利益が影響
一時的に12万ドルや15万ドルを超えたとしても、長続きしないとジェームズ・チェック氏が主張する理由が、ビットコインに投資する人々の利益です。
ビットコイン価格が12万ドルになれば、現在ビットコインを保有している平均的な人々、つまり大多数の人々はかなりの額の利益を得ることができます。
そして15万ドルにまで上昇すれば、より多くの利益を得ることになりますが、15万ドル以上にまで上昇した時にでも、さらなる上昇を期待する人はビットコインを投資ではなく投機として捉えていることを挙げており、結果的に15万ドルから下落し始めるだろうと述べています。
すなわち、15万ドルにまで達した時点で、大多数の人々は利益確定のためにビットコインを売却する可能性が高いと説明しているわけです。
CryptoQuantが売り圧力の低下と需要増加のペースの遅さを指摘
仮想通貨分析企業であるCryptoQuantが、現在のビットコインにおいて価格を下落させる要素である売りの圧力は低下しているものの、ビットコイン需要の増加のペースが遅いことを2025年1月24日のレポートで指摘しました。
画像引用:CryptoQuant
CryptoQuantのレポートによると2024年12月、ビットコイン価格が10万ドルに近くなるとともに、投資家の一日あたりの実現利益が100億ドル(約1.5兆円)に達していたと説明しています。
しかし2025年に入ると、投資家の1月における一日あたりの実現利益は20億ドルから30億ドル付近まで下落していることも明らかになっており、これによって投資家が所有しているビットコインのほとんどを売却してしまっていることが分かるとも説明しています。
これはつまり、ビットコインの売り圧力が大きく低下しているということです。
さらに、ビットコインの現物需要の成長が鈍化していることも指摘しており、2024年12月時点では279Kあった需要が、2025年1月の現時点では75Kにまで減少していると述べています。
しかし、全体的なビットコインの現物需要の成長はかなり鈍化しており、価格が持続的に上昇するための復活はまだ見られていません。
ビットコインの明らかな需要は拡大領域(左のチャートの緑色の領域)にとどまっていますが、拡大のペースは2024年12月初めの279Kビットコインから今日の75Kビットコインに減少しています。
さらに、需要のモメンタムの成長も同じ期間に170万から10万ビットコインに減少しています。
価格が大幅に上昇するためには、需要の成長が再び加速する必要があります。
引用:CryptoQuant
すなわちビットコイン現物の需要が高まらなければ、ビットコイン価格も上昇しづらくなってしまうことを説明しているわけです。
二つのニュースから導き出される予想
ビットコイン価格が12万ドルから最大15万ドルにまで達する可能性についてのニュースと、売り圧力の低下とビットコイン需要が伸びていないというニュースをご紹介しましたが、これら二つのニュースを考え合わせると、ある予想が成り立ちます。
それは、12万ドルから15万ドルにまで達するには、まだもう少し時間が掛かる可能性が高いということ。
さらに15万ドルに達しても、ビットコイン需要が伸びていなければ下落する可能性が高いといえます。
もちろん、この予想通りになるとは限らないものの、紹介した二つのニュースからはこのような予想が成り立つといえるでしょう。
まとめ
ビットコイン価格が2017年のようなパターンで推移すると12万ドルから15万ドルにまで達するとの予想に加え、ビットコイン価格を下落させる売り圧力は低下しているものの、価格を上昇させる要因であるビットコイン需要の成長が伸びていないというニュースをご紹介しました。
これらのニュースは、仮想通貨FXを取引する際の参考になるはずですが、12万ドルから15万ドルにまで達する可能性があるとしても、順調に価格が上昇し続けることはないでしょう。
時には大きく下落することもあるなど、変動しながら推移していくはずです。
仮想通貨FXを取引する際には、くれぐれも慎重な取引を心掛けてください。