今のビットコインは安値だが強気相場はあと1年続く可能性
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- 2024.08.15.
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- 今のビットコインは安値だが強気相場はあと1年続く可能性
画像引用:Bybit Report
一時1,120万円台にまで達していたビットコインは、2024年7月下旬から下落し始め、8月5日には708万円にまで下落したものの、その後はやや回復し、本記事執筆時点では860万円台を推移しています。
1,120万円台を記録したのは2024年6月7日でしたが、下落した後、およそ2ケ月経過しても回復していないということになります。
このような状況でありながらも、2024年8月14日のBybit Reportでは「The Bitcoin Rally May Not Yet Be Over(Google翻訳:ビットコインの上昇はまだ終わっていないかもしれない)」とする内容のレポートを公開し、その中で強気相場は今後およそ1年ほど続くと解説しています。
強気相場が1年もの間続けば、最高値更新もあり得るのではないでしょうか。
Bybit Reportの内容についてご紹介しましょう。
過去のサイクル比率から強気相場は350日続く可能性
仮想通貨データ分析企業であるBlock Scholesと仮想通貨取引所Bybitによるレポートが2024年8月14日に公開され、その中でビットコインの強気相場は2025年第3四半期までのおよそ350日続く可能性があることを指摘しました。
レポートでは現在の強気相場はおよそ624日続いており、価格の谷から最高値までの比率が3.5倍であると分析しています。
そして前回のサイクル(2019年~2022年)では、価格の谷から最高値までの比率は20倍であったことを考慮すると、現在の比率3.5倍は非常に低いものであると指摘しています。
さらに過去の3サイクルのデータに基づくと、前回のピーク価格を越えるためにはまだ350日残っている可能性があると説明しています。
すなわちこの350日で、過去のピーク価格を更新する可能性があると述べているわけです。
画像引用:Block Scholes
ビットコイン価格はまだピークに達していない
このレポート内では、ビットコイン価格はまだピークに達していないことも説明されています。
これまでビットコインが史上最高値を更新した際には、アルトコインの時価総額も上昇していたことが分かっていますが、現在のビットコインはアルトコインの時価総額上昇を伴っていません。
ビットコインは過去4ケ月にわたって狭い範囲の価格帯にとどまっており、連続した最高値の更新ができていません。
これらのことから、ビットコインは現時点で本当のピーク価格に達していないと考えられると説明しています。
現在のビットコインは強気サイクルの第二段階
Bybitのコミュニケーション・マネージャーであるNathan Thompson(ネイサン・トンプソン)氏は、現在のビットコインを評して強気サイクルの第二段階であると述べています。
ネイサン・トンプソン氏と同意見なのが、仮想通貨トレーダーであり、アナリストでもあるRekt Capital(レクト・キャピタル)氏です。
レクト・キャピタル氏は2024年8月13日、強気相場の進捗状況と題し、現時点の進捗状況を「標準的な半減サイクルに基づく」と42.5%であるとXに投稿しています。
つまりビットコインの強気サイクルは未だ半分にも達していないということを示しているわけです。
画像引用:Rekt Capital X
ビットコイン価格の上昇の背後にはETFの資金流入
Block Scholesのレポートでは、現在のビットコインを取り巻く環境が以前とは異なることを指摘する内容も盛り込まれています。
レポートでは2020年と2024年の仮想通貨を取り巻く環境について説明していますが、2020年は仮想通貨にとって強気の嵐と表現しており、2024年はそよ風程度だと述べています。
その背景には、米におけるインフレ状況が思ったほど進まなかったため、年明けから利下げされるのではとの予想が覆されたことにより、2020年の時ほど個人投資家の参入が見られなかったことを指摘しています。
またビットコイン現物ETFの登場によって、仮想通貨そのものがマクロ経済要因によって左右され易い資産になった可能性もあると言及しています。
画像引用:Block Scholes
加えて、現在のビットコイン相場をけん引しているのは個人投資家ではなく、機関投資家であるとも記述しています。
特に仮想通貨とミームコインとの相関構造において、価格上昇に大きく影響しているのはこれまでのような個人投資家ではなく、機関投資家であると説明しています。
その理由として、今年1月から開始されたビットコイン現物ETFによって、新たな需要が生まれたタイミングと同時期であることを挙げています。
また米でのビットコイン現物ETFからの流入は、1月以来、ビットコインのピーク価格と底値に高い相関関係があることが分かっています。
画像引用:Block Scholes
つまりビットコイン現物ETFへの流入額が大きくなればビットコイン価格は上昇するということであり、流入額が大きくなるためにはマクロ経済、特に米における経済状況が左右するというわけです。
まとめ
ビットコイン価格が今後最高値を更新するためには、米での利下げの実施や経済状況の改善が必要であることがBlock Scholesと仮想通貨取引所Bybitのレポートから読み解くことができました。
米での利下げはおそらく間もなく発表される可能性が高く、経済状況はソフトランディングすることができれば仮想通貨への投資額は増えると予想されています。
ビットコインそのものは未だ強気相場の中にあり、道半ばであることから、経済環境さえ整えば価格は大きく上昇していく可能性は高いでしょう。
ビットコインの価値が世の中に広く認知され、資産としての明確な位置づけを得ることができたからこそマクロ経済から影響を受けやすくなったといえます。
ただ、今後はマクロ経済の動向にも注目しておかなければ仮想通貨FXで利益を得ることは難しい時代に突入したともいえるでしょう。