個人や企業がビットコイン高値で幾らの利益を得るのかを試算
- ビットコイン
- 2021.03.12.
- ニュース
- 個人や企業がビットコイン高値で幾らの利益を得るのかを試算
相変わらず高値を維持しているビットコインは、2021年3月10日19時頃に円建てにおいて瞬間的に最高値を更新し、618万円台に到達しました。
ただしUSD建てでは最高値は更新していなかったようです。
その後はやや下落し、3月11日20時過ぎの時点での対JPYは603万円台を推移しています。
ビットコインが一気に高騰しなかった背景には、3月10日に発表された米労働省労働統計局による2月のCPI(消費者物価指数)が予想されたほど高くなかった、つまりインフレがそれほど進んでいないと判断されたことに影響されているのかもしれません。
しかし相変わらず高値を維持していることに変わりはなく、今後も高値を更新していくことが十分考えられます。
ではこれほど高値になったビットコインを購入していた個人や企業は、いったいどの位の利益を得ているのかを試算している情報がニュースになっています。
この情報について詳しくご説明しましょう。
米の景気刺激策による給付金をビットコインに投資した場合
米では新型コロナウイルスの景気刺激策として、個人に対する給付金が何度も配布されてきました。
2020年4月15日には1,200ドル、2020年の12月には600ドルが給付されています。
そして2021年3月6日には米上院において、国民1人当たり最大で1,400ドルの給付を含めた1兆9,000億ドルの経済対策が承認されました。
最初の給付があった2020年4月15日以降、米の仮想通貨取引所では新規口座の開設が相次ぎ、しかもその資金額のほとんどが1,200ドルであったことが話題になっていました。
もしその時、1,200ドル分のビットコインを購入し、現在も保有していたとすればどうなるのかをTwitterアカウント名「$1200 Stimulus Is Now Worth」氏が2021年3月11日にツイートしています。
画像引用:$1200 Stimulus Is Now Worth Twitter
「$1200 Stimulus Is Now Worth」氏は、2020年4月15日に1,200ドルでビットコインを購入していたとしたら、10,211ドルになっており、収益率としては+751%にも増えていると主張しているわけです。
なお「$1200 Stimulus Is Now Worth」氏は、初回の給付でビットコインに投資せず、2度目となる2020年12月の600ドル給付の際に給付金をそのままビットコインに投資していた場合の、ビットコイン価格に応じた収益率も自身のwebsite「bitcoinstimulus」内で表示しています。
画像引用:Bitcoin Stimulus
「$1200 Stimulus Is Now Worth」氏の計算によると、2020年12月に600ドルを投資した場合でも1,217ドルになっており、収益率としては+103%になると説明しています。
3度目の給付金1,400ドルの収益率が+751%になる場合
2021年3月6日に承認された、最大1,400ドルをそのままビットコインに投資した場合、収益率が+751%にまでなった時のビットコイン価格はどうなるのでしょうか。
その場合のビットコイン価格は47万6,000ドルとなります。
果たしてビットコイン価格は将来、ここまでのものになるのでしょうか。
ビットコインに投資した企業の利益は?
2020年に入ってから、ビットコインに多額の投資をする企業が増えてきました。
2020年10月24日のニュース記事「ビットコインの資産価値は2020年5月より高まったとの説」内でご説明したように、NASDAQ上場企業であるMicroStrategy社や米ソフトウェア企業Square社が大量のビットコインを購入していたことが明らかになっています。
さらに2021年2月11日のニュース記事「テスラのビットコイン大量購入で価格高騰したその後は?」内でも説明したように、電気自動車で有名なテスラ社も15.5億ドルという膨大な額をビットコインに投資しています。
これらの企業はビットコインに投資したことで、どれほどの利益を上げることができているのでしょうか。
テスラ社は1ヶ月で本業よりも大きな利益
これらの企業の中でも、特にテスラ社のビットコイン高騰による収益が大きいことが仮想通貨関連メディアであるbitcoinistによって報じられています。
画像引用:bitcoinist
「テスラはビットコインで最初の収益性の高い年よりも多くのお金を稼ぎました」(Google翻訳)と題されたbitcoinistに記事によると、テスラ社の純利益は2020年が創業以来最も高かったものの、ビットコイン購入による利益はそれをあっさりと超えてしまっているとのことです。
テスラ社は2003年に創業されましたが、2019年までは通期赤字となっていました。
しかし2020年には初めて通期黒字に転換でき、純利益で7億2,100万ドルを達成していました。
その後、2021年に入ってからビットコインを購入したわけですが、15.5億ドルを投資してビットコイン48,000BTCを購入したとされています。
計算すると、これは1BTCがおよそ33,300ドルの時に購入したことになります。
そしてbitcoinistの記事が発表された時のビットコイン価格がおよそ55,000ドル(日本円にして598万円)だったため、わずか1ヶ月の間でおよそ10億4,000万ドル(日本円で1,131億円)の利益を得たことになります。
つまり1ヶ月で、本業よりおよそ3億2,000万ドルも多く稼いだ計算になるわけです。
もちろんこれだけの利益額であれば、税額もかなりなものになります。
もし今ビットコインを売却した場合、米では購入後1年以内に売却すると、税率は37%ほどとなり、純利益も6億6,000万ドルになってしまいます。
しかし購入してから1年後の売却であれば税率は20%ほどになるため、もしビットコイン価格が現在のままだったと仮定すると、8億3,000万ドルの純利益となります。
税金を支払っても、本業で達成したこれまでで最高の利益額と変わらない額を、わずか1ヶ月で得ることができたということです。
MicroStrategy社とSquare社の利益額
テスラ社以外で大量のビットコインを購入していたMicroStrategy社とSquare社の利益を試算すると、MicroStrategy社の場合でおよそ28億ドル、日本円にして3,045億円の利益が出ている計算になります。
またSquare社の場合はおよそ2億ドル、日本円にして217億円の利益と計算できます。
まとめ
個人が国からの給付金でビットコイン投資をした場合、そして企業がビットコイン投資をした場合の利益額について書かれている情報についてご説明しました。
もちろんこれは投資であり、確実にビットコイン価格が上昇するとはいえません。
しかしこれだけ多くの人や企業がビットコインに投資をし、大きな利益を得ている事実は明らかです。
そのことがさらなる個人や企業の投資につながっていく可能性は十分にあります。
もう間もなく、米での3度目となる1,400ドルの個人給付が始まることもビットコイン投資の追い風になるはずです。
またこれら以外にも、ビットコインの上場投資信託も増えてきている現実をみると、今後ビットコインは今以上に価格上昇していくことが考えられます。
果たしてビットコイン価格はどこまで上昇していくのでしょうか。