ビットコインが過去と同じ動きをすれば年末には2万ドルに?
- ビットコイン
- 2020.09.29.
- ニュース
- ビットコインが過去と同じ動きをすれば年末には2万ドルに?
ここ数カ月のビットコインの値動きは2020年7月末に100万円を切っていましたが、その後は上昇に転じ、9月29日現在まで100万円台を切ることなく推移しています。
100万円台を切ってはいないものの、8月中は113万円から130万円台を推移し、9月に入ってからは少し値を下げ105万円から115万円台を推移しており、ビットコイン特有の大きなボラティリティがない狭い範囲の値動きを続けている状態です。
今後のビットコイン価格はどのように動いていくのでしょうか。
仮想通貨FXを取引している方にとっては値幅が小さいと利益が出しにくくなるため、今後の値動きが気になるところでしょう。
ビットコインは新型コロナウイルスの影響で2020年3月に大きく値を下げましたが、その際でも今後は一気に回復していくと主張しているトレーダーがいました。
ビットコイン価格は、ほぼそのトレーダーが予想した通りの値動きを示してきました。
そしてそのトレーダーは2020年の年末に向けて、2万ドルに達するとの予測をたてています。
この説の背景にある理論に加え、最近の市場の動きについても詳しくご説明しましょう。
3月の下落時にも回復を主張したトレーダー
ビットコインが、新型コロナウイルスの影響を受けて大きく価格が下落したのは2020年3月でした。
わずか1日で半分近くにまで価格が落ち込んだことを受け、ほとんどの人々は今後も価格が落ち込むことを予想していました。
その中で感情論などではなく、論理的にビットコイン価格の回復をツイートしていたのがエネルギーエンジニアの経歴があり、自らを「2017年半ばからの暗号中毒者」と評しているTwitter名Coiner-Yadox氏でした。
画像引用:Coiner-Yadox Twitter
Coiner-Yadox氏の3月当時の主張
Coiner-Yadox氏は、多くの人々がビットコイン価格の今後の下落を予想していた中でも、ワイコフ理論に基づくマクロ蓄積パターンが既に出現していることを2020年3月27日の時点でツイートしています。
ワイコフ理論とは株式相場における相場理論のことで、株式トレーダーであるリチャード・D・ワイコフ氏によって考え出されたテクニカル分析手法です。
トレンドを需要と供給だけでなく、市場の心理状態までも含めて分析をおこなうことが特徴で、株式相場だけでなく仮想通貨市場にも応用することができるといわれています。
画像引用:Coiner-Yadox Twitter
Coiner-Yadox氏の予想した値動き
Coiner-Yadox氏は3月の時点で、ワイコフ理論を用いてビットコインの値動きを予想しています。
2020年5月から6月にビットコイン価格は1万ドルに達し、その後に調整が入るため底値を打ち、それからは上昇に転じるとしていました。
これらの予想については全くその通りのものとなっていました。
ただしこれ以降の予想で、9月には最大15,000ドルに達する予想を立てていましたが、これは的中していないものの、長期的な視点でみた場合には上昇傾向にあるともいえます。
過去と同じ動きなら年末に2万ドルに達する予想
2020年3月以降のビットコインの値動きを、全てとはいえないもののほとんど的中させているCoiner-Yadox氏は、過去のビットコインの値動きを現在の値動きとを重ね合わせ、年末に2万ドルに達するであろうと2020年9月25日にツイートしています。
以下のグラフはCoiner-Yadox氏がツイートした、ビットコインの2015年から2016年までの値動きと、2020年の値動きを並べて比較したものです。
左側が2015年から2016年、右側は2020年の値動きです。
画像引用:Coiner-Yadox Twitter
左側のチャートをみると、2015年の9月にビットコイン価格は170ドルにまで一気に下落していますが、2016年の年末に6倍以上となる1,120ドル近くまで高騰していることが分かります。
一方、右側の2020年のチャートでは、3月の下落時とその後の動きが2015年から2016年にかけての動きと非常に似たパターンとなっていることが分かります。
Coiner-Yadox氏はこのことを根拠として、11月付近で13,000ドルあたりまで上昇した後、年末には2万ドルに達するだろうと予想しています。
ビットコインの強気市場が効果的に働くか?
Coiner-Yadox氏はツイートしている2020年年末の2万ドル予想は、あくまでも予想ではあるものの、この予想の信憑性を高めているのがビットコインは強気市場であるという考えです。
強気市場であるという根拠は以下のものが挙げられます。
63日間1万ドル以上の価格を維持
強気市場である根拠のひとつが、1万ドル以上の価格を63日間維持し続けているというものです。
63日間もの間、1万ドル以上を維持しているのはこれまでで初めてで、これまでの記録としては2017年12月1日から2018年1月31日までの62日間が最長のものでした。
ハッシュレートも直近に最高を記録
強気市場の根拠はビットコイン価格だけではありません。
ビットコインのハッシュレートも上昇しており、2020年9月25日にはこれまでで最高となる162.26EH/sを記録しています。
ハッシュレートの上昇は、マイナーがビットコイン価格は上昇すると見込んでいるからこそマイニングを推し進めているために起きる現象です。
マイナーがビットコイン価格の下落を予想した場合、原価をかけてマイニングしても利益率が下がることから、マイニングを減らす傾向にあります。
その結果、ハッシュレートも下がってしまうため、ビットコイン価格を予想する指標にも用いられることがあります。
まとめ
2020年3月にビットコイン価格が大きく下落した時、ほとんどのトレーダーがさらなる下落を予想したにもかかわらず、急上昇することを予想していたトレーダーが2020年の年末には2万ドルにまで価格が上昇すると予想したこと。
さらにその予想を後押しするようなビットコインの強気市場の状況についてもご説明しました。
これはあくまでも予想であり、確実なことは誰にも分かりません。
ただご説明したように、この予想はビットコイン価格に上がって欲しいという感情論を抜きにしたテクニカル分析手法に基づいたものです。
加えて、最近のビットコイン市場が強気市場になっていることも事実です。
仮想通貨FXを取引している方は、この予想についてどうお考えになるでしょう。
取引の参考になれば幸いです。