ビットコインが格付け会社によってAに格上げ
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- 2020.02.10.
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2020年1月初めの頃には70万円台だったビットコイン価格はその後上昇し始め、2020年2月10日現在108万円台から109万円台を推移しています。
また今年5月には半減期が控えているため、まだまだ価格は上昇するのではないかともいわれています。
このような状況の中、米の格付け会社がビットコインを「A-」の評価に格上げしました。
「A-」に格上げした背景にはどのようなことがあるのでしょうか。
またこの格付け会社は、ビットコインの半減期による価格変動についても非常に強い言葉で値上がりを断言しています。
このニュースについて詳しくご説明しましょう。
格付け会社がビットコインにA-の格付け
米の格付け会社であるWeiss Crypto Ratings社が2020年2月7日、ビットコインの格付けを「A-」に格上げしたことを発表しました。
Aにはエクセレントという意味が込められており、日本語訳では優秀や最高に素晴らしいなどとなります。
画像引用:Weiss Crypto Ratings Twitter
ビットコイン格付けの詳細
Weiss Crypto Ratings社がビットコインに「A-」の格付けをしたその内訳詳細を見てみると、格付けの評価項目は、Market PerformanceとTechnology/Adoptionの2つから構成されています。
まずMarket Performanceの項目の中のRiskは「まあまあ」となっています。
Momentum(勢い)はExcellentで「最高」となっており、トータルでのMarket Performanceは「B-」が付けられています。
Technology/Adoptionの項目では、Technologyは「まあまあ」であり、Adoption(採用もしくは導入の意)はExcellentとなり、トータルでの評価は「A」となっています。
これら2つの項目から、現在のビットコインの格付けを「A-」にしたということです。
画像引用:weisscrypto.com
ビットコインなどのこれまでの格付け
Weiss Crypto Ratings社はこれまでビットコインなどの仮想通貨に対してどのような格付けをおこなっていたのでしょうか。
2019年3月の格付けランキングによると、当時最も評価されており「A」の格付けになっていたのはリップルでした。
高く評価されていた理由としては、普及率の高さとテクノロジーの組み合わせによるものだったようです。
そしてEOS、その次がビットコインの順になっていました。
なおリップルは2020年2月7日時点で「B-」の評価となり、EOSは「C」にまで格付けが落ちています。
中国のシンクタンクによる評価
Weiss Crypto Ratings社のビットコインに対する格付けは上記のように「A-」となっていますが、他国ではどのように評価されているのでしょうか。
2019年12月に中国行政部門の工業情報化省(MIIT)に所属するシンクタンクである中国情報産業省電子情報産業発展研究院(CCID)が、2019年12月6日に発表した第15回仮想通貨ランキングデータが以下のものです。
画像引用:ccidnet
これによるとEOSが最も評価されており、2位にはイーサリアム、そして3位はトロンとなっています。
そして今回Weiss Crypto Ratings社が最も高い評価を付けたビットコインは、赤枠の通り9位となっています。
Weiss Crypto Ratings社のランキングとCCIDのランキングは評価タイミングが異なるだけでなく、2019年12月はビットコイン価格が低迷していた時期にあたるため、同列で比較することはできません。
しかしビットコインが9位になっているCCIDのランキングとWeiss Crypto Ratings社のものとでは、明らかに乖離があります。
Weiss Crypto Ratings社の半減期価格予想
仮想通貨に対する評価は、国や見方が変わると評価も変わってしまうことから、Weiss Crypto Ratings社の格付けをそのまま鵜呑みにできないことは理解していただけたでしょう。
ただ2020年2月10日現在、ビットコインは非常に値上がりしてきており、しかも動きはポジティブで、まだ値上がりしそうに見えることには誰も異論はないでしょう。
ではWeiss Crypto Ratings社は他にどのような予想をしているのか、その予想内容を見てみましょう。
2020年2月1日にWeiss Crypto Ratings社は、ビットコインが半減期を迎えるにあたって、価格はどうなるのかをTwitter上で言及しています。
画像引用:Weiss Crypto Ratings Twitter
これがBitcoinです
半減期は市場に影響を与えています。
それで、ビットコインの半減期は価格を上げるのに役立ちますか?
絶対に。
唯一の問題は、BTCがどれだけ高いかです
引用:Weiss Crypto Ratings Twitter Google翻訳
Twitterの内容を見ると、Weiss Crypto Ratings社は半減期を迎えるビットコインは「絶対」に値上がりすると断言しています。
仮想通貨業界に身を置く人物が価格上昇を予想することはあっても、ここまでの明確な言葉を使って値上がりを断言しているケースはまず見ることはできないでしょう。
Weiss Crypto Ratings社と異なる半減期価格予想
Weiss Crypto Ratings社は「絶対」に値上がりすると断言していますが、ビットコインが半減期を迎えても価格が上昇することはないとの予想もあります。
その幾つかをご説明しましょう。
効率的市場仮説
例えば、2020年12月27日のニュース記事「早くも議論が飛び交う次のビットコイン半減期予想」内でご説明した「効率的市場仮説」はその最たるものでしょう。
効率的市場仮説について改めて簡単にご説明すると、ビットコインの半減期は日程だけでなく、供給量もほとんどの人に知られているため、取引をするにあたってもこれらの情報をもとに動くであろうことから、価格に大きな影響はないというものです。
Financial Timesの見解
2020年1月30日、米Financial Timesがビットコインの半減期は価格を押し上げることはないとした記事を報道しています。
その記事には半減期を迎える2020年にはビットコイン価格が上昇するとされているものの、そのことを信じる理由はなく、半減期を迎えたからといってビットコインの供給量は減らず、2040年まで増え続けると説明しています。
また半減期は単にビットコインが新しく発行されるペースが遅くなるだけのことであるとも述べています。
関心が高まりつつある半減期とニュース
上記のようにビットコインの半減期による価格への影響は諸説語られています。
実際に半減期を迎えてビットコイン価格がどうなるかは分かりませんが、報道を見る限りではビットコインの半減期が近づくにつれ、そのことを話題にしたニュースが目立つようになってきました。
もちろんニュースの内容はさまざまではありますが、ビットコインの半減期に注目が集まっていることは間違いありません。
またその注目度も、以前の半減期と比べると大きな差があるでしょう。
以前よりもビットコインについてより多くの人が認知し、関心が高まっているからです。
仮想通貨の値動きの要素として、仮想通貨を取引する人々がその仮想通貨の将来をどう感じるかという点が挙げられます。
つまり理論ではなく、全ての要素を取引する人がどう受け止めるかということです。
その視点から半減期に関するニュースを見た時、値上がりすると主張するニュースが印象に残ると多くの人は値上がりすると受け止め、変わらないと主張するニュースが印象にあればその通りに受け止めるのかもしれません。
そしてもしこの考えが正しいとするならば、ビットコインの格付けを「A-」にし、「絶対」という強い言葉で値上がりを予想しているWeiss Crypto Ratings社のニュースは、多くの人々の心に強く訴えるともいえるわけです。
まとめ
Weiss Crypto Ratings社によるビットコイン格上げに関してと、半減期の値上がりに関する予想についてもご説明しました。
ビットコインの格上げは誰しも納得できることでしょうが、半減期の値上がりに関してはまだまだ不透明なところが多くあります。
しかしこれだけ強い表現を使って断言されると、納得させられてしまう面があるのも事実でしょう。
今後ビットコインの半減期が近づくにつれ、さらに関連したニュースが報道されるはずですが、それらに踊らされることなく冷静な判断で仮想通貨FXに臨んでください。