2020.1.29.BTC価格が100万円を超えた背景にあるもの
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2020年1月29日8時30分頃、ビットコイン価格は急上昇し、100万円を超える動きを示しました。
TradingviewBTCJPYの29日17時6分現在の価格は1,016,729円となっています。
2020年1月19日にも100万円を超えていましたが、その後急落していました。
今回はその時の高値を更新したことになります。
このようなビットコイン価格上昇の背景にはどのようなものがあるのでしょうか。
ご説明する全てが価格上昇につながっているとは断言できませんが、それらが今後の価格にも影響してくる可能性は捨てきれません。
今後の仮想通貨FXの参考になるはずですので、詳しくご説明しましょう。
2020年1月29日にビットコイン価格が上昇
2020年1月29日、それまで何度か100万円を超える動きを示すものの、クリアできなかったビットコイン価格が8時30分頃に100万円を超えました。
29日17時の時点では101万円台を推移していますが、動きを見ている限りはまだ上昇しそうな強気の動きを示しているようです。
なお、直近で100万円をクリアしていたのは2020年1月19日でしたが、この時はその日のうちに下落してしまいました。
画像引用:TradingviewBTCJPY6ヶ月
このように上昇傾向を示すビットコイン価格ですが、この背景にはどのようなものがあるのでしょうか。
中国の新型コロナウイルスの影響
2020年1月28日のニュース記事「中国の新型コロナウイルスが仮想通貨に与える影響」では、中国の武漢で発生した新型コロナウイルスがビットコイン価格に影響するのではないかという仮説をご紹介しました。
その後、新型コロナウイルスによる肺炎の被害はますます拡大しています。
2020年1月29日現在、中国本土では感染者が5,974人に増え、世界の全患者数は6,000人を超える規模に膨れ上がっています。
この患者数は、2003年に大流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の患者数である5,327人を、現時点で既に超えています。
さらにSNSでは新型コロナウイルスに関するデマが拡散していることも分かっています。
感染による死亡者数が武漢の全人口と同じと予想されるというでたらめな予測や、中国国家衛生健康委員会の専門医が生理食塩水でコロナウイルスを殺せると勧めている、新型コロナウイルスはCDC(米疾病対策センター)が作ったものであるなど、多岐に渡るデマが拡散しているようです。
検証にも値しないデマではありますが、これだけのデマがSNSで拡散すること自体、世界中の人が注目しているということは間違いありません。
投資家向け金融メディアADVFNのCEOであるClem Chambers氏は、2020年1月27日のForbesの取材に対して、メディアが新型コロナウイルスのことを声高に叫んでいるので株式市場は低迷する可能性はあるものの、ビットコインは1万ドルを超えるだろうから、私も買いたいと考えていると述べました。
画像引用:forbes.com
Clem ChambersCEOが説明しているのは、メディアの報道が新型コロナウイルス一色になってしまうことから、必然的にビジネスに関する報道が少なくなるため、株式市場も低迷してしまうということです。
1月28日のニュース記事「中国の新型コロナウイルスが仮想通貨に与える影響」内でご説明したように2003年のSARSの際、中国国内のオフライン経済が大きな打撃を受けたのと同じことが、世界を舞台にして起こるのではないかと懸念されます。
もしそうなればオンラインでの経済活動が活発になり、ビットコインへの投資も増えていくことが考えられます。
半減期が近づくにつれ上昇するGoogle検索数
ビットコイン価格を押し上げていると考えられるのは、中国の新型コロナウイルスだけではありません。
以下の画像のようにビットコインの半減期が、残り103日に近づいてきているのです。
画像引用:bitcoinblockhalf.com
bitcoinblockhalf.comの予想によれば、現在のまま推移した場合、ビットコインの半減期は2020年5月12日になる予定のようです。
過去の半減期前のビットコイン価格
ビットコインの半減期はマイニング報酬が半分になることを指しますが、これはそもそもビットコインの発行枚数が決められており、今までと同じペースでマイニングされてしまわないために設けられているものです。
マイニング報酬が半分になってしまうと、マイニング業者は今までと同じペースでマイニングしていると採算が取れなくなるため、マイニング効率を下げざるを得ません。
するとビットコインが新規発行されるペースが落ちていくため、必然的に希少性が高まっていくことになります。
つまり半減期を迎えると新規にビットコインを手に入れにくくなるため、ビットコインを手に入れるなら、半減期を迎える前の方が良いと考えるわけです。
その結果、半減期が近づいてくるとビットコイン価格は上昇するのが一般的だといわれています。
過去のビットコインの半減期の値動きを見ると、2012年11月の半減期では、値動きに変化は見られませんでした。
この時はビットコインを利用したり、取引する人が少なかったために変化がなかったといわれています。
次の半減期は2016年7月に迎えました。
この時には5月頃から価格は上昇し始めましたが、6月末に一度下落し、その後持ち直すという動きになりました。
5月から価格が上昇し始めた要因については、半減期が話題になって多くの人からの注目が集まったことが挙げられています。
では、2020年5月12日に迎える予定の半減期に対して注目は集まっているのでしょうか。
Google検索で上昇する「Bitcoin Halving」
ビットコインの半減期に注目している人が多いかどうかを判断する材料として挙げられるのがGoogleでの検索ボリュームです。
以下のグラフは全ての国において、「ビットコイン半減期」(英訳Bitcoin Halving)の言葉で検索している件数の変化12ヶ月分を示したものです。
画像引用:google trends
グラフの赤丸内にある大きく跳ね上がっている期間は、2020年1月12日から18日までの検索数をあらわしています。
しかもこのピークは一気にあらわれた訳ではなく、2019年12月末頃から少しづつ上昇していることが分かります。
これはつまり、最近になってビットコインの半減期に関心を持っている人が増えてきたということになります。
検索キーワードとしての「Bitcoin Halving」は「Bitcoin」と比較すると、決して高くはないはずです。
しかしあえて「Bitcoin Halving」というキーワードで検索するということは、ビットコインの半減期についての概念が、今まで以上の人々に知られるようになってきた証ともいえるわけです。
この関心度の高まりは、前述した2016年7月の半減期と同様のものといえ、今後ビットコイン価格の上昇が期待できるといえるのではないでしょうか。
まとめ
ビットコイン価格が上昇した背景にあるものとして、中国の新型コロナウイルスの更なる拡大、そしてビットコインの半減期に対する関心の高まりなどについてご説明しました。
これら2つの要因がビットコイン価格を押し上げたとは断言できないものの、論理的に考えると十分あり得る要因ではないでしょうか。
加えて、これらはどちらもすぐに収束するものではありません。
新型コロナウイルスの猛威はまだまだ広がりを見せ、世界中で今以上の患者が出てしまう可能性があります。
またビットコインの半減期は2020年5月ですから、まだ少し先のことです。
もしこれら2つが価格上昇の要因であったとするならば、ビットコイン価格は今後どうなっていくのでしょう。
当分の間、チャートの動きから目を離してはいけないようです。