お問い合わせ

SBIがアンチマネーロンダリングに大規模出資

  • 仮想通貨関連
  • 2019.09.11.

  • ニュース
  • SBIがアンチマネーロンダリングに大規模出資

仮想通貨が多くの国や人々に問題視されるのにはいくつもの理由があります。

マネーロンダリングやテロ支援資金供与などはその最たるものでしょう。

これら以外にも脱税やハッキングなども指摘されており、仮想通貨が世の中に定着することを阻害しています。

 

ではこれらを調査・監視できるようになれば、仮想通貨はどうなっていくのでしょうか。

SBI VCトレードを運営するSBIホールディングスが、仮想通貨の安全性を高めるため、大規模な出資をおこなったと発表しました。

 

このニュースについての詳細をお伝えするとともに、出資に至った背景や、なぜSBIホイールディングスが日本の他の仮想通貨関連企業に先駆けて出資したのかも含めてご説明しましょう。

 

SBIホールディングスがElliptic社に出資

2019年9月4日、SBIホールディングスの子会社であるSBIインベストメント株式会社が、アンチマネーロンダリングなどのソリューション事業を主軸にしているElliptic Enterprises Limited.に対して出資をしたと発表しました。

SBI Holdings ニュース

画像引用:SBI Holdings ニュース

 

Elliptic Enterprises Limited.はどういう会社か

SBIホールディングスの発表によるとElliptic Enterprises Limited.は、暗号資産におけるアンチマネーロンダリングソリューション業界ではトップであり、暗号資産取引の際のアドレスに対するリスクをスコアリングで表示するサービスを実施しているとのことです。

また万が一の流出の際には、流出経路の捕捉と犯人特定ができるだけでなく、マネーロンダリングでも犯人特定が確実に、しかもスピーディーにできるソリューションを提供しているとしています。

Elliptic

画像引用:Elliptic

 

Elliptic Enterprises Limited.は2013年に英国で設立されたばかりの会社ですが、設立してまもなく投資企業や個人投資家から多額の投資を受けるなど、ブロックチェーン上での取引の監視を代行する企業として非常に有望視されていました。

 

また仮想通貨保管サービスの分野においても、2015年に監査・税務・アドバイザリー提供のプロ集団のグローバルネットワークであるKPMGによって保管銀行と同規格運用企業であると認定されています。

KPMGは世界4大会計事務所のひとつであり、KPMGから認定されるということは非常に厳格な運用をしていることの表れだともいえます。

 

さらにElliptic Enterprises Limited.は、仮想通貨における規制や犯罪に関して常に新しい情報を得られるよう、海外の規制当局やマネーロンダリングに関する金融活動作業部会(FATF)などの国際的な規制機関、ならびに仮想通貨における自主規制組織などと情報共有できる体制を作っています。

これによって最も新しく、高レベルの規制や犯罪に対応したサービスが提供できている企業といえ、アジアを拠点とする企業からの依頼が急増していることもElliptic Enterprises Limited.の実力を裏付けるものとなっています。

 

Elliptic社に投資する意図

SBIホールディングスは、グループにSBI VCトレードがあり、仮想通貨取引所としての信頼性と安心感を高めていくことで、より多くの顧客獲得を狙いたいことは明らかでしょう。

 

しかしそれ以外に、仮想通貨市場における犯罪が多発している現状が背景にあります。

SBIホールディングスのニュースリリースには以下の一文が記述されています。

 

近年、暗号資産を含む金融資産の電子取引の急増とそれに伴うサイバー犯罪の増加・巧妙化により、当局による規制強化と高度なセキュリティソリューションへの需要拡大が進んでおり、AMLやペイメント、詐欺対策等を含めた領域の市場は、2019年時点では約7.6百万米ドルであるのが、2024年には約326百万米ドルを突破すると予想されています。

引用元:SBI Holdings ニュース

 

ここに書かれている2019年は約7.6百万米ドルであるセキュリティ需要額が、2024年には約326百万米ドルを突破してしまうというのは、Markets and Marketsが発行する「2023年までのグローバル予測」をソースにしているようです。

MARKETS AND MARKETS

画像引用:MARKETS AND MARKETS

 

すなわちSBIホールディングスは、仮想通貨に対する規制や犯罪には厳しく対応していくべきであると認識していることがうかがえます。

 

SBIの規制や犯罪に対する姿勢

SBIホールディングスが仮想通貨に対する規制や犯罪に対し、厳しい姿勢で臨むべきだという考えは、北尾吉孝CEOの言動からも伺うことができます。

 

2019年7月2日、仮想通貨交換業の自主規制組織である一般社団法人日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)の理事であった北尾氏が、2019年6月24日に理事として再任されたばかりにもかかわらず退任しました。

 

退任の理由が明らかになったのは、2019年7月30日に実施されたSBIホールディングスの決算発表会の場でした。

北尾CEOの口からJVCEAの今後のあり方に疑問があったこと、そしてJVCEA がFATFの作成したガイダンスに対して「厳しすぎるので優しいルールを適用すべき」とメッセージを送ったことなどに激怒したことなどが原因であると説明しています。

 

また北尾CEOがJVCEAとは異なるSTO(セキュリティトークンオファリング)の新たな団体の設立を準備していることも明らかになっています。

STOとは、発行したトークンを証券と同様に扱うことで、証券法に乗っ取って資金調達することをいいます。

仮想通貨業界では資金調達に際して、一般的にICO(イニシャルコインオファリング)が用いられるが、投機的資金集中が問題視されることも多いのが実情です。

 

つまりSBIホールディングスは、仮想通貨市場はFATFが作成したガイダンスにしっかり従い、襟を正しながら進めていかなければ将来はないと判断しているということです。

そのために、日本の仮想通貨取引所がどこも取り入れていないElliptic Enterprises Limited.のソリューションに興味を持ち、出資しているのでしょう。

 

Elliptic社のソリューションが機能したとすると

ではもしSBIホールディングスが出資しているElliptic Enterprises Limited.のソリューションが完成し、機能するようになったとしたら、日本の仮想通貨業界はどうなっていくのでしょうか。

 

もちろん、全ての仮想通貨取引所がこのソリューションを導入するとは限りませんが、導入した取引所は明らかに犯罪に関連したことは起きにくくなるはずです。

セキュリティが高まり、万が一流出などが起きても犯人を簡単に特定することができるのですから、当然でしょう。

 

いずれ、このようなソリューションは世界中の仮想通貨関連企業にとっては当然導入すべきものであり、導入していない企業は淘汰されていくのかもしれません。

 

その先駆けとして、いずれはSBIホールディングスが日本の仮想通貨業界を牽引していくようになることも考えられます。

 

まとめ

SBIホールディングスがアンチマネーロンダリングソリューションを提供するElliptic Enterprises Limited.に出資したニュースに関連し、SBIホールディングスの仮想通貨に対する姿勢を紹介いたしました。

 

日本の仮想通貨規制については、世界を一歩も二歩もリードしていると報じられたこともありますが、SBIホールディングスの北尾吉孝CEOの考えを改めて見てみると、まだまだ遅れている業界であることが分かります。

 

しかしこのような状態はおそらく長く続くことなく、いずれは正しいあるべき姿に是正されていくでしょう。

その時を楽しみにしようではありませんか。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

リスク警告

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

Copyright ©   BitcoinFXpro All Rights Reserved.