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テザー問題と今後の可能性について

  • 考察
  • 2019.08.31.

仮想通貨には色々な種類のものがあります。

多くの人に知られている仮想通貨といえばビットコインでしょう。

しかし数ある仮想通貨の中でも、これまでに最も多くの問題を引き起こしているのがテザー(USDT)です。

 

加藤通貨FXを取引している人なら、おそらく誰もがテザー問題に関する話題を目にしたことがあるはずですが、そもそもどうしてこんなに問題になっているのかを理解している人は少ないでしょう。

そこで、改めてテザー問題を整理するとともに、今後のテザーについても考えてみたいと思います。

 

仮想通貨テザー(USDT)の特徴について

仮想通貨テザーの特徴とはどのようなものなのでしょう。

ビットコインなどと大きく異なるのが、テザーはステーブルコインだという点です。

 

ステーブルコインとは他の通貨などとその価値を連動させるため、対象通貨と常に同じ価値を保つことができるのが特徴です。

今話題のFacebookの仮想通貨リブラも同じステーブルコインです。

 

テザーの場合は米ドルだけと連動させているため、テザー1通貨(1USDT)は1ドル(1USD)ということになります。

テザー以外にも米ドルと連動したステーブルコインがありますが、テザーが最も早く発行されたためか、流通量はテザーの比ではありません。

 

そしてテザーと米ドルの価値が同じであるからこそ、テザーを発行しているTether社は、いつでも顧客から要望があるとテザーと米ドルを交換できるとした制度を設けていました。

 

顧客からの要望に応えられなくなる

Tether社は、顧客からテザーと米ドルとの交換の要望があればいつでも応える用意があるとしていたにもかかわらず、2018年10月にTether社と同じ親会社であるiFinex社の傘下にある仮想通貨取引所Bitfinexは、その要望に対応することができませんでした。

Bitfinex

画像引用:Bitfinex

 

いつでもテザーと米ドルの交換に応じるとしていたのにも関わらず、対応できなかったことから、利用者は発行に応じた米ドルを間違いなく確保してあるのかと疑い始めます。

つまりTether社が好き勝手に発行できるテザーを使って、単に法定通貨である米ドルを入手するための手段にしていたのではないかという疑問です。

 

これに端を発し、2018年11月にはBitfinexに米ドルへの交換が殺到しますが、Bitfinexは出金に対して3%の手数料を要求しました。

それにもかかわらず出金が遅延し、その顧客にはCrypto Capitalが出金処理をしている旨のメールが届いていました。

Crypto Capital

画像引用:Crypto Capital

 

iFinex社を親会社とする各社

テザーに関して色々な社名が出てきましたが、これらの関係性を整理すると以下のようになります。

 

親会社 : iFinex社

子会社 : Tether社、仮想通貨取引所Bitfinex

iFinex社の出資会社 : Crypto Capital

 

つまりテザーに関する問題は全てiFinex社の関連会社で起きているということです。

 

どうして顧客要望に応えられなくなったのか

ではどうして仮想通貨取引所Bitfinexは顧客の交換要望に応えられなかったのでしょうか。

裁判などで明らかになったことを含めてご説明します。

 

顧客の要望に応えられなかったのは、iFinex社の出資会社であるCrypto Capitalが9億ドルの損失を出したことが根本的な原因でした。

iFinex社としても出資している以上、ここで子会社であるCrypto Capitalに倒れられると困ってしまいます。

 

そこで子会社である仮想通貨取引所Bitfinexが、備えてあったテザーと連動する米ドルを損失補てんのために利用しました。

そして前述した2018年10月を迎えたわけです。

損失を補填したBitfinexは、顧客からの要望に対応できなくなったというわけです。

 

訴えられたiFinex社とBitfinex

仮想通貨取引所Bitfinexがテザーと連動するはずだった米ドルを流用し、準備金不足に陥っている問題に対し、2019年4月にiFinex社とBitfinexはNY州の司法長官であるレティーナ・ジェームズ氏によって訴えられました。

 

裁判ではテザーと連動する米ドルを移動したり、配当に充てることを止め、情報提供するよう申し伝える令状が出されています。

同時に、準備金の米ドルを関連会社に対して融資することや提供することも禁止されています。

 

弁護士が準備金は3/4しかないことを明かす

裁判の中で、テザー側の弁護士が衝撃的な事実を明らかにしました。

それは、テザーの準備金となる米ドルは3/4しか用意されておらず、ビットコインなどに投資されていたことを認めたのです。

つまり、本来テザーと同等の米ドルが準備されていなければならないのにもかかわらず、3/4しか準備されていなかったということが明らかになったわけです。

 

準備金不足に対するテザー側の主張

弁護士が明らかにした、準備金が3/4しか用意されていないことに対するテザー側の主張は、顧客に説明していたこととは全く異なるものでした。

 

仮想通貨テザーは米ドルが同額準備されていなくても、足らない1/4はクレジットで十分カバーでき、しかもビットコインなどで補っているので全く問題はなく、テザーと米ドルを同等にして保有しておく必要はないと答えました。

またテザー側の弁護士もこの主張に同調するように、レティーナ・ジェームズ司法長官がいうテザーと米ドルを同等に保有しなければならないという考えを否定しています。

 

裁判は90日延長されることに

今回の裁判での本来の争点は、テザー側が自社の資金と準備金を同様に扱っていたこと、そして系列会社の損失を補てんするためにその資金を使ってしまったことにあったはずです。

 

しかしテザー側はこの裁判の争点を、仮想通貨取引所Bitfinexはニューヨーク州の法令が適用されるべきなのかどうかにすり替えてしまいました。

つまりニューヨークで営業していたかどうかを問う裁判にしてしまったのです。

その結果、裁判は90日延長され、2019年10月末までかかることになってしまいました。

 

黒い噂も多いのに現在も活用されるテザー

本来テザーは、ステーブルコインとして世に出てきたはずです。

顧客からの要望で、いつでもテザーと米ドルを交換できるものだったはずであり、だからこそここまで時価総額を伸ばすことができたのです。

これまで説明した内容はもうすでに公開されている情報ですが、この情報だけでも十分にテザーの信頼は損なわれてしまったはずです。

 

そしてこれ以外にもテザー側にはあまり良い噂はありません。

例えば、テザーを大量に発行し、それでビットコインの価格操作をおこなっているという噂があります。

 

またテザーの価格そのものが以前と変わらないのに、取引量だけが膨れ上がっているケースがあり、これは大量の売りがあったことに対し、テザー側が買い注文を入れることで相殺して価格を維持しているのではないかともいわれています。

 

このように、疑惑や黒い噂が多いにもかかわらず、現在もテザーは多くの人に利用されています。

直近の例では、2019年8月におけるアクティブウォレット数は、この1年の中で最も増えているというデータがあります。

 

テザーグループの危険性とは

黒い噂が非常に多いiFinex社とその子会社であるTether社、仮想通貨取引所Bitfinexですが、このテザーグループにはどんな危険性があるのでしょうか。

 

今回の裁判の流れの中で弁護士が準備金不足を明らかにしましたが、この証言自体も正確な資料があるわけではなく、あくまでも論理として説明されただけのことです。

またニューヨーク州の法令が適用されるのかどうかを争点にしたことは、すなわち真実を暴かれたくない意図が働いているからではないでしょうか。

 

もし前述した数々の黒い噂が本当だとしたら、テザーグループは自転車操業である可能性が高くなります。

それは非常に危険な状態であり、万が一、テザーグループが破綻したとすれば仮想通貨に与える影響は非常に大きくなってしまいます。

 

裁判で全ての謎が明らかになれば疑問は解消するかもしれませんが、それは同時にテザーグループの破綻にもつながりかねない危険性をはらんでいるわけです。

 

まとめ

テザー問題のこれまでと今後についてご説明しました。

仮想通貨テザーは現実的に多くの人に今も支持されていますが、大変危険な存在である可能性があります。

 

これをどう理解するかはテザーを利用する人々の考え方次第ですが、もし利用するのであれば、このような危険性があるかもしれないことを理解したうえで利用されることをおすすめします。

 

また裁判の結果は仮想通貨市場に大きな影響を与えることが予想されるため、裁判が終わる2019年10月末のニュースには注目しておいた方が賢明でしょう。

 

海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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海外の仮想通貨デリバディブ取引は、高水準のリスクを伴う投資であり、全ての投資家に適した投資ではありません。海外の高倍率のレバレッジは少額の資金で証拠金を上回る取引を行うことができますが、仮想通貨は急激な価格変動も多く、短期間に利益を出せる一方で、証拠金の大部分や全てを失ったり、取引額が証拠金を上回っていれば、証拠金額等を超える損失が発生するケースもございます。損失に耐えられない資金投資はするべきではなく、海外業者で仮想通貨FX取引を始めるにあたっては、投資目的やご自身の経験、リスクの許容範囲などを含めて慎重にご検討し、取引内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

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