ビットコイン2020.2.12の価格上昇背景と今後の動き
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- 2020.02.13.
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- ビットコイン2020.2.12の価格上昇背景と今後の動き
2020年1月7日頃から価格が上昇し始めていたビットコインは、tradingviewのデータによると2020年2月12日に113万円台に突入し、一時は115万円台にまで届くほどの勢いで上昇しました。
特に12日の0時15分頃から一気に急上昇していることが見て取れます。
これほど高値を付けたのは2019年8月以来となります。
このようにビットコインが高値を付けた背景にはどのような要素があるのでしょうか。
また今後のビットコイン価格はどう動いていくのでしょう。
まだまだ上昇し続けるのでしょうか。
これらのことについて詳しくご説明していきましょう。
2020年2月12日に急騰したビットコイン価格
2020年2月12日の0時15分頃から上昇し始めたビットコイン価格は、16時過ぎには115万円近くまで上昇し、その後113万円台を推移しています。
以下のチャートは、Tradingviewの2020年2月12日18時半頃のBTCJPY5日間チャートです。
このチャートと見ると、一気に高騰しているのが見て取れるでしょう。
このような価格高騰の背景にはどのようなことがあるのでしょうか。
ビットコイン価格高騰の背景
ビットコイン価格がここまで上昇した背景については諸説ありますが、米の経済メディアであるCNBCで2020年2月12日、数人のコメンテーターが高騰の背景についてトークを繰り広げていました。
画像引用:CNBC’s Fast Money Twitter
このトークの中では幾つかの高騰要因が指摘されていますので、順に説明していきましょう。
FRBパウエル議長のCBDC発言
FRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長が、2020年2月11日にイリノイ州のBill Foster米議会議員からCBDCに関する進捗状況を尋ねられた際、現在精力的に研究している最中であり、複数のプロジェクトがあることを発言していました。
このことは、仮想通貨やブロックチェーンなどに関連した報道を主とするThe Blockで報道されています。
またパウエル議長は、CBDCがフェイスブックの仮想通貨リブラによって火が付いたと発言し、リブラの動きの速さや大手のネットワークを使えば早く実現することなどに警戒していることも明らかにしています。
しかし現時点では、正式に米のCBDCであるデジタルドルの開発には動き出していないことを説明しています。
実際に開発に向けて動き出すには、セキュリティ面やプライバシーに関する問題など、多くの課題があり、これらをクリアしなければならないと述べています。
画像引用:The Block
CNBCのトークの中では、上記のような米のデジタルドルだけでなく、世界中でCBDC開発に向けての動きが加速していることがビットコインを後押ししていると指摘しています。
中国の新型コロナウイルスの影響
2019年12月末に中国武漢で発生した新型コロナウイルスも、ビットコイン価格を押し上げているとの指摘がありました。
それは経済大国である中国が、新型コロナウイルスによって経済的に不安定になることは世界中に影響を与えるものであり、ビットコインはこれまでの金と同じように安全資産として見られているというものです。
世界の中央銀行の金融緩和政策
世界的に経済が低迷しつつあり、それを防ぐために各国の中央銀行は金融緩和政策として金利引き下げをおこなっています。
つまり金融機関に預金しても金利が付かない状態になっているわけです。
そんな状況下でビットコインは2020年5月に半減期を迎えるため、価格が値上がりするだろうとの予測から注目が高まっているということも指摘されています。
機関投資家の関心の高まり
世界的にもビットコインに対する関心が高まっており、金融機関が独自でプラットフォームを立ち上げるなどの動きがあり、ブロックチェーンやビットコインなどの領域に参加しつつあることから、機関投資家の関心もこれらに伴って高まりつつあることを指摘しています。
ビットコインは今後も値上がりし続けるのか?
上記のように、現在のビットコインには価格上昇する要素が多数存在していることが分かります。
これらが複合的にビットコイン価格を押し上げていることはほぼ間違いないでしょう。
では今後もビットコイン価格は上昇を続けるのでしょうか。
多くの人が気になるのはこの点でしょう。
ブロックチェーンデータ会社が、過去の値動きとデポジットの関係から今後のビットコイン価格の動きについて言及しています。
このニュースもご説明しておきましょう。
デポジットから見るとトレンドは続くかも
市場分析やデータ分析を提供しているglassnode社が2020年2月12日、ビットコインの過去のデポジットと値動きの関係を参考にして現状を見た時、まだトレンドが続くかもしれないとツイートしました。
デポジットとは仮想通貨取引のための入金を指しますが、glassnode社のTwitterには、ビットコイン価格とデポジットの関係性が分かる以下のグラフが書き込まれています。
画像引用:glassnode Twitter
このグラフの黒い折れ線はビットコイン価格をあらわしており、オレンジ色の折れ線はデポジット量をあらわしています。
デポジット量が増えると、ビットコイン価格も高騰していることが分かるでしょう。
またデポジット量が下がるとビットコイン価格も値下がりしています。
なお黄色の帯はその現象がはっきりと表れている部分を示しています。
この現象はトレーダーが出た利益分も含めて投資した金額を引き出す、つまりキャッシュアウトするからこのような動きになるわけです。
特に価格が高騰していた2018年1月のデータ(左から3本目の黄色の帯)を見ると、一気にデポジット量が増え、その後急速に価格とデポジット量は下がっています。
また2019年4月~7月のデータ(右端の黄色の帯)でも同様の傾向が見て取れます。
そして注目したいのは、このグラフの右端、つまり現在の状況をあらわしている部分です。
価格は上昇しているにもかかわらず、デポジット量は増えておらず、横ばいの状態になっています。
これが意味するのは、トレーダーが売る気配がないということです。
もちろん別の見方をするとポジティブな面ばかりでなく、トレーダーの心理以上に現在のビットコインが過大評価されているとみることもできます。
ビットコインの半減期を考慮
ビットコインは2020年5月に半減期を迎えます。
一般的には半減期前に価格が値上がりするといわれているため、トレーダーが今の時点でキャッシュアウト、つまり利確することは考えにくいでしょう。
だとすれば、ビットコインの値動きはまだしばらくの間、今のトレンドを維持するのではないかとも考えられるわけです。
まとめ
ビットコインが一気に価格高騰した背景とされる幾つかの要因と、今後の動きがどうなるのか、参考にできそうなデータについてご説明しました。
ビットコインが高騰した背景にはご説明した要因だけでなく、半減期のタイミングが重なっていることが挙げられます。
4年に1度の半減期は、めったに巡ってくることの無い機会といえます。
もちろん確実に今後も値上がりし続けると断言することはできず、しかも5月に迎える半減期ではこれまでの半減期と違い、価格は高騰しないという説もあります。
この局面、あなたはどう読み解かれますか。