日米にはBTC肯定派の多いことがTwitterから判明
- ビットコイン
- 2019.07.08.
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日頃、仮想通貨の中でも最も取引量の多いのはビットコインですが、このビットコインを取引している人は、ビットコインに対してどんな気持ちを持っているのでしょうか。
ビットコインを否定しているにもかかわらず、資産を増やすためと割り切って取引しているのか、それともビットコインの存在価値などを認めており、そのうえで取引しているのでしょうか。
米国のThe TIE社が非常に興味深いデータを発表しました。
これによると、日本とアメリカではTwitterでビットコインについて発信している人のうち、半数以上が肯定したポジティブなツイートをしているとのことです。
このニュースの詳細について、詳しくご説明しましょう。
米国The TIE社の仮想通貨に対するツイート感情分析
仮想通貨などデジタル資産に関する市場データ分析を主な業務としている米国The TIE社が、Twitterで仮想通貨について語られているツイートに関して、世界各国での反応を分析した結果を発表しました。
画像引用:TheTIE
分析はツイート内容がビットコインに対して肯定的なのか、それとも否定的なのかを国ごとに調べたものです。
これによると、世界でのビットコインに関するツイートの中で最も大きな割合を占めていたのが、米国からのもので、38.9%でした。
二番目は英国の10.5%で、それ以降カナダ、トルコ、インド、オーストラリアの順になっています。
また国別のビットコイン関連ツイートに対して感情分析をおこなった結果、以下のように区分されました。
画像引用: TheTIEIO twitter
この表では、ポジティブなツイートが多かった国は緑色で表示され、ネガティブなツイートが多かった国は赤色で表示されています。
肯定的なツイートについて
ビットコインに肯定的なツイートは、ビットコイン関連ツイートのうち59.8%となっており、6割近くがビットコインに肯定的でした。
また肯定的なツイートの割合が最も高かった国はペルーで、次いでマレーシア、インドネシア、ベトナム、イタリアの順になっています。
ビットコインに関するツイートが世界で一番多かった米国では、ポジティブつまりビットコインを肯定的に見ている人が多く、61.5%のツイートが肯定的だという結果になっています。
また日本もビットコインに対して肯定的なツイートが多い結果になっています。
否定的なツイートについて
ビットコインに対して否定的なツイートが最も多かった国はベネズエラで、否定的ツイートの割合は62%でした。
二番目以降はメキシコ、エストニア、ブラジル、アイルランドの順になっています。
ベネズエラはハイパーインフレが続いており、経済の先行きが見えない状態であるため、打開策の一つとしてベネズエラ政府が仮想通貨ペトロを発行しています。
ペトロはベネズエラの原油を裏付け資産としたもので、Nicolas Maduro大統領が利用を促す発言をしたり、支援キャンペーンも実施しています。
また大統領が、同国の最大手銀行であるBanco de Venezuela銀行に対して、全支店で仮想通貨ペトロの受付と取引ができるよう命令したことも報道されました。
しかも過去には経済の不安定さゆえに、法定通貨ボリバルからビットコインに逃避する動きが見られるなどのこともありました。
しかし今回のTwitter感情分析では、ビットコインに対して否定的なツイートが最も多くなっています。
これはおそらくビットコインだけのことではなく、仮想通貨に逃避しなければならない国の経済状態への不満が顕在化しているのではないかと推測されます。
Twitterの感情分析方法について
Twitterにツイートされた内容を感情分析するのはどのような方法でおこなうのか、簡単に説明しておきましょう。
手法としては、特定の感情を表す文章や顔文字などをあらかじめ辞書化し、数値に置き換えられるようにしておきます。
文章はその単語などによって評価極性があり、ポジティブやネガティブ、どちらでもないものに分類が可能です。
ポジティブは+1、ネガティブは-1、どちらでもないものは0として各ツイートを数値化していきます。
またTwitterなどのSNSで使われることの多い顔文字も数値に置き換えることができます。
例えば以下の喜びやうれしさなどを表現する顔文字は+1。
(*^_^*)(*´∀`*)
怒りや悲しさなどを表す顔文字は-1
(>_<)(`´)
感情の起伏を感じさせない顔文字は0
( ・_・)
このようにすれば、各ツイート内にある文章や顔文字などで数値化していくことが可能になります。
計算された数値によってポジティブなのかネガティブなのかだけでなく、その度合いが高いか低いかを知ることもできるわけです。
仮想通貨リブラに対するツイートも分析
今回のTwitterの感情分析は、ビットコインだけでなく、フェイスブックが新たに開発を発表した仮想通貨リブラに対してもおこなわれました。
それによると、リブラに対するツイートが最も多かったのはやはり米国で、全体の43.8%に達していました。
これはビットコインに対するツイート割合38.9%よりも高く、関心度が高いことがうかがえます。
二番目に多かったのは英国、次いでフランス、カナダ、オーストラリアの順に続いています。
仮想通貨リブラは、発表された当時にはポジティブなツイートが多かったものの、現時点ではネガティブなツイートが54.8%に増えています。
なお、リブラに対するツイートが多かった国の中でも、ポジティブなツイートが多いのは英国で、米国やフランスではポジティブなツイートはあまり多くないようです。
Twitterのスピードと情報拡散力
米国The TIE社は、どうしてビットコインに対する感情分析をTwitterに絞って実施したのでしょうか。
それはTwitterなら情報が素早く届けられる点、しかも素早く拡散する点が挙げられます。
フェイスブックは実名でやり取りすることから、リアルな知り合いとフォロワーがどうしても同じになりがちです。
インスタグラムは写真や動画などをUPするのがメインのSNSです。
ブログは文章量が必要になるので、詳しい内容を知るには有効ですが、速報性が劣ってしまいます。
一方、Twitterはフォロワーが「いいね!」をすると、別のフォロワーにまで届くことになります。
もちろんフォロワーが多い方が拡散スピードは速いですが、少ないフォロワーでも広い範囲まで拡散していきます。
そのせいもあり、仮想通貨を取引している人々にはTwitterを利用している人が非常に多く、速報性に劣るネットのニュースよりもTwitterを情報収集ツールとして活用している人も多くいます。
これらのことから米国The TIE社は、Twitterでの感情分析を実施したようです。
まとめ
Twitterの感情分析によって、米国や日本ではビットコインに対してポジティブにとらえている人が多いことが分かりました。
日本の仮想通貨取引量が、一時的であれ過去に世界一になっていたのもうなずけます。
現在ビットコインの価格が値上がりしていますが、今後ビットコインが万が一値下がりしてもこのデータは変わらないのでしょうか。
また今以上に値上がりした場合はどう変化するのでしょう。
そしてビットコイン以外の仮想通貨に対してはどのようなツイートが多いのでしょう。
米国The TIE社は今後も感情分析を続けていくとのことですから、続報を楽しみに待つことにしましょう。
そして仮想通貨FXをしているけれども、ネットのニュースなどを参考にしているだけというのであれば、今後はTwitterを情報収集ツールとして加え、活用されてみてはいかがでしょうか。
きっとその速報性と情報拡散力に驚かれるはずです。